【1】キャンプ2週間前からの長期予報がわかるアプリ
長期予報で精度が上がってくるのは10日~2週間ぐらいだと思いますが、長期予報を地域別で出してくれるアプリが「ウェザーニュース」(向こう10日間)と「tenki.jp」(向こう2週間)です。
「ウェザーニュース」
「ウェザーニュース」は株式会社ウェザーニュースが提供しているアプリで、10分予報から3か月予報まで非常に守備範囲が広いため、キャンパーなら是非ともインストールをしておきたい存在です。
その中で「1週間予報」と銘打たれているメニューを開くと10日間の予報が確認できます。天気の他、最高気温、最低気温、降水確率までがわかります。
「マイ天気予報」としてキャンプ目的地の情報を地点登録しておけば、いつでも簡単に見られるのはなかなか便利です。
「tenki.jp」
もうひとつの「tenki.jp」は日本気象協会が提供しているWebサービスです。
2週間予報となっていますが、この2週間での表示はかなりザックリ。ただし、10日間に絞って見ると6時間単位の予報がわかりますので、実質的に使えるのは「ウェザーニュース」同様10日間と言ってよいと思います。
天気の他、気温、降水確率、降水量、湿度、風向、風速まで出てくるので便利ですが、経験上10日先の予報は参考程度、という感じです。
ただ、この予報が3日経っても5日経っても変わらない場合、その予報はほぼ的中する気がします。
なお、「ウェザーニュース」と異なり、「tenki.jp」の場合、長期予報はアプリ外のwebサービスとなります。このため、アプリの中から一々メニューを開いてwebサイトへのリンクを辿ることになるのが、少しだけストレスです。
反面こちらのアプリでは、「ふもとっぱらキャンプ場」のようなキャンプ場名での検索ができる場合もあるのが強みです。
【2】キャンプチェックイン当日とチェックアウト当日の詳細予報
キャンプのチェックイン~チェックアウトを通しで見る天気予報、というとほとんどのアプリが該当してしまいます。
【1】で上げた2本のアプリも別段この目的で使えないわけではないのですが、「刻々と変わる予報を小まめに見る」意図のアプリで考えるとオススメな2本を紹介します。
「Yahoo! 天気予報」
1つは「Yahoo! 天気予報」。Yahoo! JAPANが提供している天気予報アプリで、非常にネームバリューは高いものです。
立ち上げると現在地を自動取得してくれるので、もっとも正確な予報が確認できます。
また画面レイアウトとしても、1時間単位の天気、気温、降水確率というシンプルな情報が中央あたりに表示されるので、設営や調理の合間にサッと見るのに大変便利です。
なお、「Yahoo! 天気予報」は同じ画面で向こう17日間の長期予報も見られるようになったので、「ウェザーニュース」と併用し、適宜見やすい画面を使い分けていくのも良いと思います。
「Orsa」
「Orsa」はヴェスタ株式会社という企業が提供しているサービスです。
やはり長期予報等機能は充実しているのですが、特に優れた点は円形のチャート図によるレイアウト。24時間(1時間単位)の天気、気温、降水量が一覧化されること。
しかもアプリ起動後は、あらかじめ登録した場所を最初に表示してくれるので、一度キャンプ場のある場所を登録しておけば、開くだけでその日の予報が細かく把握できるのです。
最近私はキャンプ場での予報確認はほぼ「Orsa」だけで行っています。「パッと見てわかる」という部分が、慌ただしいキャンプ中のチェックでは非情に重要なのだと感じているからです。
【3】キャンプ当日に今の状況を知り、1時間程度先までの詳細予報
キャンプ中、不意に降り出してきてしまった雨。果たしてこの雨は局所的なものなのか、すぐに止むのか。そんなことを調べるためには現在地を中心とした雨雲レーダー専門のアプリが便利です。
「雨マップ」
「雨マップ」はボクシーズ株式会社が提供しているアプリです。正直やや操作性に難があるとは思いますが、それを補って余りある「局所に対しての10分単位のレーダー予報」は個人的には欠かせない機能になっています。
例えば、「30分後に雨が弱くなる、そのスキに撤収する」といった細かい計画が立てられるのはこのアプリならではです。長期的な予報でも6時間先までと短いのですが、その精度は極めて高いので非常に重宝します。
目の前にある雨雲がこちらに来るのかどうか、というようなスリリングな予報も得意ですし、雷も予報してくれるので、まさにキャンプ向けの天気予報アプリです。
「雨降アラート」
「雨降アラート」は日本気象株式会社提供のアプリです。
都道府県単位の1枚マップに現在のレーダーが瞬時に表示されるので、「今の状況」を知るのにかなり効果があります。また、その名の通りアラート機能が備わっており、市町村単位で雨雲が接近すると警告をしてくれます。
ただ、都道府県単位のマップしかなく、市町村が地図内で区切られてもいないので、慣れていない土地だと、マップのどの辺を見ればよいのかわかりにくいのが欠点だと思います。
とはいえ、「雨マップ」があまりに局所向けの予報になるので、広範囲を見たい場合は「雨降アラート」を併用するといいと思います。
「正確な天気予報アプリ」という観点は捨て、総合的な情報をキャンプで活用しよう
ここまで書いてきて「え? どれがよく当たる天気予報アプリなのかは教えてくれないの?」という読者の皆様の声が聞こえてきております。
お気持ちとしてはわかるのですが、私の実感として「確実に当たる天気予報アプリは存在しない」と思います。
100%というアプリがない以上、「これがよく当たる」という情報もあまり意味がないように思えます。
一つ言えるのは、極力複数のアプリを見るようにし、それら複数の結果から総合的な可能性を考えていくのが無難だということです。
特に長期予報は複数アプリの活用がマストだと思います。
10日先の予報の精度はたかが知れていますが、3つの予報で「降水確率90%」などという予報が出ている場合、例え10日後でもほとんど間違いなく雨です。
これが1つの予報だけ降水確率が高い、他は晴れ、ということであれば、だいぶ予報は不透明、ということになります。
快適なキャンプを楽しむためにも、天気予報アプリをこのように効果的に使うコツを身につけるとよいですよ。