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以前の記事でもお伝えしましたが、薪ストーブの設置・使用には知識と事前準備が必須です。特にテント内での使用については多くのテントメーカーが禁止している行為であり、暖かいからと言って万人におすすめできるものではありませんのでご注意ください。
薪ストーブの魅力とは? 冬のキャンプにぴったりなポイント
薪ストーブの最大の魅力は、テントの中で薪を燃やして、暖かく過ごせることではないでしょうか。
ただ、薪ストーブには単なる暖房器具として以外の魅力もたっぷり詰まっています。まずはその魅力に迫っていきましょう。
リラックスしながら、焚き火気分で温まれる
テントの中で、まるで焚き火のような雰囲気を楽しみながら温まれるのも薪ストーブの魅力です。
薪ストーブは木を燃やして空気を温めるため、キャンプならではの自然を感じられる雰囲気が漂います。火を眺めながら炎のゆらぎを楽しんだり、パチパチとはじける薪の音に耳を傾けたり、煙や木の香りを感じたりすることで心身ともにリラックスできるでしょう。
ピザやスキレット料理など調理にも活用できる
薪ストーブは暖房だけでなく、調理にも活用できるのが大きなメリットです。
天板の上にやかんを置いておけば、いつでも温かいお湯が使えるため、好きな時にコーヒーやお茶を楽しめるほか、テント内の乾燥も防げます。
また、天板にスキレットを置けば肉や魚などの焼き料理が作れたり、炉内の下部にスペースを確保すればピザ窯の代わりになったりと、さまざまな調理を楽しめますよ。
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体が温まる冬キャンプ料理25選!初心者でも作れるレシピを紹介
薪ストーブ使用時の注意点と危険な使用事例
便利な薪ストーブですが、使い方を誤ると思わぬ事故につながってしまうことも。快適かつ安全に使用するためには、いくつかの注意点があります。
ここでは、とくにテント内で使用する際に必ず守って欲しい使用時のポイントを3つご紹介します。
1.一酸化炭素中毒に注意する
テント内での薪ストーブ使用で最も注意しなければならないことは、一酸化炭素中毒です。
初期症状は頭痛やめまいなどで、風邪の引き始めの症状とよく似ています。さらに症状が進行すると痙攣を起こしたり、死に至る危険性もあります。
安全に使用するために、必ず以下の対策を実施して、常にテント内の換気を意識しましょう。
- 一酸化炭素チェッカーを設置し、濃度を常に監視する
- ベンチレーションと出入り口を開放して空気の流れを作り、テント内の空気を換気する
- 定期的にテント内の空気を総入れ替えする
- こまめに状況をチェックして、薪の不完全燃焼を防ぐ
2.発火事故・火災の危険がある
火を扱うので、当然、発火事故や火災のリスクにも注意しなければなりません。テント内で使用する場合は、煙突からの熱による火災に特に注意が必要です。
断熱目的で煙突にサーモバンテージを巻いている人もいますが、実はこれは危険な誤用です。サーモバンテージは本来、車やバイクの排気管の保温用であり、煙突に使用すると適切な放熱ができず、テント生地が発火を起こす可能性があります。
安全な使用のためには、適切な煙突ガードとフェルトタイプのスパッタシートを使用することが大切です。
また「室温が上がらないから」と薪を追加しすぎてしまうと、火力が強くなりすぎて事故のリスクが高まります。実際にこの方法でテント火災が多数発生しており、極めて危険なので薪は少量ずつ入れるようにしましょう。
3.就寝時の使用に注意
就寝時には必ず薪ストーブの火を消しましょう。人の目による監視ができない状況での使用は、一酸化炭素中毒や火災の危険性が高まります。
寝る時は、冬用の寝袋を使用したり、衣類を着込んだり、湯たんぽを使用したりして体を保温しましょう。
一番効果的なのは、地面からの冷気を防ぐことです。厚手の銀マットやカーペットを寝袋の下に敷いたり、コットを使用したりすることで暖かさはかなり変わってきます。また電源サイトであれば、ホットカーペットや電気毛布の使用もおすすめです。
▼コットのおすすめについてはこちらの記事をチェック!
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冬キャンプは寒さ対策が必須! 服装やテント内での快適な過ごし方を解説
【おすすめの薪ストーブ】ステンレスのオールインワンモデル6選
キャンプ場などで実際に見ることが多く、使っている方も増えているのがステンレス製で煙突などが全てセットになったオールインワンモデルの薪ストーブです。
ここでは、オールインワンモデルのおすすめ製品を6つピックアップして紹介していきます。
▼薪ストーブの選び方についてはこちらの記事をチェック!
【薪ストーブ】冬キャンプにおすすめ薪ストーブの選び方 鉄製やステンレス製の違いも解説
テンマクデザイン・ウッドストーブサイドヴュー
こちらのテンマクデザイン・ウッドストーブサイドヴューのように、ステンレス製ボディーに煙突がセットになっており、煙突一式が薪ストーブと一緒にコンパクトに持ち運べる製品が人気です。
ステンレス製薪ストーブは鉄に比べて錆びにくいためメンテナンスの必要が少なく、冬しか使わないので保管している期間の方が長くなっても錆びないというのが良いですね。
窓が付いていて炎が燃えている様子を見られる薪ストーブの人気が高く、本格的にシーズンに入ると売り切れてしまう商品もあります。気になる商品があれば、早めにチェックしておきましょう!
ワークタフストーブ380
筆者も最近ワークタフストーブを購入して使用しました。
従来製品に比べて持ち運びがとてもコンパクトで、キャンプで使うには理想的なストーブです。設置撤収も比較的簡単ですので、これは流行るだろうなと実感しました。
▼ワークタフストーブ380の詳しいレビューはこちら!
【筆者愛用】キャンプに持ち運びしやすい!小型薪ストーブ「ワークタフストーブ380」の魅力を徹底レビュー
Magic Stove
『Magic Stove』は、薪ストーブとしての使用はもちろん、焚き火台や料理用コンロとしても使いやすいデザインです。
本体上部にある天板を外し、ロゴマークの付いた天板プレートに付け替えれば、焼き鳥などの食材を焼くこともできるんです。その日のキャンプスタイルに合わせて用途を変えられるのが嬉しいですね!
▼Magic Stoveの詳しいレビューはこちら!
【S’moreの薪ストーブ】応援購入終了目前! コンパクトで多機能な『Magic Stove』を徹底レビュー
soomloom・薪ストーブ
激安キャンプギアブランドsoomloom(スームルーム)の薪ストーブは、コンパクトながら重厚感のある薪ストーブ。
1人~2人用の小さめのテントを使用する人におすすめで、実用性もあって少人数の冬キャンプにぴったりです。
値段は24,999円と、低価格で手に入りますよ。
サイズ:使用時は(約)L510mmxW460mmxH2550mm(煙突の高さも含む)、煙突のサイズはΦ63mm、高さ363mmx6本、連結部位は60mm、収納時は(約)L410mmxW210mmxH310mmなコンパクトサイズに抑えられて、持ち運び楽々。
煙突付き:接続可能...
▼soomloomの薪ストーブの詳しいレビューはこちら!
soomloomの薪ストーブは安くてコンパクト! 実際に使ってみた感想は?
新保製作所・ロマンチカル
新保製作所の『ロマンチカル』。新保製作所は北海道にあり、町工場で細々と作られている為、一年間で製作できる台数は限られています。
人気商品はシーズン中は品切れで、まず買えません。その人気ぶりが伺えますね。
真っ黒で存在感のあるフォルム。大きな窓からは、勢いよく燃え盛る炎が見えます。
ボーっと炎を見ていると、体の芯までポカポカしてきて、いつまででも眺めていられる薪ストーブです。
▼ロマンチカルの詳しいレビューはこちら!
【薪ストーブ】今大人気の「ロマンチカル」を使ってみた! 別売り煙突もご紹介!
キャプテンスタッグ・KAMADO
KAMADOの魅力は、コンパクトなうえに設営簡単で、使用用途が多いところ!
暖房はもちろん、そのまま鉄板や鍋を置いて煮炊き、大小二つのゴトクを使ってダッチオーブンや、BBQも可能です。
天板はフラットなので、スキレットでもメスティンでもなんでも置けますよ。工夫次第でいろいろな使い道があります。
価格は2万円を切っていて非常にお手頃です。
▼KAMADOの詳しいレビューはこちら!
【キャプテンスタッグ薪ストーブKAMADO】簡単設営方法と活用術をご紹介! 筆者愛用の薪ストーブ
注目の薪ストーブをピックアップ!
薪ストーブメーカー「ホンマ製作所」は大人気!
ホンマ製作所は以前から薪ストーブを作ってきたメーカーです。特にキャンプ用ということではなく鋼板薪ストーブを作られてきた会社ですが、明確にキャンプでの使用を想定した商品も増えつつあります!
ステンレス ストーブコンロセット APS-48DX
まずはこちらのステンレス ストーブコンロセット APS-48DX。従来の時計型ストーブよりも小型の本体に、煙突もセットになったオールインワン商品。
3方向にガラス窓を設けて、伸縮式の足を伸ばせば地面を焦がさず、ペグダウンできる煙突支えも付いています。
従来のホンマ時計型ストーブは熱量とコスパに優れていましたが、本体と煙突でかなり大型になり決して持ち出しやすいものではありませんでした。その欠点を払拭したAPS-48DXは、価格も控えめに設定されており発売以来人気商品になっております。
▼詳しいレビューはこちら!
ホンマ製作所 薪ストーブ「ホンマ史上最小の時計型(APS-48DX)」を徹底レビュー!
<h4>フォールディングキャンプストーブ HS-440</h4>
そして全私に衝撃を与えた製品が、フォールディングキャンプストーブ HS-440です。
あのホンマさんが折りたたみを出してきたというだけでも驚きでしたが、従来の薪ストーブがただ折りたためるだけではない完全新設計。40cmの薪が切らずに入る本体はステンレスですが、天板を厚い鉄板にして蓄熱性を高めるといった独自の工夫も。
焚き火台では以前から流行りつつありますが、アウトドア用薪ストーブではまだあまり無い二次燃焼機能も搭載されています!大きな窓から美しい炎の筋が見え、視覚でも楽しめる逸品。
煙突と煙突ガードも付属しますので、テントに入れたい方は自分の環境にあった延長煙突を用意するだけです。
人気商品でまだ少数しか市場に出ていません。ホンマ製作所のWEBサイトで再入荷お知らせメールを登録しましょう。
軽量コンパクトな「POMOLY」はソロキャンプに最適!
ソロキャンプ向けの小型薪ストーブもたくさん登場しています。
特に筆者が個人的に推したいのが、POMOLYの薪ストーブです。チタンを使っておりとても軽量で、薄く折りたためるので持ち運びも全く苦になりません。ほとんどのモデルに大きな窓を備えているのも良いですね。
実際に筆者が使っているのがTimberというモデルで、煙突などすべてセットで重量わずか2.3kg。畳んだ厚みが6.5cmと薄く、小排気量バイクでも余裕で持ち運べます。
超軽量ながらも組み立てるとそれなりのサイズになりまして、大体の薪は切らずに燃やせるのもPOMOLY薪ストーブの優れたところです。いくらソロ用だからと言って炉が小さいと、使用中も薪をこまめに切る必要があります。
筆者のような面倒くさがりですと、面倒くさくなって結果使わなくなることも考えられます。
キャンプ中はなるべくゆったり過ごしたいですよね。軽量でもそれなりの炉の大きさがある薪ストーブが個人的なおすすめです。
耐熱性煙突ポートを備えたテントを使えば煙突ガードも要らず、とにかく身軽に薪ストーブキャンプを楽しめます。
チタンは熱伝導の点で薪ストーブには不利と思われがちですが、実際に使った経験から申しますと燃えている最中はしっかり暖かくなります。炎が消えた時に冷えるのは早いので、熾火でじっくり暖を取るという使い方には向きません。薪を入れて燃やし続けましょう。
POMOLY Timberは薄いチタン板を使っているので、何度か使うと変形します。組み立ててネジを締めると問題なく使えますが、気になる方は厚みのある板を使うT-BRICKなどのモデルにしましょう。
【ガラス製の窓】両面の耐热ガラス窓によりゆらめく炎をゆっくり楽しめます。
【強化された本体】変形しにくい、平たく設計で熱を平均に受けることがてきます。
【高い热伝导率】テント内の温度を早く温めることが可能です。上部で湯を沸かしても时间がかかりません、10分以内にホットコーヒーを飲めます。
【ホットテントの配合使用】ホットテント内部の銀メッキは熱の流失を減らすことができます。冬でも快適なキャンプを楽しめます。このチタン製のキャンプストーブはアウトドア冒険家の一番いい選択です。
Amazonでは一部モデルのみ、POMOLYの公式サイトでは全モデルが購入できます。
薪ストーブ使用時の注意点 誤った煙突保護の情報で「発火事故」が増加
薪ストーブをテントに入れて使う際、煙突ガードが必要となるのは多くの薪ストーブユーザーが知るところです。薪ストーブメーカーで販売している煙突ガードだけでは完全に断熱できないことが多く、テントと接触する部分を熱から守るためユーザー自身が加工を施すことは必須です。
この煙突保護加工において、サーモバンテージを煙突に巻くという手法があります。これは間違い、誤った使い方ですがかなり広まっておりまして、Amazonの商品販売ページでも煙突の保護という名目で販売されています。
サーモバンテージの本来の用途は、車やバイクの排気管を断熱して排気温度を高く保つという目的で使われています。バイクの場合は副次的な効果として、マフラーが足に当たる部分の火傷防止にもなります。最初に使った方はこの副次的な効果を狙ったものと思われます。
煙突に巻くと断熱効果はありますが、煙突の放熱もできなくなってしまいます。放熱ができないと暖房効果は薄れますし、本来は空気中で自然に放熱して冷えるはずの煙突がずっと熱いままになってしまいます。
また、耐熱性には優れますが熱伝導はしますので、サーモバンテージ自体は燃えませんがバンテージと接触しているテントの布は燃え焦げます。
可燃性のテントや幕よけに連続して熱が加わり続けることにより、それほど高温じゃなくても炭化して燃えてしまう低温発火現象の発生の危険があるほか、煙突の熱がテント内に出ないことであまり室温が上がらず、燃料を入れすぎて火力を上げすぎてしまうことも考えられます。
繰り返しになりますが、サーモバンテージの本来の用途は排気温度を高く保つためのもので、断熱を目的としたものではありません。ネット記事やYouTubeでも紹介されていますが、安全マージンの幅が狭く少し扱いを間違うと事故に至る危険なものです。この方法を採用してテント発火に至る事例が多数あり、今回の記事に取り上げさせていただきました。
サーモバンテージを使うと必ず発火し絶対に使えないというわけではなく、煙突ガードの上から巻くのであればそれほど高温にもならないので断熱効果も期待できます。
ただし多くの煙突ガードは、それ自体が放熱して温度を下げるよう設計されております。サーモバンテージを巻いて煙突ガードを保温することにより、本来の商品機能からは外れてしまうということは意識してください。あえて断熱材にサーモバンテージを選択するメリットはあまり無いと言えます。
筆者の場合ですが、断熱性が高いフェルトタイプのスパッタシートを煙突ガードに密着しない程度にゆるく巻きます。ゆるく巻くのは放熱させつつ熱伝導させないためで、これは密着して張り付くサーモバンテージではできません。テント側にも同様のスパッタシートを切ったものを、クリップで挟み断熱しています。
この方法ですとテントに伝わる熱はほぼ無く、薪ストーブの火力を上げても断熱したテント部分は全く熱を感じず何時間でも触っていられる状態になります。
クリップや煙突ガードの取り付けネジなど、予期しない金属部品から熱伝導するパターンもありますので使用中はこまめに確認しましょう。
楽しく安全に薪ストーブキャンプを楽しもう
キャンプ用の薪ストーブは、揺れる炎を眺めながらほっこり暖まったり、アツアツの飲み物や焼き料理を楽しんだりと、いろいろな楽しみがある素敵なアイテムです。
ただ、火を使うものだからこそ、安全面だけは注意が必要です。まずはテントの外で使ってみることをおすすめします。今回ご紹介した注意点なども踏まえたうえで、安全に楽しく、薪ストーブのある冬キャンプを満喫しましょう。
薪ストーブの設置については、こちらの記事などを参考にして頂き、楽しく安全に使う努力を怠らないようお願いいたします!