世界的に電気自動車のシェア率は高まりつつありますが、日本はハイブリッドやガソリン車のシェア率が高く「電気自動車の乗り心地は?アウトドアでも使えるの?」と思っている人も多いはずです。今回は、「電気自動車でも本当にアウトドアは堪能できるのか?」電気自動車に乗り換えた我が家が、実際に2泊のキャンプに行き感じた快適さと課題をレポートします。
スバルの電気自動車『ソルテラ』とは
ソルテラは、スバルが初めてグローバル展開した、トヨタ自動車と共同開発の電動SUV(以下EV)です。
スバル独自の「安心と愉しさ」をEVでも実現することを目指して作られており、とくに高いAWD(全輪駆動)性能とオフロード走破性が特徴。街乗りから本格アウトドアまで、妥協なくこなせる電動SUVです。
EVを購入しようと思ったワケは

日本同様、私が住むアメリカでもガソリン代が高騰。10年前に比べると3倍ぐらいに跳ね上がり、昔は「アメリカはガソリン代が安い」イメージがありましたが、筆者が住むロサンゼルスは、今では日本より高いほど。日本も物価高ですが、アメリカの物価高はそれ以上。しかし、公共交通機関が少ないアメリカでは車は必需品です。
そこで、夫婦で2台ある車のひとつをEVにしようかなと検討し始めました。実はEVを検討するのはこれが2回目。以前、6年ほど前EVにしようかと思いディーラーで試乗したのですが、その時試乗した車はフル充電で走行距離が80マイル(128キロ)ほど。タウンユースにするにしてもフル充電での距離が心もとなく「EVはまだ早いかな」と思い諦めました。
しかし、今回試乗して技術の進歩にびっくり!
走行距離は200マイル(約320キロ)以上。音は静かですが加速が早く、普通の車と変わりません。いやそれ以上にスムーズ。懸念していた走行距離とパワー部分は格段に進歩していました。
※走行距離の200マイル以上は、アメリカ仕様・実走行環境での数値
購入するか?リースにするか?
試乗して気に入りましたが、購入するか?リースにするかで少し迷いました。正直、EVは車というより大きな電化製品という感じ。経年劣化が心配だったため、今回はリースで購入することにしました。
アメリカの場合、リース期間が終わるとそれを購入することも可能。ですので、初めてのEVということもあり、どれだけ便利か、もしくは不便な点はどこかなどを知るためにもリースを選びました。
戸惑う部分もあり

我が家は今までJeepを2台持っており、どちらかというと武骨で最新式のシステムを搭載していなかったため、EVの近未来的ガジェット感のある内装に戸惑う部分がありました。
とくに、ハンドルが円ではなく楕円形のところは正直いまでも「ハンドルが回しにくいな」と感じることもあります。
また、本来車にあるような操作ボタンが少なく、すべてタッチパネルで操作するのは慣れるまで時間がかかりました。
しかし、使いこなせば便利。シフトレバーやサイドブレーキが助手席と運転席の間になく、モノを置けるスペースになっているので、バッグなど入れられます。
実際キャンプに出かけてみてわかったメリット
車の充電は会社と家でできるため、通常はパブリックのチャージステーションに行くことなく、会社の往復、週末の日帰りのお出かけができ、ガソリン代がかからず不自由なく快適。
そこで、通常は私のJeepでキャンプに行くのですが、今回はEVで2泊のキャンプにチャレンジしました。そこからEVのメリットが見えてきました。
快適な走行で運転が楽

遠出のキャンプは今までJeepのラングラーで出かけていましたが、正直長距離運転をすると疲れてしまい、お世辞にも「乗りやすい車」とは言えません。
しかし、ソルテラは加速も早く、長距離運転をしても疲れにくく、運転もしやすい!スイスイ進む感じです。助手席の足元も広く、長時間乗っていても乗り心地は快適でした。
また、走破性もあり、キャンプ場は舗装されていない道でしたが、問題なく走ることができました。
ランニングコストが安い

一番の魅力はガソリン代がかからないこと。家でフル充電にしていけば、250マイルほど走れます。
途中で充電する場合は、無料のチャージステーションがあれば、チャージ料金はかかりません。有料のチャージステーションもフル充電でガソリン代の1/3ほど。全体的にガソリン代を安く旅行ができました。
また、旅行中のコストではありませんが、EVはエンジンオイルが必要ないためエンジンオイルの交換費用はゼロ。
車の保険代も、基本アメリカでは購入するよりリースのほうが高くなりますが、ソルテラは安全機能が高いため、保険代が以前のガソリン車よりも安くなり、思わぬところでコストダウンができています。
荷物がたっぷり入る

通常キャンプで使用しているJeepラングラーの2ドアは、後ろのシートを外して荷物を載せていますが、それでもソルテラのほうがたっぷり荷物が入り、荷物の出し入れも楽でした。
外部給電機能搭載

アメリカ版のソルテラにはないのですが、日本で販売されているソルテラには家庭用電源と同じ差込口があり、そこからパソコンや電気自転車への充電が可能。いざという時は緊急電源になります。
実際キャンプで出かけてみてわかった課題
メリットの一方で、EVならではの課題もありました。
チャージステーションが少ない&時間がかかる

ランニングコストが安い面はメリットですが、EVが普及しているアメリカですらチャージステーションが少なく、探すのが大変。また、ステーションに行っても、他の人が使用している場合や機械が壊れて使えない場合も多く、充電するのに苦労しました。
さらに、基本的に充電の精算はアプリから行うのですが、そのチャージステーションに合ったアプリが必要。それぞれのアプリをダウンロードしなければならないのが面倒です。
時間もフル充電する場合は、充電出力にもよりますが、1時間ほど時間がかかるので、その分待たないといけません。スーパーなど時間をつぶせる場所にある場合は良いのですが、何もない場所では時間がもったいないように感じました。
立ち寄り場所にチャージステーションを組み込まなければならない

運転自体は快適ですが、長距離移動の場合、充電の残量を気にしながら運転しなければならず、「行きたいところへ行く旅」というより「チャージステーションを探す旅」に途中からなっていました。
我が家はキャンプや旅行など遠出するとき、立ち寄り場所を事前に決めず、現地で会った人に聞いたり、その場で次の立ち寄り場所を考えたりするため、事前に「どこのチャージステーションに寄ろう」と決めて行けません。
また、国立公園やキャンプなど自然が多い場所はチャージステーションが少ないのも課題です。次のチャージステーションを探しながら、それが第一目標になってしまい、全力で大自然を堪能できませんでした。
EV車はどんな人に向いているのか

EVはランニングコストが安い一方で、充電を気にしないといけないため、遠出をよくする人向きではないと感じました。
しかし、家の車が2台あり、家や会社でチャージできるようなら「タウンユースにはEV、遠出にはガソリン車」と使い分けができ、ランニングコストを抑えられます。
キャンプで使用する場合は、キャンプ場に電源がある場所を選べば、近場のキャンプにはよいと思います。ただし、遠出する場合は、チャージステーションを事前にチェックするなど計画が必要。
そのような作業が苦にならない人には問題ないかと思いますが、我が家は「残り電力を考えながら目的先を選ぶ」作業に疲れたため、今後は1回の充電で行けない遠出のキャンプはガソリン車で行くと決めました。
まとめ

EVは「パワー、積載量、運転のしやすさ」どれをとってもガソリン車に引けを取らず、むしろそれ以上のパフォーマンスを見せてくれています。車両の料金は高いですが、補助金もあり、ランニングコストやメンテナンス費用を考えるとそこまで高いように感じません。
ただし、充電のステーションの拡大、充電時間の短縮などまだまだ課題があり、遠出の不安要素を考えると「EVでキャンプはおすすめ」とは全力で言えない感じです。

ただし、今後は地球にやさしいEVは確実に普及していくと思います。チャージステーションの拡大・充電時間の短縮などの課題がクリアされれば、ランニングコストが安いEVでキャンプも行きやすくなるだろうと感じました。
ソルテラの詳細はこちら
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