【作り方】「温燻」と「熱燻」を使い分けるのが燻製のコツ 過熱でチーズを溶かさないようにしよう
1)
まずチーズを食べやすい大きさにカットします。ファミリアチーズなら四等分がいいでしょう。
2)
いきなり重要なポイントですが、クッキングシートをハサミなどでカットし、チーズの下に置きます。煙をムラなく当てるため、なるべくチーズの大きさにぴったり合わせてカットするほうが良いです。
このひと手間で、格段にチーズの溶けやすさが変わります。クッキングシートが無い場合、アルミホイルでも、チーズが入っていた箱の厚紙でも構いません(ただし、厚紙は印刷面がチーズにくっつかないように)。
3)
ここから先は温燻(40度〜70度の時間をかける燻製)にするか、熱燻(80度以上の短時間の燻製)にするかでやり方が違ってきますが、ひとまず「温燻→熱燻」の両方をやる、私の方法を書いてみます。
温燻の場合、スモークウッドを使います。バーナーでウッドに着火し、あるならピートパウダーを振りかけます。また、ウッドにザラメを乗せたり、ウイスキーをたらしても面白いと思います。
4)
着火ができたらいよいよ燻製開始です。気温や燻製器のサイズにもよりますが、基本的に熱源は不要です。ウッドから出る熱だけでも、燻製器内は50度ぐらいまでは温度が上がるはずなので。
サーモスタットなどを使ってしっかり温度管理をする方法もありますが、その場合、70度ぐらいまで上がるとチーズが溶け出すリスクが高まるので、せいぜい上限60度ぐらいが良いかと思います。
5)
温燻の場合、30分おきぐらいにチーズの状態を確認しましょう。この際、チーズや燻製器の天井裏についた水分をキッチンペーパーなどでよく拭いましょう。これをしないと味がエグくなります。
また、チーズの位置や向きも変えてやると、色ムラを抑えられます。が、あまり神経質にならないように。例えば、シートの貼り付いている部分などは、燻すことを諦めても味に影響はほとんどありません(私は完全に諦めています)。
6)
ウッド2本を順番に燃やし尽くして、温燻スモークチーズは完成です。外部からの加熱をしないとウッドはかなり長持ちします。気温などによっては2本燃やし尽くすのに7時間以上かかります。なので、あまり根を詰めずにやりましょう。
チーズはすぐに食べても美味しいですし、冷まして1日ほど冷蔵庫で寝かすと、ぐっとうまみが出てきます。色づきが弱いと感じる場合は、是非この後熱燻をしましょう。
7)
温燻で仕上がったスモークチーズをさらに熱燻します。時間がもったいない、という人は、いきなり熱燻してもよいでしょう。熱燻製をする場合、温度は90度、できれば100度以上にまで上げます。90度を下回らなければあとはアバウトで構いません。
バーナーや電熱器などで燻製器自体を加熱してから、火を落とさずにチーズを入れます。スモークチップを使う場合は、電熱器などの火が当たるすぐ上、燻製器の底にアルミホイルなどを敷き、そこにチップを撒いておきます。
熱燻は言わずもがなですが、すぐにチーズが溶けてしまいます。15分以上の燻製は絶対に避けること。温燻を挟まない場合は10分程度から様子をみましょう。
時間が来たらまず火を止めて、やはり水分を拭き取り、冷まします。あとは熱燻を繰り返していくと、どんどん色と味が濃くなっていきます!温燻で色づきが不満だという人は、この方法を使いましょう。
私の場合、2〜3回は繰り返しています(画像は1回目完了時)。温燻を何時間もした時とは、まったく違う濃密な味になりますよ。
ただ、熱燻を重ねたスモークチーズは出来立てだと相当煙っぽい味になりますから、冷蔵庫で1日以上は寝かせるようにしましょう。
子どもも大喜び! スモークチーズは1ヶ月以上持つのでまとめて作るのがおすすめ!
いかがでしたか? 「温燻だけ」「熱燻だけ」「温燻→熱燻」と手間の掛け方を変えても、ポイントさえ守れば美味しいスモークチーズが作れることがお分かりになったでしょうか?ちなみにこの画像は、温燻7時間、熱燻4回を行ったスモークチーズです。
非常に濃密な味わいで、とてもお酒に合いますし、子供もおやつにすると大喜びで食べてくれます。
食べ飽きた時は、ハチミツをかけるとまた違った贅沢さが楽しめます。
冷蔵庫に入れておけば一ヶ月以上持ちますので、定期的にまとめて作ることをおすすめしますよ。