シングルスピードで行くキャンプの魅力は?自転車の特徴や魅力をチェック
まずは、シングルスピードがどのような自転車なのか、シングルスピードでキャンプに行くメリットはどのような点にあるのかを見ていきましょう!
シングルスピードってどんな自転車?
シングルスピードとは変速機が付いていない自転車のこと。変速機がないママチャリもシングルスピードに該当します。
変速機付きの自転車とは異なり、シングルスピードはペダルの重さを変えられないのが大きな特徴です。
また、構造がシンプルで故障しづらく、自分でメンテナンスをしやすい点が魅力。変速機が付いている自転車と比べると、比較的軽量で、安く手に入るのもメリットです。
なお、シングルスピードと似たような意味合いで呼ばれる『ピストバイク』は、漕ぐのをやめてもペダルが回り続ける固定ギアを採用した自転車のことです。
シングルスピードやピストバイクの中にはブレーキを搭載していないモデルもありますが、日本の道路交通法では、前輪と後輪にブレーキがない自転車の走行は禁止されているので注意しましょう。
シングルスピードでキャンプをするメリット
ペダルの重さを変えられないシングルスピードでのキャンプは正直楽ではありません。しかし、シングルスピードならではのメリットや楽しみもあります。
まず、先述の通り故障しにくいのは大きなメリットです。変速機のトラブルを心配する必要がなく、パンク修理さえできれば問題なく自転車キャンプを楽しめます。
また、好みは分かれますが、勾配に合わせて細かくギアチェンジする必要がない点をメリットと感じる人もいるでしょう。変速機付きの自転車で適切なペダルの重さを見つけるのにはコツが必要ですが、シングルスピードなら細かいことを考えずただ漕ぐのみです。
細かいことは考えず、キャンプ場までひたすら漕ぎ続けるからこそ、ほかの自転車よりもキャンプ場に着いた瞬間の達成感が大きいようにも感じます。
シングルスピードで自転車キャンプをするポイント!装備やキャンプ場の選び方も解説
ここからは、シングルスピードでキャンプをする際のポイントを解説します!
シングルスピードに限らず、自転車キャンプ全体に共通する内容も多いのでぜひ参考にしてみてくださいね。
道中に坂道が少ないキャンプ場を選ぶ
シングルスピードでキャンプをする際の一番のポイントは、道中に坂道が少ないキャンプ場を選ぶことです。
先述の通り、シングルスピードはペダルの重さを変えられません。そのため、キャンプ場までに長い上り坂があると大幅に体力を消耗してしまいます。
現地でのんびりとキャンプを楽しむためにも、坂道が少ないルートで行ける場所を選びましょう。
また、できるだけ近場のキャンプ場を選ぶのもポイントです。体力にもよりますが、筆者の感覚では遠くても片道2時間以内、距離にすると30km以内がおすすめです。
▼キャンプの前に「ポタリング」から始めてみるのもアリ!
装備は少なく&軽くするのがおすすめ
自転車キャンプでは、基本的に装備は少なく&軽くするのが鉄則です。特にシングルスピードで長距離を走る場合は体力を消耗しやすいので、装備は工夫しましょう。
宿泊キャンプの場合、テントやマットなど装備が増えてしまいます。そのため、まずは荷物が少なくて済むデイキャンプから始めるのもおすすめです。
また、装備を少なくするだけでなく「食材はキャンプ場近くのスーパーやコンビニで買う」「消耗品類は、使い切れる量だけを現地で調達する」といった工夫も大切ですよ。
▼自転車キャンプを始めるならまずはこの記事!
▼自転車キャンプにおすすめのテントはこちら!
サイクリングロードや川沿いを通れるかチェック
キャンプ場までのルートに、サイクリングロードがあるかどうかもチェックしておきましょう。
サイクリングロードは起伏が少なく走りやすいのが特徴。市街地とは違い、車とすれ違わないため安全性が高い点も魅力です。
また、サイクリングロードは基本的に信号がないため、多少遠回りになっても早く到着するケースが少なくありません。
サイクリングロードとして整備されていない道でも、川沿いなどの道はサイクリングロードと似たような特徴を持っています。ルートを決めるときには、サイクリングロードやサイクリングロードに近い道がないかをあわせてチェックしてみてくださいね。
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パンク修理セット&空気入れをお忘れなく
シングルスピードに限らず、自転車でキャンプに行く際にはパンク修理セットと空気入れを持参しましょう。
特にキャンプ場周辺は、砂利道や段差などパンクしやすい道が多いもの。万が一のトラブルにも備えておくと、安心してキャンプを楽しめますよ。
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▼空気入れについてはこちらの記事もチェック!
筆者が実践したシングルスピードでのデイキャンプ体験記!装備やおすすめグッズを紹介
ここからは、筆者がシングルスピードでデイキャンプをした際の装備や、工夫したポイントなどをご紹介していきます。
あくまでも一例ではありますが、自転車キャンプにチャレンジしたい人はチェックしてみてくださいね。
装備は快適さと軽さを両立
【装備一覧】
- アウトドアチェア
- レジャーシート
- クッカー
- マグカップ
- ゴトク
- アルコールストーブ
- 箸
- 燃料用アルコール
- テーブル
- チャッカマン
- 虫除け
- パンク修理セット
- 自転車用電動空気入れ
- アルコールティッシュ
- 虫除け
- 充電器&充電ケーブル
上記は、筆者がシングルスピードでデイキャンプに出かける際の装備の一例です。
本来は椅子もコンパクトかつ軽量のものか、地べたスタイルにして軽量化を図るべきですが、筆者はハイバックタイプの椅子で快適に過ごしたい派。そこで、椅子以外の荷物を少なくすることで軽量化を測りました。
また、今回利用したキャンプ場では日影があるサイトを選択。
タープやペグを持っていかず、さらに食材を現地調達にしたことで、より軽量化できました。
荷物はすべてバックパックへ
自転車でキャンプをする場合、荷物はバックパックで背負う、自転車に直接積載する、またはその両方を組み合わせるといった選択肢があります。今回は荷物の量が少なく軽かったため、バックパックにすべて入れました。
なお、今回ご紹介した程度の荷物の量であれば、自転車本体に直接積載する「バイクパッキング」と呼ばれる方法でもOK。
バイクパッキングには、ハンドルに装着する『ハンドルバーバッグ』、自転車フレームの三角形の空間に装着する『フレームバッグ』、サドルの下に取り付ける『サドルバッグ』などがあります。
ハンドルバーバッグやサドルバッグは比較的容量を増やしやすく、フレームバッグは容量が少なめであるもののポールなどの長尺物を入れやすいのが特徴。自分の荷物の量にあわせて増設してみてくださいね。
▼パッキングの方法は以下の記事も参考になります!
これから装備を揃えるなら100均グッズも◎
シングルスピードに限らず、これから自転車キャンプを始める人には100均グッズもおすすめです。
100均のキャンプグッズはソロキャンプ向けのコンパクトなものが多いため、自転車キャンプとの相性が抜群。上の写真に写っているグッズはすべてダイソー製品です。
本格的なUL(ウルトラライト)キャンプ製品にはかないませんが、コスパ良く自転車キャンプ用品を揃えたい人は要チェックですよ!
▼ダイソーキャンプグッズだけでキャンプサイトを作ってみよう!
▼ULキャンプ製品についてはこちらの記事もチェック!
積載やキャンプ場選びは限られる!シングルスピードでの自転車キャンプのデメリット
ここからは、シングルスピードでのキャンプのデメリットを解説します。
シングルスピードでもキャンプはできるとはいえ、やはり街乗りがメインの自転車。きちんと特性を踏まえた上でキャンプをするようにしましょう。
自転車本体への積載には不向き
シングルスピードは街乗りを想定して作られており、たくさんの荷物を積むには不向きです。
自転車に荷物を積載する場合、先述したバイクパッキングのほか、キャリアに装着する『パニアバッグ』と呼ばれるパッキングアイテムを増設する方法があります。
パニアバッグを増設するには『ダボ穴』と呼ばれる穴を利用してキャリアを取り付けますが、シングルスピードはダボ穴が少ないものがほとんど。
また、パニアバッグは容量を大きくしたい人向きで、そもそもシングルスピードでのキャンプには向きません。
シングルスピードでのキャンプは、デイキャンプやULキャンプなど、荷物が少なめの人に向いている方法と言えるでしょう。
ロングライドや坂道は苦手
シングルスピードはペダルを軽くできないため、ロングライドや坂道は苦手。そのため、シングルスピードで山奥のキャンプ場にたどり着くのは困難です。
これから自転車を購入する人の場合、キャンプ用に自転車を購入するなら、変速機付きの自転車がおすすめです。ただ、通勤やポタリングなど街乗りメインで、平坦な道で行ける近くのキャンプ場にときどき行く人なら、シングルスピードも選択肢の一つとなるでしょう。
▼自転車キャンプにピッタリの1台を見つけよう!
▼キャンプツーリングにはマウンテンバイクもおすすめ!
自転車キャンプの選択肢としてシングルスピードもアリ!
今回は、シングルスピードでのキャンプについてご紹介しました。
シングルスピードは街乗り向けの自転車のため、自転車キャンプに最適とは言えません。ただ、積載や装備を工夫すれば楽しめますし、愛車とともにキャンプ場を目指す過程も楽しみのひとつです。
今回の記事を参考に、皆さんもぜひ自転車キャンプを楽しんでみてくださいね。