こんにちは。薪ストーブでずっと遊んでいるくにぱぐ(パギー)です。最近は安価なキャンプ用薪ストーブが増え、薪ストーブデビューへのハードルがぐっと下がったように感じます。一方でそこにくべる薪、という部分に関しては、メーカー側の言及もなく、ユーザーがどうしたらよいか悩みがちです。そこで「薪ストーブに最適な薪」について、考えてみました。

薪ストーブは呆れるほど“大食い”。 大量に薪を使うことを心得ておこう

画像1: 筆者撮影

筆者撮影

まず、薪ストーブは大量に薪を使うことを覚えておきましょう。

薪ストーブの購入時、ここの判断を見誤ると、すぐに薪ストーブが重荷になってしまいます。

私の場合、テンマクデザインの「ウッドストーブM」を使用しているのですが、画像にあるダイソーのランドリーバッグ一杯の薪を一晩で使い切る前提で考えています。

時間にしておよそ8時間燃焼させるとして、重量にすると20kg〜30kgです。

画像1: 薪ストーブに最適な薪とは?コスパだけではない、楽しみ方まで考えて薪を選ぼう
テンマクデザイン 新 ウッドストーブサイドビュー【Mサイズ】ケース付き2点セット 2023モデル 76mm煙突【横窓付き】(tent-Mark DESIGNS)
■本体素材:ステンレス304
■カース収納サイズ:(約)L:695×W:300×H:310mm
■組立サイズ:(約)L:570×W:526×H:2230mm
■パイプ直径:φ76mm
■重量:本体(約)10.32kg、収納ケース(約)1.22kg
■付属品:ロストル、ダンパー付き煙突、直煙突×4、スパークアレスター、リフター、収納ケース
■原産国:中国
¥65,780
2024-02-11 22:08

これは薪ストーブのサイズなどの諸条件で変わってくるのですが、とは言え、とてもキャンプ場で現地調達できる量ではありません。

キャンプ場で買い求めると宿泊費より高くなる可能性があり、コスト面で薪ストーブとの付き合い方が難しくなるわけです。

したがって大前提として「薪はあらかじめ大量に用意する工夫が必要」です。

※ただし、小型の折り畳み式薪ストーブをバイクなどに積んで用いる場合、ぐっと使う薪の量は減りますし、現地調達でも問題ないと思います。

針葉樹と広葉樹…薪ストーブに向いているのは断然「広葉樹」!

画像2: 筆者撮影

筆者撮影

薪ストーブにおける薪の種類に対する考え方は、焚き火とは若干違ってきます。

まず、画像のような杉や松といった「針葉樹」は金額が安く、着火しやすい、大きな火に育ちやすいなどのメリットもあり、焚き火には利便性があります。しかし、あまり薪ストーブには向いていません。

理由は2点です。

【「針葉樹」が薪ストーブに向いていない理由】

  1. 爆ぜやすく、薪ストーブにダメージを与える懸念がある。
  2. 燃え尽きるまでのスピードが速く、結果的に大量の薪がいる。

1については実際に試してみたのですが、数分おきに爆ぜるため、その都度薪ストーブを内側から叩くような音がします。

実際これが薪ストーブにとってどの程度のダメージになるのかまではさすがに確認できませんでしたが、耐熱ガラスを割ってしまったり、煙突から火の粉となって飛び出す可能性はあると思えました。

画像3: 筆者撮影

筆者撮影

2はコストパフォーマンス的な問題もさることながら、頻繁に薪を投入する煩わしさもあります(感覚的には広葉樹の倍ぐらいのスピード感で薪を投入する必要があります)。

一方で、「着火しやすい」という利点を活かし、最初の数本は針葉樹で…という活用の仕方はできると思います。

とは言え、やはり、薪ストーブを使う上でメリットが大きいのは「広葉樹」です

広葉樹は着火しにくいだけではなく、1本ごとの重量があり、割ることも困難。

このため焚き火にはあまり向いているとは言い難いですが、薪ストーブのように高温の環境でジワジワと燃やすには最適な燃料です。

薪ストーブであれば、特に割ったりする必要もありません。

太い一本を30分に一回ぐらい投入するだけで良く、簡単です。

一度高温になった薪ストーブであれば、その温度によって、大きな広葉樹の薪でもしっかりと発火し、そして燃え尽きます。

なお、広葉樹の種類としては以下のようなところがおすすめです。

  • ナラ
  • ブナ
  • クヌギ
  • カシ
  • ヤマザクラ

この中では特に、硬さがあり、持ちが良いカシは「薪の王様」と呼ばれ、ベストだと思います。

画像4: 筆者撮影

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カシを燃やし続けた結果出来上がる熾火の明るさ、美しさは、思わず見入ってしまうものがあります。

また、ヤマザクラは出回っている数が少ないのですが、燃やすとよい香りがする特徴があります。

一般的なサクラ(ソメイヨシノなど)とは異なり、持ちの良さもあります。

この2種類のいずれかであれば、単なる燃料以上の面白さを薪ストーブで感じられるのではと思います。

なお、広葉樹の太い薪は着火が大変なのですが、合板でもなんでも良いので、燃えやすい薄い木の板を別途ある程度集めておき、ハンマーや斧などで割って少量を焚き付けに使えば簡単ですよ。

着火剤で板数枚に火をつけて、着火剤の火勢と合わせてともかく薪が一本燃え始めればOK。あとは薪ストーブの吸排気を全開にすれば失火することは基本ありません。

画像2: 薪ストーブに最適な薪とは?コスパだけではない、楽しみ方まで考えて薪を選ぼう
ユニフレーム(ユニフレーム) 森の着火材36片
【材質】木材破砕屑(新潟県産間伐材)/リサイクルパラフィンワックス(蝋)/ステアリン酸(脂肪酸)
【内容量】36回分(※1片で約7分間燃焼)
¥1,320
2024-02-11 22:29

広葉樹を買うなら暖炉や家庭用薪ストーブを手がける専門店がおすすめ!

画像5: 筆者撮影

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薪ストーブを楽しむには広葉樹の薪を大量に買い付けておくのが良いわけですが、アウトドアショップやホームセンターでの購入はかえって割高になることが多い気がします。

そこでオススメなのが、暖炉や家庭用の薪ストーブを取り扱っている専門店です。

こうしたお店では、暖炉などの設置をした家庭に対して、大量の良質な薪を卸しているのが普通だからです。

画像6: 筆者撮影

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専門店に対し交渉をすることで、キャンプ用薪ストーブに使うための薪も小売りしてもらえることがあるのです(よほど面倒と思われない限りは普通は快諾頂けると思います)。

私もこの方法で購入していますが、ひと冬分、7〜8回は使える薪、150kgぐらいをかなり安い価格で譲って頂いています(それでも年間1万円以上は薪に使っている訳ですから、やはり薪ストーブはコストが無視できない遊びだなと思います)。

なお、これだけの薪を保管しておく場所がマンション等だと難しいと思います。

一軒家の場合でも、本来は軒下などに置いて保管すべきです。

私の場合は駐車場の片隅にすのこを敷き、その上に薪を置いてから、ブルーシートをかけて保管しています。

画像7: 筆者撮影

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薪を入れているランドリーバッグはさすがにカビてしまいますが、薪自体は1年程度問題なく使えますし、乾燥も進んでいる感じがします。

一つの方法としてご参考になさってください。

保管の問題などの理由で、どうしてもまとめての購入が難しい場合、使う分単位で補充をするのも良いとは思います。

要は「どこからいくらで買えるか」なので、買える場所を近所で決めておくのが重要だと言えるでしょう。

薪の安定確保ができれば薪ストーブはもっと楽しい!

画像8: 筆者撮影

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私は薪ストーブを6年以上使っていますが、やはり最初は「薪をどこで手に入れるか?」 についてかなり悩んでしまった経験があります。

キャンプ場での購入もしましたし、遠方に小まめに買いに行って疲れてしまったり、通販も試しました。

結果的に記事のような方法に至ったわけですが、今では年に1回のまとめての仕入れは家庭内の行事のようなものですし、薪屋のご主人にもかなり良くして頂いている感じです。

キャンプの際には薪の詰まったランドリーバッグをひとつクルマに積めばよく、考える必要がなくなったのはとても快適です。

薪ストーブを購入したら、自分なりの薪の購入ルーチンを作ってしまうこと、これだけで薪ストーブがさらに楽しくなりますよ。

画像9: 筆者撮影

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最後に一点。

薪ストーブには、必ず「木のままの薪」をくべましょう

合板のような廃材やオガライトなどの人工燃料は、焚き付け程度ならともかく、大量に薪ストーブに入れないようにしてください。

特にオガライト(オガ粉を加工したもの)は、コストパフォーマンスに著しく優れていますが、油分等が時にストーブに深刻なダメージをもたらしたり、場合によっては事故に繋がる恐れもあり、厳禁と言ってよいレベルです。

安全に薪ストーブを楽しむためにも、注意してください。

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