おいしい食事に満点の星空──ロマンチックな雰囲気に包まれるキャンプ。でも、自然の中で過ごす時間は、そう簡単にはいきません。アメリカで夫婦ふたり、キャンプ歴15年。甘く楽しいだけじゃないからこそ、深まる絆と忘れられない思い出。そんな“現実と、そこから得た“5つの教訓”を、わが家の工夫とともにお届けします。
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【教訓①】設営中にケンカ。キャンプ中は無言に…
キャンプの必須作業、テントの設営。キャンプ場についてテンションが上がっている間にササッと2人で協力しあって設営するのが理想。そして設営をした後、ゆっくり大自然を見ながら乾杯したいのですが…。
現実:どっちがやる?指示出し合戦でイライラ

お酒好きの我が家は到着後、テントを設営する前にビールを飲んでしまいグダグダに。いざテントを広げて設営をはじめても、ペグが刺さらずテントの設営場所を変更したり、要領が悪いとお互い罵りあうことも!
さらに天候が悪いと2人ともイライラ。設営でケンカになると、その後の夕食や就寝時まで響くことも多々ありました。
教訓:設営の手間がかからないギアへ変更!そして役割分担は事前に決めておく

まず、物理的にテントを設営が簡単なものに変更。ペグもインパクトドライバーを使用することでペグ打ちの手間を解消し、キャンプで一番の大仕事「テントの設営」の負担を軽減。
また、テント設営時の役割分担を決めておくこと。我が家はペグ打ちは夫、テントの骨組み部分は私が担当。そうすることでスムーズにケンカなく設営することができます。
天候が悪くなると、お互いの機嫌も悪くなるので、天気予報で雨の場合は中止するなどの決断も必要です。

【教訓②】 焚き火がロマンチックとは限らない
キャンプの醍醐味、焚き火。ゆらゆら揺れる炎でマシュマロを焼いて赤ワインを飲む。そして静けさの中に散らばる満点の星たち。そんなロマンチックなシチュエーションが理想ですが…。
現実:火がつかない!薪を入れなきゃ!煙で目が痛くなる

焚き火はまず準備が必要。薪が太い場合はカットする必要がありますし、簡単に火が付かないため、火おこしに手間がかかります。
そして、火がついても火の粉が飛んで新品の服が破けたり、煙が目に入って痛くなることも!服が煙で臭くなることもあり、温かいですがマイナスな面もあります。
教訓:下準備は家で済ませておく!焚き火以外の暖を取れるものも用意

薪は事前にカットしておくなど、できるだけ現地で焚き火の手間がかからないように準備をしておくこと。また文明の利器を活用し、火おこしにはバーナーや着火剤を使用。
火の粉で新品の服に穴が開いて機嫌が悪くならないように、焚き火用の火に強いアウターを準備するのも一つの手です。
また、目が痛くならないように風上に行くと温かさが半減してしまうこともあるので、焚き火のときも暖が取れる温かいアウターやブランケットを用意しましょう。
風が強いときは火事になる恐れもあるため、焚き火をあきらめる勇気も必要です。
【教訓③】夜の寒さで愛も冷める
ロマンチックに星空を眺めながら、テントで家のようにぐっすり眠るのが理想ですが…。
現実:寒くて、暑くて翌朝不機嫌

テントは家と違って断熱材などがないため、寒さや暑さがダイレクトに伝わります。
過去のキャンプでは、天気が悪く、5月なのに夜氷点下になり、あまりの寒さに全く寝れずお互い不機嫌に……!寝不足の翌日はパフォーマンスも悪くなるので、できる限り避けたいところです。
教訓:寝具の過剰準備は愛情の証

天候はいつどのように変わるかわかりません。夏でもいざということを考え多めに寝具を持って行きましょう。
また、地面の凹凸に影響されて寝にくい場合があります。コット、マット、シェラフの3点セットは安眠必須アイテム。以前、私だけコットを使用していましたが、夫がその件にクレーム。お互いのギアに差をつけないこともケンカを未然に防ぐ対処法です。
【教訓④】インスタ映えの裏には片付け地獄
キャンプ用のキッチンギアを新調。手の込んだ映えるキャンプ飯を作って、おしゃれなキャンプ風景をSNSでアップしたいところですが…。
現実:作る手間、後片付けの多さにイライラ

SNSでおいしそうな映えるキャンプ飯を見ると「我が家も作ってみよう!」と意気込みますが、思いのほか手間と時間がかかり、お腹も空いてイライラ。
また、写真映えをするためには使い捨ての皿や割りばしは使えず。そのために、多くの食器やカトラリーを使用した結果、洗い物が増え、ほろ酔いでいい気分が、洗い物で一気に冷めてしまうことも。
教訓:映えより“手間をかけないこと”を優先せよ

「キャンプ飯」にこだわるのは良いのですが、食材をカットしておく、下味をつけておくなど事前に家でできることは済ませておき、キャンプ場では「焼くだけ・煮るだけ」にして、料理に手間をかけないようにする。
洗い物を極力減らすため、皿にラップを敷いたり、キッチンペーパーで軽く拭き、残りは家で洗うなど、現場での手間を極力減らすようにしましょう。
【教訓⑤】無理にキャンプでの不便さを演出しない
煩わしい電話がかからない電波のない場所で、デジタルデトックスをしながら、オイルランタンの炎を眺めてロマンティックにまったりするのが理想ですが…。
現実:緊急の連絡ができずヤキモキ。風が強くランタンの火が消える

電波のない場所でキャンプ中、猫が車の中からドアをロック。インロックになり夫婦2人で途方にくれた経験があり、電波がない場所でのキャンプがトラウマに。また、デュオキャンプを3日ほどすると夜が暇になり、動画が見たくなりウズウズ。
キャンドルやオイルランタンは風が強いと消えることはもちろん、1つだけだと思った以上に明るくならず、テントのペグにつまずくこともありました。
教訓:無理せず文明の利器は使うべし!

スターリンクなど衛星インターネットサービスを活用すれば、秘境地でもネットに繋がります。電気もLEDライトがあればボタン1つで電気がつき、風の影響も受けません。
また、大容量モバイルバッテリーがあれば、お湯もケトルで沸かせて家のように過ごすことも可能。
「不便さを楽しむのがキャンプの醍醐味」という人もいますが、作業が多いと、その作業をするだけで時間が過ぎてしまいます。慣れないうちは特に、無理せず家での生活のようにキャンプを楽しむのが、キャンプを長く楽しめる秘訣です。

【まとめ】夫婦キャンプを“楽しく続ける”ための秘訣とは?

夫婦2人でキャンプに行くと作業が多くなればなるほどケンカの元になります。我が家では、下準備を家で済ませて、キャンプ場での作業は極力減らしゆっくりお酒を飲むことを楽しんでいます。
逆に、友達とワイワイ行くキャンプの時には、手間をかけ料理を作るようにしています。
多事多端はケンカの元なので、「やること」をシンプルにして自然の中で過ごす時間を楽しむ──それが、夫婦キャンプをロマンチックに、そして長く続けていく秘訣ではないでしょうか。
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