燻製は熱燻・温燻・冷燻の3種類 燻製器はダンボール製・コンパクトスモーカーがおすすめ
1)熱燻、温燻、冷燻、どの方法で燻製する?
燻製はその燻(いぶ)す温度によって、熱燻、温燻、冷燻の3種類があります。
【熱燻】
キャンプなどでお手軽に燻製を楽しみたいときは、80度以上の高温で燻し10分〜1時間程度の短時間で仕上がる熱燻がおすすめ。燻製といってもこちらは薫り付け程度で、保存性はほとんどありませんが、すぐに食べるなら問題なし。燻製の風味と美味しさを手軽に楽しむことができますよ。
【温燻】
60度から80度程度で加熱しながら3時間〜5時間じっくりと燻す方法です。身近な例としては、ハムやベーコンなどがよく作られます。市販のスモーカー(燻製器)を使って作れるため、個人でも比較的簡単にチャレンジできます。
時間をかけて燻すことで煙が食材に入り込み、燻製独特の歯ごたえや風味を強く楽しめますよ。キャンプでは、料理にじっくり時間がかけられる日にトライするのがおすすめです。
【冷燻】
涼しい場所で時間をかけて燻す方法です。生ハムやスモークサーモンは、この冷燻で作られます。できあがった燻製は長期保存が可能ですが、専用の設備が必要で1ヶ月近く手間暇がかかるので、個人で作るには不向きです。
2)キャンプ燻製におすすめの食材は、おつまみ系!
キャンプではどうしても時間の制限や火力の不安定さなどがあるので、火の通りが心配です。よって、加熱済みか加熱不要の食材を使うのが安全です。おすすめはゆでたまごやチーズ、ナッツなどのおつまみ系。熱燻法で燻製することで風味がしっかりついて、美味しいおつまみになりますよ。

3)キャンプ燻製に必要な道具「燻製器」の選び方
燻製に必要な道具は、もちろん燻製器です。燻製器には大きく分けて、スモークチップを使うタイプとスモークウッドを使用するタイプの2種類があります。
【スモークチップタイプ】
コンロや炭火など、他に熱源があるときに使える燻製器のタイプです。
【スモークウッドタイプ】
スモークウッド自体に火をつけて燻せるため、熱源を必要としない燻製器のタイプです。
また、キャンプで燻製器を使う場合は、持ち運びが簡単なコンパクトスモーカーや、安価なダンボール製スモーカーがおすすめです。この記事では、のちほどキャンプに適した燻製器をご紹介します。
4)燻製ができる場所かどうかを確認して
オートキャンプ場やBBQ場によっては、燻製を禁止している場所もあります。事前にWEBサイトなどで確認しておきましょう。また、たとえ禁止されていなくても、混んでいる場所では煙でトラブルになることも。楽しくキャンプ燻製を楽しむためにも、周りへの配慮を忘れずに!

脱水シートで水分を取るのがコツ 火が消えないように、燻製器を雨や風から守ろう
1)なるべく水分の少ない素材を燻製する
燻製に失敗する一番の原因は、「素材の水分が多すぎる」ことです。素材の水分が多いと、燻製の煙と反応して酸味や苦みが出てしまいます。水分の多い食材は脱水シートにくるんでおくと、浸透圧の効果で余分な水分を吸い取ってくれます。
▼脱水シートの詳しい活用方法はこちらでご紹介中
2)風から燻製器を守る
野外での燻製の敵は雨と風です。雨は言わずもがなですが、風が強いと火が消えてしまったり、紙製の燻製器は最悪の場合、火が燻製器に燃え移ってしまう危険性も。可能ならレジャーシートやテント、大きな板などで燻製器を囲むように風よけを作り、安全に燻製を楽しみましょう。
3)火が消えないように注意する
特にスモークウッドを使うタイプは、火がなかなか着きづらく、着いてもすぐに消えてしまうという失敗がよくあります。空気の通り道を確保する、最初の着火でしっかりと火を着けるなど、注意が必要です。
これらのことに注意をすれば、燻製はそんなに難しくありません。ここからはキャンプにおすすめの燻製器をご紹介しますので、ぜひコツをふまえて燻製を楽しんでください!