クラムチャウダーに必要な食材と道具
クラムチャウダーの食材(4人前)
【A(ニューイングランド風、マンハッタン風、いずれも)ベース】
- ベーコン(できれば厚みのあるもの) …200g
- タマネギ …中1個
- ジャガイモ …中1個
- セロリ …1本
- ニンジン …中1本
- アサリ水煮缶 …1缶
- マッシュルーム缶 …1缶
- 黒瀬スパイス(なければ塩胡椒) …適量
- ドライパセリ(飾り用。あれば) …少々
- チャーピル(飾り用。あれば) …少々
【B(ニューイングランド風)味付け】
- ホワイトソース缶 …1缶
- 牛乳 …200ml
- 水 …適量
- ブイヨン …1片
- ローリエ …1枚
- 塩 …少々
【C(マンハッタン風)味付け】
- カットトマト缶 …1缶
- トマトジュース …200ml
- 水 …適量
- ブイヨン …1片
- ローリエ …1枚
- 塩 …少々
アサリ、マッシュルーム、そして味付けの部分は缶詰を使用します。
もちろんフレッシュなアサリを使えばより美味しいのですが、砂を吐かせる手間や、傷めないようにクーラーボックスで管理する手間があまりキャンプ向きではありません。
その点、フタを空けて汁ごと鍋に突っ込めばよい缶詰のアサリはとても使いやすいです。マッシュルームも傷みやすく、事前にカットができないので、やはり缶詰が簡単ですね。
味付けはホワイトソース缶(ニューイングランド風)か、トマト缶(マンハッタン風)を使い、滑らかな飲み口はそれぞれ、牛乳とトマトジュースでのばし、足りない場合は水で補います。
黒瀬スパイスは例によって下味づけに便利です。ない場合は他のアウトドアスパイスでも構いませんし、塩胡椒でも構いません。
クラムチャウダーの調理に必要な道具
- ダッチオーブン(もしくは鍋)
- 煮込む熱源(コンロやストーブ)
ナイフやまな板、お玉を除くと今回は上記ぐらいです。
貝類は長時間煮込むと旨味がなくなってしまいますので、クラムチャウダーは何時間も煮込む料理ではありません。
従ってダッチオーブンにこだわる必要はまったくありませんが、大量に煮込むのにはダッチオーブンは便利ですね。
ステンレス製なら、余った分をそのまま持ち帰るのにも適しています。
ダッチオーブン本体サイズ:内径=直径25.9×高さ11.5cm、外形=幅35×奥行28×高さ16cm 重量5.2kg
リッドリフターサイズ:幅37×奥行4×高さ3cm 重量0.245kg
ダッチオーブン収納ケースサイズ:幅38×奥行29.5×高さ16.5cm 重量0.5kg
満水容量:5.2L
材質:【ダッチオーブン】ステンレス、【リッドリフター】本体=ステンレス・グリップ=シリコーン樹脂、【収納ケース】外側=ポリエステル・内側 底布=PVC、持ち手=ポリプロピレン
冬場に暖を取りながら煮込むのなら、ストーブ調理が最高です。
最近ではハピキャンでも記事で紹介したこちらの韓国製灯油ストーブパセコが購入しやすく、人気が出てきたみたいです。
ストーブを使用する場合、火加減の調整はゴトクを使用しましょう。
※テント内のストーブの使用は、一酸化炭素や火災等、周囲を含めた安全面を考慮し、自己責任で行ってください。
クラムチャウダーの作り方
(1)ニューイングランド風、マンハッタン風、いずれも途中までは完全に一緒です。まず、ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、セロリはすべて1㎝角に賽の目切りします。ニンジンとジャガイモは皮をむいてから刻みましょう。
このうち、炒める時間が短いジャガイモだけは別に分けておきます。
ここまではキャンプ前日に行っておき、ニンジン、タマネギ、セロリと、そして別袋でジャガイモと、分けてジップロックに入れて冷蔵保存しておけば、現地での調理がとても簡単になります。
(2)ここからは現地での調理です。ベーコンを1cm角に切り、熱した鍋(ダッチオーブン)で炒めます。
中火~強火ぐらい。ストーブ調理でも最初に炒める時はバーナーを使ったほうが簡単です。焦げ目がついてくると同時に、脂がかなり出てきます。
(3)カット済みのセロリ、タマネギ、ニンジンをベーコンの脂で炒めます。同じく中火~強火。タマネギが透き通ってきたらジャガイモも加えて、さらに炒めます。煮込み時間が短いので、炒めることでの加熱はしっかり行いましょう。
(4)野菜がしんなりしてきたら、マッシュルームを加えます。ストーブを使う場合は、この辺りでストーブに鍋を乗せます。最初はゴトクは使わず、直接乗せるようにします。
(5)ここからニューイングランド風、マンハッタン風と調理方法が分かれます。まずニューイングランド風。ホワイトソースをひと缶全部、スプーンで余りのないように全部鍋に入れます。
そして牛乳を注ぎます。
(6)缶のアサリを汁ごと入れます。ローリエ、ブイヨン、黒瀬スパイスを加え、15分ほどたまにかきまぜて焦げ付かないようにしながら煮込みます。
濃すぎる(飲むには硬さがある)場合、牛乳を足します。キャンプ場で牛乳がすぐに追加できない場合、水でのばしても構いません。
沸騰したら弱火に落とし、ストーブの場合はゴトクを挟みます。最後に塩で味を調えればニューイングランド風クラムチャウダーの完成です。
(7)マンハッタン風の場合は(4)まで行った後、ホワイトソースではなく、カットトマト缶を入れ、トマトジュースで水分を増やします。
あとはニューイングランド風と同じく、缶のアサリに、ローリエ、ブイヨン、黒瀬スパイスを入れ、トマトを潰しながら15分ほど煮込みます。沸騰したら弱火にするのも同じです。やはり濃すぎる場合は水で薄め、最後に塩で味を調えます。
これでマンハッタン風クラムチャウダーの完成です。
8)盛り付けの際、ドライパセリとチャーピルを乗せると本格的な雰囲気がアップします。
同時に2種類の味のクラムチャウダーが作れる! 作り方も自由にアレンジ!
画像は、自宅で撮影用に作ったクラムチャウダー2種です。炒める工程まではダッチオーブンで行い、煮込む段階から半分を別の鍋に移して行いました。
同時に2種類のクラムチャウダーを作るのも、これなら簡単です。
今回、記事にするにあたり、クラムチャウダーのことをいろいろと調べてみたのですが、入れる野菜やソースの作り方は実にバラバラ。魚介類のだしを塩で味付けた、うしお汁のような「ロードアイランド風クラムチャウダー」というものを見つけ、それをきっかけに有名なニューイングランド風とマンハッタン風のほかにも様々なクラムチャウダーがあることがわかりました。
日本人にはあまり馴染みのないクラムチャウダーですが、東部アメリカ人の感覚的には味噌汁のような敷居の低い料理のようでして、地域による味の差も当たり前にあるようです。
作り方など、あまりガチガチに考える必要はないのかな、という印象を受けています。
ですので、今回は「あらかじめ切った野菜と缶詰」という、キャンプらしく手間の小さい、けれども味はしっかりとした作り方にしてみた感じです。従ってこの作り方が正解とは思っておりません。
「こうすればもっと美味しくなる」「こうすればさらに簡単」というようなアレンジは皆さんのほうで是非してみてください。