レシピ3:スキレットで作る洋食屋風ナポリタン
ナポリタンは日本独自のパスタ料理ですが、ケチャップたっぷりで炒めた麺は甘辛さがたまりません。
今回はスキレットの蓄熱機能を活かし、固めた溶き卵をパスタの周りに彩ることで、洋食屋さんのナポリタンのような見た目を目指してみました。
今回試作した5品の中ではブッチギリに美味かったです!
ポイントは、炒めるのに時間がかかる場合、茹でる前に炒め終えておくことです!
ナポリタンのように具材が多く、炒める工程が時間のかかるものは、パスタを茹でる前にいったん具材と調味料を炒めきっておきます。
その上でスキレットを火から下ろし、それからパスタを茹でるわけです。これまでと順番が異なりますので、その点注意してください。
洋食屋風ナポリタンの材料(1人前)
- パスタ(1.8mm) …100g
- タマネギ …1/4個
- ピーマン …1個
- コーン …大さじ1
- ブイヨン …1個
- ベーコン …2枚
- ウインナー …2本
- バター …10g
- ケチャップ …大さじ6
- 牛乳 …大さじ1
- ウスターソース …大さじ1
- 卵 …2個
- 塩 …少々
- ドライパセリ(あれば) …少々
- 粉チーズ(お好みで) …少々
- タバスコ(お好みで) …少々
(1)熱したスキレットにバターを溶かし、スライスしたタマネギ、ベーコン、ブイヨンを炒めます。ピーマンとウインナーもあらかじめ調理前に切っておくと良いでしょう。
(2)タマネギがしんなりし、ベーコンから脂が出てきたら、輪切りにしたウインナーと細切りにしたピーマンも追加して炒めます。なお、ピーマンは1個の1/3程度を薄く輪切りにスライス(3つ程度)して残しておくと、仕上げに飾りとして使えますよ。
(3)ケチャップ、ウスターソース、牛乳を入れてさらに炒めます。各調味料は6:1:1ぐらいの割合だと思いますが、全体的にドロッとした感じを出すほうが美味しいです。
ケチャップは少し残しておき、パスタ投入後に追加します。また、この辺でブイヨンが完全に溶けているようにしましょう。溶けていない場合、トングなどでつついて砕いて溶かします。これでソースはいったん完成。
バーナーをスキレットから鍋に替えて、パスタを茹でます。
(4)ナポリタンの場合、パスタは太目のものを少し柔らかめに茹でます。例によって1%程度の塩水を沸騰させて茹でるようにします。
茹で上がり1分前になったら再びスキレットをバーナーに戻し、焦げ付かないように炒めながらスキレットを再加熱します。(その間パスタは湯の余熱で茹でます)
なお、少しキャンプだと難しいのですが、できたらナポリタンの場合は、ゆで湯の水分をざる等で完全に切ったほうが美味しいです。
(5)ケチャップを追加し、パスタとソース、具をよく絡めながら炒めます。全体にドロっとした感じが足りない場合、さらにケチャップを足しましょう。火はここで落とします。
(6)パスタをトングで真上からつかんでねじり、スキレットの中央に寄せたら、よく溶いた卵をパスタの周りに流し込みます。こうすると卵はスキレットの余熱で半熟ぐらいになります。
パスタの上にコーン、スライスしたピーマン、ドライパセリを乗せて完成。お好みで粉チーズやタバスコをかけて食べます。
レシピ4:なめらか全卵カルボナーラ
カルボナーラは、正しくは卵黄だけで作ります。生クリームや牛乳を入れるのは実はイタリアにはない手法です。
今回は出来る限り本格派にしたかったのですが、キャンプ場で卵白を捨てて卵黄だけというのも難しいかと思ったので、全卵で作成する形にしてみました。
なお、可能であれば卵黄だけを使用(4個)してみてください。コクがまったく違ってきます。
ポイントは、カルボナーラは具材を炒めた後、いったんスキレットを冷ましてしまうことです!
カルボナーラはパスタの余熱で卵を固める料理です。
スキレットの熱では温度が高すぎるため、卵が凝固してしまい、ボソボソと固まった卵が麺に絡みついただけの失敗料理になります。
ですので、スキレットで具材を炒めるのはパスタを茹でる前に終わらせておき、そのままスキレットを冷ましておくのがポイントになります。
なめらか全卵カルボナーラの材料(1人前)
- パスタ(1.6mm) …100g
- タマネギ …1/4個
- ニンニク …1片
- ベーコン …2枚
- 卵 …2個
- 粉チーズ …大さじ1
- 塩 …少々
- 黒胡椒 …少々
- ドライパセリ(あれば) …少々
(1)カットしたベーコンとスライスしたタマネギをスキレットで炒め、タマネギの色が変わってきたら、刻んだニンニクを入れてさらに炒めます。
炒める工程はこれで終了。スキレットを火から下ろして人肌程度以下まで冷ましておきます。
(2)パスタを1%程度の塩を入れた湯で茹でます。パスタを茹でている間に、卵を割って鍋のフタなどに出し、粉チーズと一緒によく溶いておきます。
(3)茹で上がったパスタはトングでスキレットに入れます。水分はあまり気にせず、パスタを冷まさないようにスピードを優先します。また、この時スキレットは加熱しません。
(4)パスタが熱いうちに卵液をかけ、よくかき混ぜます。パスタの余熱でほどよくとろみを残したまま卵が固まります。よく混ぜたら、黒胡椒と、あればドライパセリを振って完成です。
レシピ5:スキレットで作るあさりの旨味たっぷりボンゴレロッソ
ボンゴレロッソはアサリをトマトで煮込む、旨味の強いパスタ料理です。
アサリを使ったパスタは、一般的に白ワインで酒蒸しをする「ボンゴレビアンコ」が有名ですが、ボンゴレロッソのコクの深さはとても日本人の味覚に合います。スキレット1つでも煮込み料理はできるので、その一例として作成してみました。
煮込みは面倒! ポイントは、材料を缶詰中心にすることで手間を減らすことです!
アサリとトマトは缶詰のものを使います。アサリは剥き身、トマトはカット済みなので、開ければそれですぐ煮込めます。
あさりの旨味たっぷりボンゴレロッソの材料(1人前)
- パスタ(1.6mm) …100g
- ニンニク …1片
- オリーブオイル …大さじ2
- アサリ缶 …1缶
- カットトマト缶 …1/2缶
- 塩 …少々
- ドライパセリ(あれば) …少々
スキレットでの煮込みも簡単で、特にフタなどなくても十分すぎるほどしっかり煮込めますし、食材の相性の良さもあって十分な美味しさがあります。
一見面倒そうな煮込み料理も、食材の下ごしらえを簡便化することでトータルの手間を軽減できるのです。
(1)包丁の腹で潰したニンニクを刻み、オリーブオイルで炒めます。焦がさないように注意し、匂いが立ってきたらOKです。
(2)アサリ缶を汁ごと1缶、スキレットに投入します。
(3)続けてカットトマト缶を缶の半分ほど入れ、良くかき混ぜながら5分ほど煮込みます。これでソースは完成。
スキレットを火から下ろし、鍋でパスタを茹でます。パスタは例によって、1%程度の食塩水を沸騰させて茹でるようにしましょう。
(4)パスタを茹でている最中、火から下ろしたソースがあまりに冷めてしまう場合、パスタを茹でる最後の1分は鍋を下ろして余熱で茹でるようにし、スキレットを再度火にかけてください。
この辺は熱さの好みもあると思います。茹で上がったパスタをソースによく絡め、お好みでドライパセリを振って完成です。
スキレットで手軽で楽しい1人前パスタ 業務スーパーを活用し腕を磨こう!
今回、パスタは5kgのものを業務スーパーで購入しました。1,000円しないぐらいです。
麺の太さも複数種類あり、しっかりと茹でればなかなか美味しいパスタだと思いました。
オリーブオイルやニンニクなど、かなり材料は揃っていますので、業務スーパーはキャンプでパスタを作るなら強い味方になると思います。
私は今本業がテレワークなので、日々のランチは自炊が多いのですが、毎日さまざまなパスタをささっと作って味の比較を楽しんでいます。
これでかなりパスタ料理の腕が上がりまして、キャンプにも使えそうだなあと思っています。
パスタ料理はまだまだたくさん種類があります。皆さんも腕を磨いてキャンプのランチに臨んでみてはいかがでしょうか?