「スープはお湯」「麺は乾麺」こんなキャンプ向けの本格ラーメンなかなかない!
前回の記事でかなり簡素化したラーメンのレシピを紹介したのですが、知人から
「まだまだ材料が多い、やれる気がしない!」と
いうご意見を頂いたので、今回はさらに簡単に本格ラーメンを作れないか? と考えてみました。
とはいえお店で出ているようなラーメンでないと、インスタントと大差がなく、さすがに作る意味もなくなってしまいます。
そこで白羽の矢を立てたのが「竹岡式ラーメン」です。
竹岡式ラーメンというのは、千葉県富津市竹岡という地域から関東に広まった醤油ラーメンのことで、その元祖は今も人気がある「梅乃家」とされています。
竹岡式、となると多少広義になるのですが、元祖である梅乃家のラーメンの特徴として、乾麺(生麺ではなく、インスタント麺のように乾燥した麺)を使用し、また、スープはチャーシューを煮た醤油をお湯で割っただけ、という2点が挙げられます。
味わいは素朴ながらも独特な奥行があり、また、たっぷり盛り付けられたチャーシューの迫力もあって、かなりファンの多いご当地ラーメンとして知られています(本家梅乃家はいつでも大行列です)。
特徴である
「乾麺」「スープはお湯」。
この2点について見てみると、実にキャンプに向いたラーメンだと思いませんか?
下準備としてチャーシューさえ自宅で作ってしまえば、キャンプ場ではお湯を沸かして麺を茹でるだけですべての調理が完了します。
ラーメンであることを抜きにしても、ここまで簡単なキャンプ飯はなかなかありません。
そのくせボリューミーで暖かいスープ料理なので、冬場のキャンプ飯としてこれはかなりオススメできます。
※なお、今回、本家の味になるべく似せてはいますが、一部手に入りにくい調味料は、コスト低減のためにも別の方法に切り替えて紹介しています。
竹岡式ラーメンの食材と作り方
竹岡式ラーメンの食材(4人前)
<麺>
- 都一の乾麺 …2つ(4食分)
※なければインスタントでも、スーパーの生麺でも可。
<チャーシュー・タレ>
- 濃口醤油 …1リットル
- 日本酒 …350ml
- 豚バラブロック、あるいは肩ロースブロック …800g
- 長ネギの青いところ …1本分
- 生姜(もしくはチューブ生姜) …1片(チューブなら8㎝)
- うま味調味料 …小さじ4
<その他の具>
- タマネギ …1/2個
- 味付メンマ …1パック
- 海苔 …4枚
- コショウ …少々
※いずれもお好みです。なくても構いません。
特徴的な乾麺ですが、梅乃家では「都一」というメーカーのものを使用しているようです。
この麺はインスタントとはまた少し違うコシがあります。
また、スープもよく吸うので、やはり「こだわり」は感じる麺だと思います。
ですので、できれば麺だけは通販で都一のものを買ってください。それだけでかなり本格的になります。
そこまでは無理ということであれば、適宜インスタント麺でも、あるいは生麺でも代用は効きます。
※代用の枠の中で言えば、どちらかというと生麺のほうがいいと思います。中太ちぢれ麺あたりがお奨めです。が、やはり都一の乾麺には適いません…。
また、醤油は、宮醤油の本醸造醤油というのが正式なもので、これでチャーシューを煮込めば日本酒はいらないそうです。
ただ、調べた限り、この醤油はメーカーからの購入しか入手方法がないため(通販はありますが、いわゆる大手の通販サイトでは扱いがありません)、価格なども含め、ややハードルが高いと感じました。
ですので一般的な濃口醤油を使った形にレシピをアレンジしています。
※これでもほぼ本家梅乃家と同じ味が出せました!
具はお好みですが、タマネギはあったほうがいいです。
タマネギは竹岡式に限らず、房総半島のラーメンではスタンダードなトッピングです。
竹岡式ラーメンの調理に必要な道具
- 麺を茹でる鍋(今回はラージメスティン)
- お湯を沸かすケトル
- バーナー2つ(麺茹で用、湯沸かし用。麺茹では炭火がベスト。最悪1つでもOK)
- 麺を掴むトング
道具という道具は特にないのですが、「麺茹で」と「スープ用」のお湯は別々のものを使ったほうが美味しくなります。
(これはインスタントの袋麺でも同様のテクニックです)
ですので、バーナー2つを使い、1つで麺茹で、1つでスープ用のお湯を沸かすといいでしょう。
難しい場合は大きな鍋で麺を茹で、茹で終わったお湯でスープを作ればOKです。
なお、前述の都一の乾麺であれば、トランギアのラージメスティンで2つぴったり麺が収まります。携帯にも便利ですし、もちろん茹でるのにも適しています。
感動的なフィット感なので、もしあればお使いください。
なお、元祖の梅乃家では麺茹では炭火でやっているそうで、これも大きなこだわりです。
バーベキューのシメなどにラーメンを作る場合、炭火を使うとより美味しくなるのは間違いないでしょう。