【準備編】セリアのダンボールで燻製を作る方法~スモークウッドとスモークチップの違いも解説!~
準備編ではダンボール燻製で必要な道具や食材、燻煙材(くんえんざい)の違いについてご紹介します。
セリアのダンボール燻製で必要な道具
今回ダンボール燻製で使用したのは、以下の道具です。
- ダンボール(Seriaで購入)
- 燻煙材(スモークチップやスモークウッド)
- 食材(チーズ、ベーコン、卵、タコ、ソーセージなどお好きなもの)
- 焼き網(Seriaで購入)
- ガスバーナー
- 軍手
- 使い捨てのアルミ皿
ダンボールはご自宅にあるものでもいいですが、Seriaに燻製用のダンボールが売っています。
こちらはダンボールに穴が空いており、簡単に焼き網を通すことができます。
ダンボール燻製器をいちから作るのが面倒な方は、使ってみるのもアリです。
※店舗によって販売されていないかもしれません。事前確認をおすすめします。

筆者撮影:Seriaで販売されている燻製ボックス
焼き網を選ぶときに注意すべきは、サイズ。
焼き網のサイズはダンボールに引っ掛けられるよう、少し幅の広いものを選ぶのがおすすめです。
※今回は270×210mmの焼き網、高さ23cm×横27.5cm×奥行き20cmの燻製ボックスを使用

筆者撮影:ダンボールに通すときに焼き網のサイズが重要
写真のようにダンボールに焼き網を通して、その上に食材を置いていきます。
今回は食材が多かったこともあり、焼き網を2つセットして2段にしてみました。
燻煙材の選び方 初心者はスモークチップよりスモークウッドがおすすめ!
燻煙材(くんえんざい)とは、熱を加えることで煙が出るものです。この煙によって食材を燻し、燻製独特の香りをつけています。
燻煙材には以下の2つがあります。
- スモークチップ
- スモークウッド

筆者撮影
スモークウッドは木くずを固めて成形したもの。スモークチップは木片を細かくしたものです。
それぞれ使い方に違いがありますが、燻製初心者にはスモークウッドがおすすめ。というのは、使い方がとても簡単だからです。
スモークチップは持続的に加熱しないと、煙がでません。
一方、スモークウッドは一度火をつけてしまえば、燃え尽きるまで煙を出し続けてくれるんです。
おすすめのスモークウッドはこちら。
実際に使ってみると、燻製中は熱源なしで煙が出るので、チップを使うときよりも火もとの管理がラク。
そのため燻製を初めて行う方は、まずスモークウッドからデビューを果たすのがおすすめです。
ただし食材が少ない場合は、燻煙の量を調節できるスモークチップが適しています。
今回使ったのはSeriaで購入したものですが、SOTOからも同じようなチップが販売されています。
【実践編】セリアのダンボールで燻製を作る方法~穴を大きく開けすぎないように注意しよう!~
それでは実際の燻製方法をみていきましょう。写真とともにやり方を解説しますので、初めての方でもご安心ください。
- ダンボールに焼き網を通す
- スモークウッドに着火する
- 焼き網に食材をのせ、ダンボールをとじる
手順にすると簡単そうですよね。「実際にやってみると難しいのでは…」と思うかもしれませんが、実際の手順も本当に簡単なんです。
手順1:ダンボールに焼き網を通す
まず用意するのは、ダンボール燻製器(今回はSeriaのものを使用)と焼き網。
焼き網をダンボールに通します。このとき、網を通す穴を大きく開けすぎないように注意です。

筆者撮影
穴を大きく開けすぎてしまうと、そこから煙がたくさんでてしまい、燻すのに時間がかかってしまします。(ちなみに僕は穴を大きく開けすぎてしまいました……。)
手順2:スモークウッドに着火する
続いて、SOTOのスモークウッドに着火します。

筆者撮影
ちなみに、ライターやチャッカマンでは火力が弱すぎて、火がつきません。
今回は、プリムスのウルトラバーナーP153で着火しました。
これから購入する方は、イワタニのカセットガストーチバーナーもおすすめです。

これ1本で手軽に木炭に着火、アウトドアで1400℃の炎が...
着火時のポイントはスモークウッドの角だけでなく、面全体を熱することです。そうしないと火がすぐに消えてしまいます。ここは落ち着いて、確実に火をつけましょう。
着火の目安は表面がちょっと白くなって、「フー」っと息をふきかけると赤くなるくらい。BBQの炭に着火するときのイメージに近いでしょうか。
火がついたら受け皿の上において、ダンボール燻製器の中にセットします。
着火したウッドスモークは、使い捨てアルミ皿の上に置くのがいいと思います。山で愛用しているシェラカップを使用ところ、燻製後の汚れが落ちなくなりました……。

筆者撮影:燻製後に味が出てしまったモンベルのチタンシェラカップ
手順3:焼き網に食材をのせ、ダンボールをとじる
続いて、焼き網に食材を載せていきます。

筆者撮影:下段の方が煙が食材に直にあたって燻されやすい
あとで気づいたのですが、下の焼き網に置いた食材のほうが香りがつきやすいです。
そのため特に強めにスモークしたい食材を下段に配置するのが吉。
最後にダンボールをとじて煙がでないように。

筆者撮影
完全に空気を遮断してしまうと、酸素がなくなり燃焼が止まってしまいます。かといって煙がたくさん漏れてしまうと、燻製に時間がかかってしまうので、少しスキマをあけるくらいがいいでしょう。
燻製中はたまにスモークウッドの燃焼が止まっていないか、確認しましょう。説明書によると、SOTOのスモークウッドは1時間半ほど燃え続けるそうです。
ちなみに今回は、2時間も燃え続けていました。
そうして2時間燻した結果、完成した燻製はこちら。

筆者撮影
色づきが微妙なところもありますが、初めてにしては上出来です。
※ベーコンは燻製後に少し表面を焼きました
問題の味ですが、スモークした香りが食材にしっかりと乗っていて、美味しかったです。特にベーコンとチーズ。それから意外に美味しいのがタコ。水分が飛んで、旨味が凝縮されています。
卵は燻製の香りだけでは少し味気ないので、味玉を燻製すると美味しく仕上がるはず。これは次回への反省点ですね。
ちなみに後日談ですが、メスティンで燻製すると10〜15分で完成しました。

筆者撮影:メスティンで煙が閉じ込められるので、前回よりも色づきがよく見栄えがいい
Seriaのスモークチップ、市販の味玉を購入して燻製。うまいです。
メスティン燻製の方法が書いてある記事はこちら!
セリアのダンボール燻製はスキマを最小限にすること! マンションや室内で燻製する時の注意点
実際にダンボール燻製をやってみて、以下のことがわかりました。
- ダンボールのスキマが大きいと燻製に時間がかかる
- 燻製中は食材をひっくり返したり、位置を変えたり工夫をする
- 匂いが強烈なので行う場所には注意する
ダンボールに焼き網を通すときに穴が大きすぎると、煙が逃げてしまい燻製に時間がかかります。スキマは最小限にしたほうがいいです。
あと燻製中に食材の向きを変えたり、位置を入れ替えたりすることでムラなく色をつけられます。仕上がりをよく見せたい方、上手に色をつけたい方はやってみてください。
また燻製時の煙の匂いは思いのほか強烈。服に香りがついてしまうだけならいいですが、煙が近隣住宅地に飛んでいくことも……。そのため燻製する場所にはくれぐれも注意しましょう。
こんなことを言うと、マンションやアパートにお住まいの方は「うちのベランダでは難しそう……」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方にはこれ。
ロゴスから発売されている組み立て式の燻製器、クラフトスモーカーです。
換気扇を回してその下で燻製すれば、室内でもできます。紙製ですので燻製後の処理もラク。ぜひチェックしてくださいね。
セリアのダンボール燻製は意外と簡単! 普段の食材にひと手間加えていつもの違った楽しみ方を

食材にひと手間加えるだけで、極上の逸品に仕上げられる燻製という調理法。
難しいと思い込んでいましたが、意外と手軽にそれなりの味が楽しめました。
特別な道具も技術もなく楽しめるので、ぜひ燻製未経験の方はチャレンジしてみてくださいね。