秋がキャンプのベストシーズンである理由とは?
筆者はキャンプを始める前は、夏がキャンプのベストシーズンだと思っていました。
アウトドアで過ごすキャンプは、夏の子供のアクティビティという印象があり、花火やキャンプファイヤーなど、夏に楽しむイメージが強かったからです。しかし、筆者が1年を通してキャンプをするようになって、いちばん過ごしやすく快適なキャンプが出来るのは秋だと感じています。
ここでは、秋がキャンプのベストシーズンである理由を詳しく解説していきます。
気温が安定している
秋は1年のうち、比較的気温や天候が安定しているシーズンです。
夏に比べて暑さが落ち着く上、湿気も少ないので、快適に過ごせます。「スポーツの秋」などとも呼ばれるように、晴れの日も多く、アウトドアアクティビティを楽しむのにぴったりの時期と言えますよ。
朝晩の寒暖差には注意が必要ですが、冬キャンプほど徹底した寒さ対策は不要なので、防寒グッズの数や量も少なくてすみます。
虫が少ない
涼しくなる秋は、夏に比べて虫の数が少なくなります。厄介なアブ、ハチ、ブヨなどの活動が落ち着き、刺されるリスクが減るため、虫刺されが心配な人や虫が苦手な人には秋以降のキャンプがおすすめです。
ただし、いくら虫が減るとは言っても、数がゼロになるわけではない点には注意しましょう。心配な人は虫除けグッズを持参したり、服装を工夫したりして、しっかり虫対策をしてくださいね。
▼キャンプにおすすめの虫除けグッズはこちらの記事をチェック!
【最強の虫除け10選】キャンプやアウトドアに!おすすめ虫対策グッズ
キャンプ場が混雑しない
秋のキャンプ場は、夏に比べて混雑しにくいのも魅力です。
キャンプのハイシーズンである夏はどこに行っても混雑してしまいがち。せっかく自然豊かな場所に行っても、人が多いと気分が落ち着かず、のびのびできないですよね。
その点、秋は夏に比べて混雑が緩和され、比較的ゆっくり過ごせます。キャンプ場の予約も取りやすくなり、希望の日程で行きたいキャンプ場へ行ける可能性が高くなるのもメリットと言えるでしょう。
キャンプ場の料金が安い
シーズンごとに異なる料金を設定しているキャンプ場は少なくありません。そんな中、秋は料金が安く設定されていることが多いのもうれしいポイントです。
シーズンごとに異なる料金設定がされている場合、混雑するハイシーズンの利用料金を高めに設定しているパターンが多いです。たとえば、夏休みやゴールデンウィークなどの大型連休を「ハイシーズン」とし、それ以外を「オフシーズン」あるいは「レギュラーシーズン」とする設定が多く見られます。
オフシーズンにあたる秋は、ハイシーズンよりも安い料金設定になっているケースが多く、場合によってはハイシーズンの半額程度まで料金が下がることも!お得にキャンプを楽しみたい人にうってつけです。
旬の食材が多い
「食欲の秋」ともいうように、秋キャンプでは他のシーズン以上においしいキャンプ飯を堪能できるのも魅力です。
サンマ、さけ、さつまいも、りんご、キノコ類など、秋に旬を迎える食材は豊富にあります。旬の食材をふんだんに使ったキャンプ飯を作れば、お腹も心も大満足なこと間違いなし。
事前に食材を購入してキャンプ場に持ち込んでもいいですが、可能であれば、現地のスーパーや道の駅などで鮮度の良いものを調達するのがおすすめです。その地元でしか手に入らない、めずらしい旬の食材に出会えるかもしれませんよ。
秋キャンプの楽しみ方4選
ここからは、筆者が考える、秋キャンプならではのキャンプの楽しみ方をご紹介していきます!
【1】焚き火を楽しむ!
秋キャンプではキャンプの醍醐味ともいえる「焚き火」がいちばん長く楽しめます!
夏は暑すぎて日中は焚き火をする気になれなかったり、冬は寒すぎて長時間焚き火を堪能できずに、テントに引きこもってしまいがち。
ほどよい気温の秋は、日中から夜が更けるまで、焚き火を長時間楽しめる、焚き火のベストシーズンなのです!
焚き火台の値段はピンキリですが、お手頃なお値段のものもたくさんあります。まだ焚き火をやったことがないという方は、ぜひ秋キャンプで焚き火デビューしてほしいです!
また、「焚き火はやったことがあるけれど、火起こしはやったことない」という方には、火起こし体験もおすすめ!
最近の100均は、各種火起こしグッズが充実しています。うまくいかない時用に、チャッカマンも準備しましょう。
100均なら家族全員にファイヤースターターを配ることもできて、みんなで気軽に火起こし体験にチャレンジできますね♪
子供も火起こしに夢中だよ!きちんとルールを決めて、家族みんなで楽しんでね!
【焚き火に必要な道具】
- 焚き火台
- スパッタシート(焚き火台の下に敷く地面の保護用のシート)
- 軍手
- トング
- ファイヤースターター
- 麻ひも、松ぼっくりなどの焚き付け
- 薪(キャンプ場で販売しているところが多い)
【2】秋の味覚を楽しむ!
秋は食べ物もおいしい季節。焚き火とセットで、焚き火料理を楽しむのもまた良いものです。
筆者は焚き火をするときは、子供が大好きな焼き芋を作ります。
ほかにも、炭火で川魚を焼いたり。
シイタケをあぶってみたり。
夜は体が温まるお鍋料理をみんなで囲むのも楽しいしおすすめです。
シナモンをきかせた焼きりんごも、お手軽でおやつにオススメ!
焼きりんごは、バター・シナモン・お砂糖だけで作れるシンプル絶品スイーツ♪
【3】紅葉などの自然を楽しむ!
秋といえば紅葉狩り。きれいに色づくお山は、見ているだけで心が癒されますよね。
ほかにも落ちているドングリを拾ってみたり、松ぼっくりを集めてみたり。松ぼっくりは脂があってよく燃えるので、焚き火用にたくさん集めましょう♪
キノコを探しながらキャンプ場の周りを散策してみたり。
秋は自然を身近に感じられるシーンがたくさん!
秋はトレッキングや山歩きをするのにも、とても気持ちの良い季節です。
キャンプ場近くのハイキングコースを調べて、家族で山歩きを楽しんでみるのもアリですね!
家族で楽しめるアクティビティがあると、ステキな思い出になるよ♪
【4】お風呂を楽しむ!
「夏はシャワーで済ませていたけれど、涼しくなってきたからお風呂にゆっくり浸かりたい!」というキャンパーさんも多いのではないでしょうか。
最近ではお風呂が併設されているキャンプ場も多く、時間制で家族風呂を予約出来ることも。
中には源泉かけ流しの温泉に入れるキャンプ場、なんてところもあります。
温泉入り放題のキャンプ場や、展望風呂が自慢のキャンプ場など、「お風呂」をキーワードにプラスして、キャンプ場選びを楽しんでみる良いかもしれません!
露天風呂で紅葉が見れたらステキ! 夜は星が見えたらサイコーだね!
秋キャンプの注意点 寒さ対策などご紹介
秋は夏に比べて涼しく過ごしやすい反面、時間帯や気候によっては肌寒く感じることもあります。日中は半袖の陽気な日でも、朝晩は一桁台の気温まで冷え込むことがあるため、秋キャンプに行くときは注意が必要です。
特に、標高が高い場所では氷点下近くまで冷え込む可能性も。朝晩は寒くなることを前提として、上着を持っていったり、湯たんぽなどのアイテムを持っていったりと、しっかり防寒対策することが大切です。
また、秋といっても月によって大きな差があり、9月であれば夏に近い気候ですが、11月になると冬に近い気候になります。秋キャンプに行くときは、それぞれの時期に適した寒さ対策をするのがおすすめです。
そこで、9月・10月・11月の月別に、それぞれの時期に対応する服装や寒さ対策について解説します。
9月の寒さ対策
日中はあたたかくても、夜間にぐっと気温が下がることのある9月のキャンプには、脱ぎ着しやすいアウターを持参すると便利です。
なかでも、薄手でありながら風を通しにくい「ウインドブレーカー」がおすすめ。昼間でも風を冷たく感じることがあれば、サッと羽織って寒さをしのげます。軽量なので、持ち運びも苦になりません。
10月の寒さ対策
10月に入ると、キャンプ場によっては最低気温が10℃を下回ることも。
防寒用のアウターはもちろん、保温性に優れたインナー、重ね着できるミドルウェア(長袖のシャツ、薄手のセーターなど)も用意しましょう。さらに、ストーブなどの暖房器具もあると心強いです。
11月の寒さ対策
秋が終わりに近づき、まもなく冬を迎えるタイミングとなる11月は、最低気温が一桁台になることが少なくありません。
あたたかい衣類のほか、ニット帽、手袋、ネックウォーマーといった小物も用意し、冬キャンプに近い装備を揃えましょう。さらに、湯たんぽやカイロといった防寒グッズに加え、暖房器具もマストで準備してください。
不安がある場合は、エアコンや暖炉付きのコテージに泊まったり、電源付きサイトで電気毛布やストーブを活用したりしてくださいね。
必需品をチェック!秋キャンプの持ち物リスト【基本装備編】
ここからは、通年キャンパーの筆者が考える秋キャンプの持ち物リストを、【基本装備編】・【服装編】・【あったら嬉しいアイテム編】に分けてご紹介します。
電源サイトやポータブル電源は使用せず、テントサイトに1泊することを想定して、必要最低限でピックアップしています。
まずは、【基本装備編】として、秋キャンプには必需品の持ち物リストをご紹介。使うシーンによってギアを分類して記載しているので、実際のキャンプを想像しながら読み進めてくださいね!
基本装備編・持ち物リスト【1】テント泊の必需品
【テント泊の必需品】
- テント
- タープ
- グランドシート
- ペグ
- ペグハンマー
テントは2ルームテントなどの大型テントであれば、タープは必要ないかもしれません。
しかし、寝るためだけの小型のテントの場合は、雨が降った時や日中の日差しを避けるために、タープがあった方がより快適に過ごせます。
また、ペグを打ち込むためのペグハンマーは石で代用する方もいらっしゃるようですが、ペグが曲がってしまったり、ケガの原因になったりするので、持参した方が良いでしょう。
固い地面のキャンプ場もあるので、しっかりしたハンマーを選ぼう!
基本装備編・持ち物リスト【2】寝るための道具
【寝るための道具】
- シュラフ
- インナーマット
秋キャンプで使うシュラフは、夏用のものではなく、できればダウンなどしっかり防寒が出来るものを選んだ方が安心です。
また、冷気は地面から伝わってきます。テントの中に敷くインナーマット類は、持ち運びにはかさ張りますが、できるだけたくさん敷いた方が寒さがしのげて快眠できますよ。
石がゴツゴツしているキャンプ場もあるので、マットは多めが安心!
基本装備編・持ち物リスト【3】くつろぐための道具
【くつろぐための道具】
- テーブル
- チェア
移動手段がクルマで積載に余裕があれば、大きなテーブルとチェアの方が快適に過ごせます。
なお、チェアは外に出しっぱなしだと夜露・朝露で湿ってしまうので、寝る前にテント内やタープ下に収納しましょう。
コンパクトに折りたためるものを選ぶと良いよ!
基本装備編・持ち物リスト【4】調理器具
【調理器具】
- バーナー
- ガス缶
- クッカー
- 包丁
- まな板
- 食器類
- マグカップ
- カトラリー類
- クーラーバック
調理器具はメニューによって必要なものを持って行きましょう!
キャンプは設営などやることがたくさんあり、意外と忙しいです。調理の準備・後片付けも、慣れないアウトドアだと大変だったりもします。
焼くだけのキャンプ飯や、温めるだけのレトルト食品などをうまく駆使して、無理のない範囲でキャンプ飯を楽しんでくださいね。
また、キャンプ用のコンパクトなシングルバーナーではなく、家にあるカセットコンロでも問題ありません。最近はアウトドアシーンにぴったりな、おしゃれなカセットコンロも発売されていますよ。
包丁・まな板・カトラリー類は100均でコンパクトなものを揃えたり、食器類は100均で買える使い捨ての紙皿・紙コップなどにしてしまったりという手もあります。
100均でもかわいいアイテムがたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください!
食器を使い捨てにすると、洗い物をしなくて済むからサイコーだよ!
基本装備編・持ち物リスト【5】照明器具
【照明器具】
- LEDランタン
- ヘッドライト
キャンプ場の夜はかなり暗いです。テント外とテント内用に、最低2つはLEDライトなどの照明器具があると良いでしょう。
置いても吊るしても使える、2wayのランタンが汎用性が高くて使い勝手が良く、おすすめです。
また、夜トイレに行くときに足元を照らすために、ヘッドライトがあると安心です。
BBQで肉の焼き加減を見たり、振りかける調味料の分量を見たりと、調理の時にも手元を照らしたいことが多いので、ヘッドライトは活躍します。
懐中電灯でも良いけど、両手があくヘッドライトが圧倒的に便利! 家族で1つ持っていれば重宝するよ!
【小型・軽量】 重さが僅かの42g(電池なし)で、長時間で頭部に着けていても疲れなくて子供にぴったりです。屋外キャンプや夜間ランニングなど、様々なシーンに対応できます。
【調整可能】 ストラップや照明角度(0°から60°まで)が調節可能で、子供の頭にフィットしながら、体が動かなくても光がいろんなところまで届けます!
【操作便利】 滑り止めスイッチを押すだけで、点灯・消灯や2つのモードの切り替えができますので、子供にとっても、シンプルな操作です。
【セット内容・付属品】 本体X1、ヘッ...
日中の気温差に備えよう!秋キャンプの持ち物リスト【服装編】
続いて、持ち物リスト【服装編】です。秋キャンプでは、日中と朝晩との気温差が激しいので、洋服はレイヤード(重ね着)しやすいものを選びます。
洋服編・持ち物リスト【1】洋服類
いつもの服装・着替えにプラスする、秋キャンプ用の洋服類をリストアップしています。
【洋服類】
- アウター
- インナーダウン(ダウンベスト)
- フリース
- ヒートテック上下
- 厚手の靴下
アウターは厚手のもので、防風機能があるものが良いでしょう。また、フード付きの方が、首元からの冷気が防げて温かく過ごせます。
ただ、焚き火をする場合には、火の粉が飛んできて、ダウンやナイロンなどのアウターだと穴が開く場合があります。コットン100%の焚き火パーカーをいちばん上に着ると安心ですよ。
アウターの下には、フリースや薄手のダウンジャケット着込むと温かいです。ほかにも、温度調節がしやすいダウンベストも便利でおすすめ。
筆者はユニクロのライトダウンをキャンプに持参しているのですが、着なくてもひざ掛けにしたり、シュラフの足元に入れたりして、防寒対策に何かと重宝します。
また、同じくユニクロにあるヒートテックのタイツと長袖は、秋キャンプの必需品。
野外では、一度カラダが冷えるとなかなか温まらないので、冷える前に着こむことが大事です。
足元も冷えるので厚手の靴下の用意を忘れずに!
たくさん着込むと疲れるし、血行が悪くなるから、なるべくカラダを締め付けない、ゆったりサイズがオススメ♪
洋服編・持ち物リスト【2】防寒小物
【防寒小物】
- ニット帽
- ネックウォーマー
- レッグウォーマー
- ハンドウォーマー
- 手袋
防寒小物たちは、かさばらず、すぐに身に着けられる点で、とても優秀な防寒具です。
野外では急にお日様が照ってきたり、冷たい風が吹いたりと、変化が激しいので、そのたびに体感温度が大きく変わります。
防寒小物を利用して、サッと手軽に、そしてこまめに体温調節ができる環境にしておきたいですね。
衣類は焚き火のにおいがうつるから注意が必要! キャンプ専用にユニクロ・GU・ワークマンなどプチプラのものを用意しよう♪
快適度がアップする!秋キャンプの持ち物リスト【あったら嬉しいアイテム編】
最後は、持ち物リスト【あったら嬉しいアイテム編】です。なくてもOKだけど、あったらシアワセな気分になれる、そんなアイテムをご紹介します!
【あったら嬉しいアイテム】
- カイロ
- 湯たんぽ
- ブランケット
- あったかブーツ(長靴)
- カセットガスストーブ
- レインウェア
カイロは背中や腰に貼ったり、靴下用のものを貼ったりすれば、すぐにぽかぽか、寒さがやわらぐ優れものです。低温やけどに注意しながら使用してくださいね。
また、個人的に、直火で直接温められる湯たんぽが超おすすめのアイテムです。焚き火の時は腰やお腹を温められますし、寝る前に寝袋に入れておくと、シアワセな気持ちで寝袋に入れます。
湯たんぽをお腹に抱っこすると、まるで我が子を抱いているかのような嬉しい気分になれます!パパさん、ママさん、ぜひお試しあれ!(笑)
また、ブランケットは手軽な防寒具として、非常に重宝します。火に強いコットン素材のものを選べば、焚き火の火の粉から洋服を守ってくれるので一石二鳥です。
難燃加工を施されているものもありますよ!
※難燃加工を施していますが燃えない素材では御座いませんので、取り扱いには十分注意してご使用くださいませ。
表地:コットン100% 裏地:ポリエステル100% サイズ 100cm×120cm
※難燃加工による独特なニオイがありますが使用していくうちに取れていきます。不良ではありませんのでご理解頂きご使用ください。
カセットガスで運用するストーブも、秋キャンプの時期に手軽に使えて、とても活躍するアイテム。
コンパクトなのでいろんなところに持ち運びができますし、燃料が入手しやすいガス缶というのが扱いやすいです。
ストーブを使用する際は、換気をしっかり行ない、テント内では一酸化炭素警報機とセットで運用してくださいね。
さらに、レインウェアは雨が降らなくても、時には防寒具としても役立ちます。大きめに出来ているはずなので、どうしても寒い場合は、見た目は二の次にして羽織ってしまいましょう!
ほかにも、夜露・朝露で靴が濡れるので、あたたかいブーツや長靴も持って行くと便利ですよ!
長靴はテントの出入りもしやすいから、子供の持ち物としてはマストアイテム!
寒さ対策をしっかりして快適な秋キャンプをトコトン楽しもう!
これからキャンプを始めようと思っている方にとっても、快適に過ごせる秋キャンプは、デビューに最適なシーズンです。
虫がニガテだったり、キャンプにちょっと二の足を踏んでいた方も、装備や持ち物をしっかりチェックして、秋キャンプにお出かけしてみてはいかがでしょうか。
これからが本番の秋キャンプ。家族といっしょに自然を堪能して、素敵な思い出を作ってみてくださいね!
秋キャンプ、サイコー!!!