オーブンなんて持っていない…? いや、結構できる手段はあります!
今回は『トード・イン・ザ・ホール』というイギリス料理を作りますが、私なりのアレンジを加えた、要するに、ソーセージのグラタンと思ってください。
単純だし簡単。けどうまい、がコンセプトの料理です。見た瞬間、みんな「うまそう!」ってなるやつです。
この料理は材料も少なくて本当に簡単なのですが、「オーブンで焼く」ことをハードルに感じるかもしれません。
実際写真のような薪ストーブ用のオーブンをお持ちの方は少ないと思います。
その場合、入手しやすいピザ用オーブン+炭火でも簡単に作れますし、もちろんダッチオーブンでもOKです。
特に尾上のピザオーブンはグラタンを焼くぐらいなら簡単にできるので、オススメですよ。
材料はオリジナルのレシピを大幅にアレンジし、「切る」一切なしの「混ぜる」「焼く」だけにしましたので、この冬是非チャレンジしてみてください!
『トード・イン・ザ・ホール』の食材と必要な道具
まずは『トード・イン・ザ・ホール』に必要な食材と道具をご紹介します。
トード・イン・ザ・ホールの食材(2〜3人前)
- ホワイトソース・・・1つ
- ソーセージ・・・長めのものを5~6本
- 卵・・・2個
- バター・・・10g
- ピザ用チーズ・・・50g
- 黒瀬スパイス(別のアウトドアスパイスでも塩胡椒でもOK)・・・適量
本来、英国式の『トード・イン・ザ・ホール』は、グラタンではなく、小麦粉、卵、牛乳を混ぜて油を加えて、膨らますように焼き上げた「ヨークシャープディング」でソーセージを包み込む料理です。
しかし、粉からこれを作るのは大変なので、私はホワイトソースの缶詰に卵を混ぜて代用します。
原材料的にはだいたい一緒ですので。
これで焼き上げるとフワフワとした食感のグラタンになりますが、卵を抜いてホワイトソースだけで焼いても別に構いません。
単なるソーセージグラタンになりますが、もちろんうまいです。
トード・イン・ザ・ホールの調理に必要な道具
- 熱源(薪ストーブ、灯油ストーブ、炭火)
- オーブン(ピザオーブン、ダッチオーブンでも可)
- スキレット(オーブンに納まるサイズ)
- 焼き上がったスキレットを置く準備(ステンレステーブルや、鍋敷き、厚めの木製まな板など)
- 耐熱手袋
- トーチバーナー(あれば)
毎度の工夫ですが、キャンプにおけるグラタンなどの焼き料理にはスキレットが便利です。普通は耐熱皿を使うわけですが、スキレットでもまったく問題はありません。
スキレットならキャンパーはたいがい持っていますし、落として割れることもないので、ラフに使える利点があります。
ただし、持ち手まで含めてオーブンに納まるかは意識してください。
オーブンと熱源に関しては冒頭に書いた通りです。
ちなみに私が使用しているのは、テンマクデザインの『ウッドストーブサイドビュー』Mサイズと、ウィンナーウェルの『折りたたみ式オーブン』です。
ウッドストーブMはほぼ同じ規格のものがウィンナーウェルからも販売されているため、同社製のオーブンとの相性はピッタリですし、オーブンに温度計がついているので、何でも作ることができますよ。
トード・イン・ザ・ホールの作り方
『トード・イン・ザ・ホール』の作り方はとても簡単なので、焼く手前のところまではお子さんに手伝ってもらってもいいかもしれません。
1)スキレットにバターを乗せ、ストーブの熱などで溶かしつつ、スキレット全面に塗っていきます。スキレットのフチ(壁)の部分まで塗りましょう。
2)ホワイトソースをスキレットに全部出します。スプーンなどでかきだしてやる感じです。
画像ではバターが残ってしまっていますが、特に気にしなくても問題ありません。
3)卵をダイレクトに割り入れ、ホワイトソースとまんべんなく馴染むようによくかき混ぜます。
この際、黒瀬スパイスや塩胡椒を少々振り足して、味を整えるようにしておきましょう。
4)十分にかきまぜたら、ソーセージを沈めていきます。
この時、画像ぐらいしっかりソーセージが見えているほうが美味しそうに出来上がると思います。
この見た目、「カエルが穴から覗いている」ように見えるのが『トード・イン・ザ・ホール』という不思議な料理名に繋がったようですね。
5)仕上げにピザ用チーズと黒瀬スパイスを振っておきます。
本来の『トード・イン・ザ・ホール』にはチーズは乗らないようですが、あったほうが絶対うまいです。
6)250度以上に予熱したオーブンにスキレットを入れ、約20分ぐらい、様子を見ながら焼いていきます。
ピザ用チーズが溶けて、ホワイトソースが膨らんでくれば完成です。
焼き上がったけど焼き目が少ないと感じる時は、トーチバーナーで表面を炙るとより美味しそうに見えます!
オーブン料理に風穴をあける「トード・イン・ホール」の魅力!
出来上がった『トード・イン・ザ・ホール』はこんな感じ。そのまま食べても美味しいですし、ケチャップなどで味付けしてもいいと思います。
ソーセージがしっかりと焼き上がり、濃厚なソースが絡まって、ヘビー級の味わいといったところ。ソーセージはなるべくいいものを使った方が贅沢感が出ますね。
ソースはバケットなどを絡めながら食べてもいいのですが、卵が入っているのでわりとしっかりと固まっている部分が多く、このフワフワ、サクサクが楽しいです。
実は私、オーブン料理はバリエーションを出すのが難しいと感じています。
毎度毎度ピザを焼いてローストビーフを作る…ではオーブンを出すのも億劫に感じてしまいますよね。
そこで目新しい『トード・イン・ザ・ホール』というわけです。
かなりオススメですよ!