自分の足を使って移動するバックパックキャンプ。肩が痛くなったり、目的地につくまでに疲れてしまったことはありませんか?そんなお悩みを解決するのが、UL(ウルトラライト)なキャンプギアです。今回は、筆者がUL化をめざして、キャンプでよく使う4つのギアの軽量化に挑戦。どういった点にこだわって購入し、どんな結果となったかをレポートします。ギア選びの参考になれば嬉しいです。
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UL(ウルトラライト)キャンプとは?メリット・デメリットもチェック

筆者撮影:この日の荷物は食料や水を除いて8kgでした。
UL(ウルトラライト)は、日本語に直訳すると「超軽量」という意味で、アメリカのハイキングカルチャーが出発点といわれています。
ULキャンプとは、軽くてコンパクトな装備で、身軽にキャンプを楽しむスタイルのこと。
ULキャンプでは、装備を軽くすることで次のようなメリットが得られます。
- 荷物が軽くコンパクトになるので体にかかる負担が減る
- 身軽に動き回れるので、行動範囲が広がる
- 持ち物がシンプルになるので設営・撤収が早くなる
- 自然をより身近に感じられる
一方で、ULを追求していくと、以下のようなデメリットを感じるケースも。
- 寒くて寝られないなど、キャンプライフの快適性が下がる
- キャンプ地で何もすることがなく退屈する
- いざというときに必要なものがなかったり、ケガの手当が十分にできないことがある
ULキャンプはやみくもにギアを軽くしたり、減らしたりしても意味がありません。
自分はどんなキャンプをしたいのかをイメージしたり、ギアのスペックをよく調べて、安全・快適に過ごすための工夫が必要です。
現状の装備を知ることも大切!ULキャンプギアの選び方3STEP
それでは、ULキャンプをするためのギア選びはどのようにすればいいでしょうか。
ここでは、3つのステップに分けてULキャンプギアの選び方を解説していきます。
1. 自分のキャンプギアの重さを調べる

筆者撮影:計量はキッチンスケールなどでOK。
まずは、普段使っている装備の重さを確認していきます。
この作業を行うことで「どのギアが重いのか」「どのギアを軽くすれば楽になるのか」「現状より軽い重さはどのくらいか」などが見えてきます。
なお、商品情報から重量を調べることもできますが、付属品や収納ケースなどの重さが省かれている場合もあるので、なるべく実際に持っていくギアの重さを量りましょう。
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2. リストを作って現状把握
せっかく重さを量っても、忘れてしまっては意味がありません。手間はかかりますが、リストを作って情報を整理していきます。
リストには、分類(用途)・商品名・重量・重量合計欄を設け、自分が持っているキャンプギアをできるだけすべて記入しましょう。

筆者作成:持ち物リスト抜粋、重量は実測値。持っていくものはすべて計量するのがおすすめです。
リストを作ることで、重量をメモできるだけでなく、「同じようなギアをいくつも持っている」「普段使っていないギアがある」といった整理もできるので、ギアの棚卸しにも役立ちます。
3. 実際にパッキングして計量する
次のステップとして、実際にキャンプに持って行っているギアの重量を測ってみましょう。
キャンプで使いそうなギアを選んでバックパックに入れて、バックパック全体の重量を量ります。
水・食料・燃料をのぞいたバックパック全体の重量をベースウエイトと呼びますが、筆者の場合はこのベースウエイトが15kgありました。
さらに、パッキングしたギアのうち「シーズンやシーンを問わず、必ず使う」と断言できるものをピックアップして重量を調べてみると、それだけで5kgもあることが判明。
- 泊まるためのギア:テント 2200g(付属品込み)
- 寝るためのギア:寝袋(冬用) 1020g
- 寝心地をよくするためのギア:スリーピングマット 480g
- 運ぶためのギア:バックパック 1300g
ここまで分かれば、何をどのくらい軽くすればいいかが見えてくるはずです。
筆者の場合、まずは上記4つの必需品ギアを今よりも軽くして、UL化を目指していくことにしました。
ULキャンプのために買い替えたギアはこれ!重量の比較や製品の特徴を詳しく解説
ここからは、筆者がUL化のために購入したギアと、それぞれの重量の比較、さらに各ULギアの特徴を紹介していきます。
ギア選びでどれほど重さに違いが出るのか、軽量キャンプを目指したいという方はぜひ参考にしてみてくださいね。
【テント】ニーモ『ダガーストーム 3P』→3F UL GEAR 『LANSHAN 1 PRO』で1,350g減量

筆者撮影:ニーモ『DAGGER STORM(ダガーストーム) 3P』は夫婦2人でキャンプするときに大活躍。
テントはもともと、ニーモの『DAGGER STORM(ダガーストーム) 3P』を愛用していました。
デュオキャンプでも使えるサイズ感でありながら3kg未満でお気に入りでしたが、ULキャンプに持って行くには少し重ため。
そこで、より”軽さ”を求め、中国製のワンポールテント、3F UL GEAR(スリーエフ ユーエル ギア) 『LANSHAN (ランシャン)1 PRO』を購入しました。

筆者撮影:3F UL GEAR『LANSHAN 1 PRO』 フロアは五角形で荷物を置いても寝るスペースが確保できる。
現物はなかなか確認できないので、納得がいくまで国内外のレビューを徹底的にリサーチ。
他にも軽量なテントはいろいろとありましたが、本製品のコスパの良さに惹かれて購入しました。
※重量=本体+その他パーツ(ペグ、ガイライン、ポール、グランドシート、収納袋)
減量結果
BEFORE
- NEMO(ニーモ)『DAGGER STORM 3P(ダガーストーム)』
- 重量:2200g
AFTER
- 3F UL GEAR『LANSHAN 1 pro』
- 重量:850g
ULギアのおすすめポイント
- 価格が手ごろ(購入時は海外通販サイトで約18,000円)
- セミシングルウォールなので組み立てがラク。
- 開口部はメッシュがついているので虫が入らない
- バスタブ式で雨でも浸水しない
- 狭いながら前室があるので靴などを置ける
- 収納ケースは圧縮袋になっていてコンパクトになる
- 他の人とかぶらないので、遠くからでもすぐわかる
ULギアの注意点
- バスタブフロアの立ち上がり部分をつなぐメッシュから跳ね返った雨が入ることがある
- シームシーリング(テント縫い目の防水加工)は自分で行う
- 非自立式なのでペグが抜けたり、ガイロープがはずれるとつぶれる
- ポールは付属していないので自分でトレッキングポールや125cmの長さのポールを用意する
【寝袋】イスカ『エア630EX』→cumulus『X-LITE 400』で265g減量

筆者撮影:イスカ『エア630EX』。冬用寝袋はバックパックの大部分を占めるのが悩みの種。
筆者が愛用していた寝袋はイスカの『エア630EX』。ダウンシュラフなので、最低使用温度-15℃のスペックでありながら、重量は1,020g程度でした。
車などでキャンプへ行くには十分過ぎる軽さですが、バックパックでキャンプへ行くとなると、荷物の大部分を占めてしまうのが悩みの種。
今回UL化にあたって、「cumulus(キュムラス)」というポーランドのメーカーの『X-LITE 400(エックスライト)』をカスタムオーダーすることにしました。

筆者撮影:身長にあわせて小さいサイズを選びダウンを増量、暖かそうな色の生地をチョイス。
身長が低いので既製品では足先があまってしまうのが悩みの種でしたが、XSサイズがあったのでちょうどよくおさまりました。
限界使用温度は-25℃ですが、筆者はダウン量を標準から110g増やしたため、より保温性能が高くなっています。
減量結果
BEFORE
- イスカ『エア630EX』
- 重量:1020g(公表値)
AFTER
- キュムラス『X-LITE400』
- 重量:755g(カスタムオーダー)
ULギアのおすすめポイント
- ポーランド産グースダウン900FPと高品質
- サイズが5種類から選べる
- 羽毛量、生地、ジッパーの長さなどをカスタムオーダーできる
- 撥水性の高いダウンや生地が選べる
- コンパクトに収納できる
ULギアの注意点
- 公式サイトは英語
- 円安になると高くなる
- 関税がかかる
- 現品が到着するまで約1か月かかる
- 個人輸入となるため自己責任
【マット】モザンビーク『アルミナムフォーム』→サーマレスト『NeoAir XLite WR』で80g減量

もともと使っていたのはモザンピークの『アルミナムフォーム』。
折りたたみ式のマットはすぐに広げられて便利ですが、バックパック外付けとなり満員電車では運びにくいこともありました。
また、キャンプにおいて睡眠の質は重要なので、UL化を図るとともに、腰痛予防と防寒の観点からエアマットに一新しました。

筆者撮影:NeoAir XLite WRはR値が高いので冬も使える。
選んだのは、サーマレスト『NeoAir XLite WR(ネオエアーエックスライト)』。
バックパックに外付けしないので、混んだ電車の中で人にぶつける心配がありません。さらに、ポンプサック込みでも元のマットよりも軽いという優れた軽量性が魅力です。
減量結果
BEFORE
- モザンビーク『アルミナムフォーム』
- 重量:500g(収納袋込み)
AFTER
- サーマレスト『NeoAir XLite WR』
- 重量:420g(収納袋、ポンプサック込み)
ULギアのおすすめポイント
- WR(女性用レギュラー)は断熱性が高く(R値5.4)冬でも使える
- 地面の凸凹の影響を受けにくい
- 外付けせずにバックパックに収納できる
- ポンプサックがついているので、口で空気を入れなくてもよい
ULギアの注意点
- 空気を入れたり抜いたりする手間がかかる
- 穴が開くと空気が抜け、補修が必要になる
【バックパック】グレゴリー『JADE 38』Trail Bum『STEADY S[for Women]』で795g減量

筆者撮影:グレゴリー『JADE(ジェイド)38』は登山用で耐荷重は16kg。
バックパックでのキャンプを想定しているので、当然バックパックは必需品です。
愛用していたグレゴリーの『JADE(ジェイド)38』は、登山用の高い機能性を持つ一方で、バックパックだけで1,300gもの重量がありました。
ただ、バックパックはただ軽くすればいいわけではなく、「耐荷重」も非常に重要な要素です。
耐荷重を大きく上回ると肩への食い込みがきつく辛い思いをしたり、バックパック自体が破損するおそれも。
バックパック本体の重量の軽さと、耐荷重のバランスを考慮した結果、ULギアとしてトレイルバムの『STEADY S[for Women]』に変えることにしました。

筆者撮影:本体容量は約38L。形よくパッキングすれば、列車座席の足元にも置けます。
減量結果
BEFORE
- グレゴリー『JADE(ジェイド) 38』
- 重量:1300g
AFTER
- トレイルバム『Steady for Women』
- 重量:505g
※レインカバーなし
ULギアのおすすめポイント
- 女性の体型にあわせた設計
- ウエストハーネス、チェストストラップがついていて背負ったときに安定する
- 標準装備の背面パッドは取り出してマットとしても使える
- 背面パッドをはずせば、さらに軽量化できる
- 上部のロールトップを広げると容量を拡張できる
- メッシュポケットやサイドポケットにたっぷり荷物が入る
- 生地は引っ張りや摩擦に強い
- 形がシンプルなので街の中でも使いやすい
ULギアの注意点
- 荷物の詰め込みすぎに注意!どんなに多くても12~13kgまで、10kg以内を目標に
- 背中に密着するので、夏は汗がたまることがある
4つのキャンプギアを変えただけで合計で約2.5kgのUL化に成功!

筆者撮影
以上、キャンプでよく使う4点のギアを見直した結果、2,490g(約2.5kg)の減量に成功しました。
500mLのペットボトル飲料に換算して、約5本分減量できたと思うと気分も軽くなります。
さらに以下のような作業を繰り返し、ベースウエイトは15kgから8kgに減らすことができました。
- 持っていってもあまり使わないギアを省く
- 予備で多めに準備していたものを減らす
- その他のギアを軽量・コンパクトにする
寝袋を冬用から夏用に切り替えれば、さらに軽くなります。
軽量ギアを活用して身軽にULキャンプを楽しもう
今回は基本的なキャンプギア軽量化の具体例について紹介しました。
一度にULギアがそろわなくても、買い替えや荷造りのときに「重さ」のことを意識したり、「使い方」を工夫してギアの数を減らすだけでもULキャンプに近づきます。
持ち物を見直すことで自分のキャンプスタイルと向き合うよい機会にもなります。
自分なりのアイディアで身軽に、自由に、安全にULキャンプを楽しんでくださいね。
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