キャンプ場で下ごしらえなしでサッと燻せば、すぐに美味い! 簡単にできる燻製の方法と燻製器をご紹介
これまでさまざまな燻製料理にスポットを当ててきましたが、私としても振り返ってみると「少し面倒な料理が増えてきたかな~」という気がしており、今回はその反省も踏まえて、「とにかく燻すだけ」で簡単に美味しくなる食材を紹介します。
- 下ごしらえが一切ないこと。
- あまり一般的ではなく、意外性があること。
を意識したラインナップにしてみました。
以下、少し前置きがながくなりますが。
- 本来キャンプで行なう「燻製」はそんなに手間隙のかかるものではなく、短時間でサッと燻せばその場ですぐに美味い、が基本だと思います。
- アウトドアショップに売られている、フォールディング式で小~中型の燻製器などはそのためのギアであり、大きな肉の塊や大量のチーズなどを何時間もかけて燻すのには、実は適していません。
今回は下記のような燻製器で作りやすいメニューと、改めて燻製の初歩的なやり方について、取り上げていきます。
加熱も同時にできて手間いらず! キャンプ場で他の調理器具不要! 短時間で味と香りをつける「熱燻」
まず、改めて今回のような「熱燻」と呼ばれる燻製の作り方を最初にまとめておきます。
「熱燻」とは、バーナーのような熱源で燻製器をガンガン熱し、80度以上の高温に燻製器内を保つことで、短時間で食材にしっかりとしたスモーキーな味と香りをつける方法です。
加熱も同時にできるため、これだけで調理ができてしまうので、煮たり焼いたりといった手間もいりません。私は燻製器以外の調理器具を一切キャンプ場に持ち込まず、熱燻だけで1泊を乗り切ってしまうこともよくあります。
燻製器
上記のようなものでなくても構いません。ダッチオーブンでもできますし、使い古した鍋にアルミホイルを被せるだけでも使えます。以前紹介したようにメスティンを使う方法もあります。ただし、ダンボール製のものは燃えてしまう可能性があるため、熱燻には不向きです(あれはもっと温度の低い温燻向きです)。
また、鍋などを利用する場合、スモーク源を燻製器の底に置いて、そこから出てくる煙が当たるよう、中空に網が敷けることがポイントです。
例えば、画像のようにアルミホイルを厚めに敷いてそこに網を乗せたり、タコ糸で網を吊るすなど、一工夫が必要ですね。
スモーク源
スモークチップとスモークウッドという2種類があります。ウッドはやや着火が難しいですが、着火後2時間程度は使えるので、続けてたくさんの燻製を作りたい時に向いています。チップは熱燻以外には使えないデメリットがありますが、使う量をコントロールしやすく、着火をする必要もないという良さがあります。今回はどちらを使っても構いません。
また、いずれもさまざまな種類がありますが、最初は「サクラ」がオススメです。サクラは簡単に濃い色と香りがつくからです。
それ以外の種類は好みがあると思うので、いろいろと試してみるといいでしょう。ちなみに私は「ウイスキーオーク」がお気に入りです。
スモーク源には「ピートパウダー」という泥を乾燥させた粉を振り掛けると、よりよい色がつきます。また、ザラメや少量のウイスキー、乾いた茶葉や果物などを一緒に燃やすことで、また違った味わいになるので、この辺も試してみてはいかがでしょうか。
熱源
燻製器を外側から熱する道具です。キャンプ用のバーナーで問題はありませんが、ゴトクが小さい場合、燻製器が倒れてしまう可能性があるので、注意してください。そんな場合は、ゴトクだけを別途用意すればOKです。
また、バーベキューで使った炭火でも大丈夫ですし、やや難しいですが焚火でもいけます。炭火の場合は燻製器が十分に熱せられるまで、すこし時間がかかります。燻製器内部は80度以上を維持しよう 事前に食材の水分を拭き取っておこう!