もちろんキャンプでの炊飯ですので、「簡単に、より美味しく」をコンセプトにして考えてみましたので、手間は最小限にしています。難しいことはせず、でも驚くほど美味しさがアップする方法なので、是非活用して頂けると嬉しいです!
「お米の種類」「羽釜・飯盒」「火加減」に敢えて触れない!? ご飯の美味しい炊き方テクニックを伝授!

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まずは大前提として、「お米の種類」「お釜」「火加減」については今回触れません。
誤解のないように書きますと、お米はいいものを使ったほうが美味しく炊き上がります。とはいえそれは当たり前の話だし、テクニックでもなんでもないので特筆しません。
お釜も同様で、羽釜を使ったり土鍋を使ったりすれば、やはり当たり前のように美味しくなります。しかしキャンプギアにかけられる予算、積載量は誰にでも都合があります。
それを考えれば、「こういう道具ならより美味しくなりますよ」ということを技術論にするのは違うかなと考えています。
もちろん、キャンプ用羽釜のようなものを使えるなら、使った方がよいと思います(あるのにわざわざ使わないのももったいないので)。
最後に火加減ですが、シングルバーナーのようなものを使うと火加減の調整は実質できないはずです。調整のしようがないものを「調整すれば美味しくなる」と書いても仕方がないので、調整しない前提で考えてみました。
キャンプ炊飯の決め手はキンキンに冷えた「炭酸水」⁈ これだけでお米が簡単に&格段に美味しくなる

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前置きはここまでとして、本題に入ります。
美味しくお米を炊くための結論です。ズバリ、炭酸水で炊いてください。
炭酸水を使うと、炭酸ガスがお米の中にまで浸透することで、熱の通り方がまったく違ってきます。
一粒一粒がツヤツヤと輝き、お米のグレードが1つ2つ上がったぐらいの仕上がりとなります。その差は驚くほど明確です。
炭酸水であればペットボトルを一本クーラーボックスの中に忍ばせておけばよいですし、高規格のキャンプ場であれば、自動販売機で現地調達することも可能です。(私はハイボールを大量に作るので、炭酸水は常に数リットル持参しています)
この時、なるべく冷やした炭酸水を使うのがコツです。お米は炊く前からの温度差がある方が美味しく炊きあがるからです。
使う炭酸水の量は、通常の炊飯で使う水の量と完全に同じで平気です。つまり、水を炭酸水に置き換えるだけです。
これで普段通りの炊飯をすれば、キャンプ場でメスティンをバーナーで熱しようが、家庭用の炊飯器だろうが、確実にお米は美味しくなります。
ここから先読むのが面倒くさい、という方は、上記だけ守っていただければ読まなくても大丈夫です。そのぐらい、炭酸水の力は圧倒的ですし、おすすめできます。
【炭酸水を使ったお米の炊き方】キャンプ場ですぐ出来る炊飯テクニック! オリーブオイルでふっくらに
ここから先は、実際に炭酸水を使った炊飯の方法を、手順を追って書いていきます。細かいテクニックも入れていますので、興味のある方は参考にしてみてください。
【1】
まずは米を研いでいきます。これは炭酸水ではなく普通の冷たい水で行いますが、もし水にこだわるなら、「研ぎの1回目」だけは、天然水などのいい水を使ってみてください。乾燥しているお米は最初に触れた水を一気に吸い込みます。食べるまでその影響があるので、1回目だけはいい水を使うと良いのです。
※ 研ぎ汁として捨てるのがもったいないので、いい水を使うのは初めの1回だけにしましょう。
研ぎの回数ですが、新米であれば1~2回、古米でも3回程度で十分です。昔に比べると精米機の性能も上がっているので、そのぐらいでもちゃんと米ぬかは落ちますよ。

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【2】
研ぎ終わったら、新しい水(これもただの冷水)に変えて30分ほどそのままお米を水に浸します。特にメスティンなどで炊く場合、これは必須です。ただし、あまり長く浸し過ぎるとお米が崩れてしまうので、長くても1時間を目途にします。

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【3】
30分経ったらそのまま炊いてもいいのですが、食事まで時間がある場合、一回ざるに上げて水を切っておけばOKです。

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【4】
(もしあれば)オリーブオイルを1合あたり小さじ1程度入れると、よりツヤツヤ、ふっくらに炊きあがります。

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【5】
炊く際には、普段入れる水の代わりに、同じ量のよく冷えた炭酸水を入れます。水は冷たいほど良く、そのために氷を入れても構いませんが、「氷+炭酸水=水の量」であることを間違えないようにしましょう(適量の炭酸水を入れてから氷を足さないように)。

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【6】
あとはメスティンでも土鍋でも炊飯器でも、普通に炊けばOKです。炭酸水の炭酸が抜けないうちに早々に火にかけてください。
火力、時間というより、「パチパチ」という音が聞こえてきたら火を止める、ということを目安にしましょう。また、蓋を開けて中の様子を見ても構いません。それによって味が落ちることはありません。

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【7】
火を止めたら15分程度蒸らします。この時は蓋をあけないこと。また、メスティンの場合、上下ひっくり返すとムラなく炊けます。

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