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「荷物を減らし、長期のキャンプを可能にする」がトレーラーをレンタルする最大のメリット
キャンピングトレーラーは、キャンピングカー同様に、寝台、椅子やテーブル、キッチン、冷蔵庫、トイレやシャワーなどがついた居住空間をアウトドアに持ち出せる自動車です。
キャンピングカーとの差異は、自走ができないこと。
言い方を替えると、「マイカーで牽引をする」という使い方になります。
今回、筆者は、このキャンピングトレーラーをレンタルで使用してみました。
レンタルでキャンピングトレーラーを利用すると、テントやコットなど、大きな荷物を持たなくても長期のキャンプが可能になります。また、設営撤収が簡単なため、移動もしやすくなります。
結果的に我が家では「北海道にマイカーで赴き、そこでトレーラーを借りての3泊の北海道旅行」を行うことができました。
キャンピングトレーラーのレンタルを実施している会社が少ない点に注意
キャンピングカーのレンタルは実施している業者がかなり多いのですが、トレーラーとなるとその数は一気に減少します。
筆者が調べた限り、東京近辺にはほとんどないようでした。
ただ、トレーラーの場合、「現地まではマイカーだけで行き、そこでレンタルする」というのがベストな使い方でもあるので、現地で借りる業者を探すのが適切に思えます。
なお、北海道では以下の二つの会社があり、今回筆者は(かなり特殊な理由あって)2社とも契約をしたのですが、どちらも細かい部分までしっかりとケアしてくれる、素晴らしい会社でした。
当然、現地で貸し出して頂き、現地で返却です。
北海道への往復はマイカーのみをフェリーで行ったので、コストパフォーマンスもかなり良好でしたよ。
北海道でのキャンピングトレーラーレンタルにおすすめの会社
・Do Lead レンタカー(苫小牧市)
・トラベルトレーラーステーション(千歳市)
レンタルまでの準備はなかなか大変!時間をかけて行おう
トレーラーをレンタルするに当たっては、クリアしなければいけない点がいくつもあります。
この辺はかなり時間がかかるので、遅くとも3カ月程度前には借り先を決めておき、借り先業者の指示に従って対応を進めるようにしましょう。
大まかに書くと、レンタル費用の用意以外に、以下のような事項をクリアする必要があります。
①ヒッチメンバーの装着
②ヒッチボール、電源ソケット等の規格をトレーラーに揃える
③車検証の950登録の実施
④任意保険、ETC設定の確認
順番に見ていきましょう。
①ヒッチメンバーの装着
ヒッチメンバーは、トレーラーを牽引するための器具であるヒッチボールや電源ソケットを取り付ける基部です。装備は必須ですが、ディーラーや専門の業者に取り付けて貰わなくてはなりません。
いきなりですが、ヒッチメンバーの装着こそ、トレーラーをレンタルするための準備として最もハードルが高いと言えます。その理由はずばりコスト。金額は10万円前後からです。
ただ、ヒッチメンバーがあればヒッチキャリアも使えますし、単にトレーラーを一回借りておしまい、というものではない点は覚えておき、以降のキャンプライフにフル活用しましょう。
筆者の場合、愛車(マツダ・CX-8)購入時からこの装備はオプションでつけていたので、特に考慮は不要でした。
②ヒッチボール、電源ソケット等の規格をトレーラーに揃える
トレーラーを連結するヒッチボールや電源プラグは、大雑把な分け方をすると「アメリカ規格」「ヨーロッパ規格」の2種類があります。牽引するトレーラーがアメリカ製かヨーロッパ製かで、適合するものも変わってきます。
さらにボールの高さや長さの許容範囲もトレーラーごとに違うので、これらのすり合わせはレンタル会社と事前にメール等でしっかり行っておく必要があります。
これは面倒ですが、しっかり行いましょう。
きちんと行っておかないと、現地でせっかく借りたトレーラーが運転できないことになります。
筆者の場合、愛車には元々アメリカ規格のヒッチボールがついていたのですが、レンタルできるトレーラーはヨーロッパ規格のものしかなかったため、ヒッチボールの加工が必要になりました。
これはトレーラーのレンタル会社にお願いをしました(費用が1〜2万円ほどかかりました)。
また、電源ソケットも規格違いだったのですが、これも変換アダプターをレンタル会社からお借りすることで解決しました。
③車検証の950登録の実施
トレーラー牽引は、牽引するトレーラーの重量が750kgまでなら「けん引免許」は不要で、普通自動車免許だけあればOKです。
※なお、それより大きなトレーラーの貸し出しをするレンタル業者はないと思います。
しかし、750kg未満のトレーラーであっても、牽引に当たっては車検証に「950登録」と呼ばれる追記をする必要があります。
方法は、必要書類を陸運局や国土交通省のホームページからダウンロードし、その書類に、自動車のスペック値や計算結果を記載していきます。スペック値は、諸元表を見たり、メーカーから取り寄せる必要もあり、まあまあ時間も頭も使います。
その上で近くの陸運局に書類を提出をすれば、車検証に950登録の証明が記載される、という流れです。
筆者はなんとか自分で取得することができました。
面倒であれば、ディーラーや代筆業者に依頼もできますが、やはり数万円かかってしまいます。
自分で行えば無料ですし、細かい計算ミスは陸運局で修正してくれるので、ここはなんとか頑張ってみましょう。
④任意保険、ETC設定の確認
現在の任意保険契約が、牽引しているトレーラーにも適用されるかは、保険会社に問い合わせてみればすぐに回答が得られます。
通常は適用されるはずなのでこの確認は簡単ですが、念のため怠らないようにしましょう。
ETCは設定を変えないと、トレーラーが料金所通過時にバーにぶつかってしまう可能性があるようです。
筆者の場合、ここは割り切って、「ETCは諦め、一般料金所のみを使用」としましたが、これでも問題はないようです。
以上で、全部の課題はクリアになります。
なかなか大変ですが、ここまでやりきると、「さあ、頑張って運転するぞ!」という気分になりますね。
実際にトレーラーを運転してみて気づいたこと
実際のキャンピングトレーラーの運転について、ややざっくばらんになりますが、気づいたことなどを書いてみます。
受け渡しには時間がかかるので余裕をみよう
実際の受け渡しはかなり時間がかかります。
接続方法・解除方法・運転時気をつける点・装備の使用方法・事故時の対応…など、受け取るべき情報が通常のレンタカーの比ではなく、1〜2時間は必要なためです。
この間待っている家族のケアや、当日の予定などは、無理のないものにしましょう。
筆者の場合、フェリーからの上陸後すぐにトレーラーを受け取って、そこから10分程度のキャンプ場を予約していたのですが、それでもキャンプ場のチェックインは時間ギリギリになりましたし、夕食はレトルトカレーのみとなりました。
運転は比較的簡単だが、バックはなるべく避けること
レンタルしたのが小型のトレーラーだったせいか、キャンピングトレーラーの走行自体に大きな問題はなかったと思います。
前に進んでいる限り、普段の運転との違いはほとんどありません。
気を付けるべきは以下ぐらいでしょうか。
- 狭い道はなるべく選ばない。
- キャンプ場に到着したら早々にトレーラーを切り離し、身軽にする。
- 給油などは牽引をしていない時に行う。
- 駐車場は広い場所を選ぶ。
- バック(後退)は極力避ける。
特にバックは非常に独特な操作方法が要求されます。
数日で慣れることは難しいはずなので、無理はせず、「バックを避ける」ことを第一としましょう。
筆者は三日間で全部で3回もしていないと思います。
接続・解除は重要な知識。盗難防止も含めて頭に叩き込もう!
キャンピングトレーラーを使用したキャンプでは、トレーラーのみキャンプ場に駐車する機会も多くなり、連結・解除は頻繁に行うことになります。
慣れれば一回10分かかりませんが、この方法は動画を観て頭に叩き込んでおくなど、早々に慣れる努力はしたほうがいいでしょう。
ここで間違いがあると、トレーラーを壊すなどの大きなトラブルを発生させる原因になります。
また、トレーラーの盗難防止に、画像のような南京錠での対策も指示をされるはずなので、これも漏らさないようにしましょう。
燃費は相当落ちる。給油の計画はしっかり立てよう
キャンピングトレーラーを牽引すると、劇的に燃費が悪化します。
感覚的には普段の2/3ぐらいまで落ち込んだような印象です。
トレーラーを牽引しているとガソリンスタンドにも入りにくいですし、地方だとそもそもガソリンスタンドが少ないということもあります。
燃費の低下はしっかり考慮して給油計画を立てることをオススメします。
車内ですべては完結しない。屋外での過ごし方も考慮しよう
キャンピングトレーラーには様々なサイズのものがありますが、初めて借りる際は、あまり大型のものを借りても取り回しに困ってしまいます。
小型のトレーラーとなると、今度は必然的に、ほぼベッドのみの使い道になる可能性が高く、その場合、トレーラーの外でいかに過ごすかの検討が必要です。
筆者は今回、ワンタッチタイプのスクリーンタープを用意し、テーブルや椅子などをこの中に入れて、就寝まではここで過ごしました。
設営も5分程度ですし、トレーラー内はベッドメイクしたまま走行が可能になります。
トレーラーとの相性は抜群でした。
キャンピングトレーラーには独自の利点がたくさんある! まずは一回楽しんでみて!
今回、キャンピングトレーラーを初めて利用し、「クルマから切り離せば設営が簡単に完了し、すぐに身軽にどこへでも行ける」という利点に大いに助けられました。
キャンピングカーのサイズでは入れないところでも、トレーラーなら(切り離してしまえば)どこでも行けます。
買い出しや温泉巡りも手軽で、キャンプ場を起点に観光をするモデルとしては非常に理想的でした。
また、家の近くから借りたりする手間もなく、現地で引き渡して帰ってくれば後始末も楽々ですし、利点を感じる部分は多々ありました。
なかなかキャンピングトレーラーを試す機会は少ないのですが、一度試すことで、今後購入を検討するなどの可能性も出てきます。
まずは一度大旅行の際にお試し頂くことを推奨します!