山仕様の実力派ストーブ!その名も『Tri Trail(トライトレイル)』
2024年4月19日(金)にSOTOから発売される『Tri Trail』は、軽さとコンパクトさが魅力のシングルストーブです。
2本脚や最小限の遮熱板など、SOTO渾身のミニマル設計により携帯性は抜群。耐風性に優れた火口やマイクロレギュレーターも搭載されており、燃焼力にも一切妥協はありません!
-5℃でも使えるCB缶『CB TOUGH』も同時発売
『Tri Trail』とともに、新たなCB缶『CB TOUGH』も登場します。
「日本の山をもっと身近にする」をテーマに開発された『CB TOUGH』は、従来のCB缶よりも耐圧性が高い容器(ボンベ)へ変更。 -5℃の低温環境でも使えるなど、性能はOD缶と同等なのです!
そこで今回、新作ストーブ&CB缶の実力を知るべく、定番ギア『レギュレーターストーブ(ST-310)』『SOTOパワーガス(ST-760)』との比較を実施しました!
SOTO『レギュレーターストーブ Tri Trail』
- 価格:9,900円(税込み)
- 発売日:2024年4月19日
- 重量:約135g
- サイズ:使用時/幅138×奥行156×高さ111mm、収納時/幅112×奥行47×高さ113mm
- 発熱量:2.6kW(2,200kcal/h)(ST-760使用時)
- 使用時間:約1.5時間(ST-760 1本)
- 火口径:直径46mm
- 公式URL:https://soto.shinfuji.co.jp/products/st-350/
SOTO『CB TOUGH 220』
- サイズ:直径65×高さ186mm(キャップ含む)
- 重量:約334g
- 内容量:約220g
- 充てんガス:液化プロパン、液化イソブタン、液化ノルマルブタン
- 価格:495円(税込み)
- 公式URL:https://soto.shinfuji.co.jp/?s=CB+TOUGH+220
SOTO『CB TOUGH 125』
- サイズ:直径65×高さ120mm(キャップ含む)
- 重量:約220g
- 内容量:約125g
- 充てんガス:液化プロパン、液化イソブタン、液化ノルマルブタン
- 価格:440円(税込み)
- 公式URL:https://soto.shinfuji.co.jp/products/st-711/
期待のニューアイテム『Tri Trail』&『CB TOUGH』を徹底解剖!
ここからは、SOTOの新作『Tri Trail・CB TOUGHペア』と、定番ギア『レギュレーターストーブ・SOTOパワーガスペア』を比較検証していきます!
【組み立て】『Tri Trail』は超お手軽設営!
まずは組み立て方法からチェックしてみました。
新作『Tri Trail』は2本脚であるのが大きな特徴。そのため、点火レバー&つまみを下ろし、脚2本を開くだけと超お手軽です。
『Tri Trail』の遮熱板は固定されているため、展開する必要はありませんよ。
一方『レギュレーターストーブ』の組み立てももちろん簡単ですが、つまみと脚4本に加え、遮熱板も展開する必要があるため、手軽さでは『Tri Trail』が一歩リード。
両者とも使用時には、脚がロックされていることをしっかり確認してくださいね。
【点火】レバー標準装備の『Tri Trail』に軍配
『Tri Trail』は上図の通り点火レバーが標準装備されています。軽い力で押し込めるため、筆者的にとても使い勝手が良いと感じました!
一方の『レギュレーターストーブ』は点火スイッチを押し込む構造。
つまみの下に隠れておりやや押しにくかったため、点火のしやすさでも『Tri Trail』が優勢です。
なお、『レギュレーターストーブ』専用の点火アシストレバーも、オプションで用意されていますよ。
【燃焼】発熱量は劣るが耐風性は『Tri Trail』が優位かも
ST-760使用時の発熱量は『Tri Trail』が2.6kW(2,200kcal/h)、『レギュレーターストーブ』が2.9kW(2,500kcal/h)。
発熱量では劣る『Tri Trail』ですが、火口がすり鉢状で耐風性に優れているのは特筆すべきポイントです。
また、今回は検証できませんでしたが、『CB TOUGH』は-5℃の環境下でも使用可能。高地や低温環境下での使用には『Tri Trail・CB TOUGHペア』が最適と言えそうです。
なお、高火力を発揮する『マイクロレギュレーター機能』は両ストーブに搭載されています。
【安定感】クッカーを選ばない点で『レギュレーターストーブ』が優勢
約1Lの水を入れたクッカーを乗せて検証しましたが、どちらも安定している印象。『Tri Trail』は2本脚+CB缶による接地ですが、特に問題はありませんでした!
ただし、『Tri Trail』にメスティンを乗せる際には注意が必要。五徳が3本のため、置き方によっては落下してしまいそうでした。
使うクッカーを選ばない点で、安定感は『レギュレーターストーブ』に一票です。
ちなみに、300mlのシェラカップや450mlのマグカップなどの小さなアイテムは、どちらのストーブにも乗せられましたよ。
【サイズ・収納】『Tri Trail・CB TOUGHペア』の携行性が秀逸
CB缶を装着したサイズは『Tri Trail・CB TOUGHペア』がやや小さいものの、使用感に大きな違いはありませんでした。
一方の収納時サイズでは『Tri Trail』が優勢。
特に奥行が小さく、『レギュレーターストーブ』と比較し45%小さくなった収納サイズはGOODな印象でした。
また、『CB TOUGH』の大きな特徴のひとつとして、キャップの形状がフラットで収納しやすい点が挙げられます。
キャップがクリップ状で、収納時に外れにくい点もイチオシです。
【重量】『Tri Trail・CB TOUGHペア』の軽さが際立つ結果に
重量は『Tri Trail・CB TOUGHペア』が475g、『レギュレーターストーブ・SOTOパワーガスペア』が682gと大きく差が開く結果に(収納ポーチ込みの実測値、CB缶は新品を使用)。
特にストーブの重量差が大きく、『Tri Trail』が2本脚であることや、遮熱板が最小限であること、マイクロレギュレーターが軽量になったことなど、軽量化のポイントが多数挙げられます。
また、『Tri Trail』のゴトクにチタンが採用されている点にも注目。
チタンには軽量化の観点だけでなく、熱伝導によるゴトクの加熱を抑制したり、経年変化を楽しめたりといった魅力も。
チタン好きキャンパーは心を掴まれるかもしれませんね…!
【価格】安くはないが『Tri Trail』の機能性を考えると納得
税込み価格は『Tri Trail』が9,900円、『レギュレーターストーブ』は6,985円。初めてストーブを買う人にとっては、『Tri Trail』はちょっと高いと感じるかもしれませんね。
とはいえここまで紹介してきた通り、『Tri Trail』の機能性はかなりのもの。お値段に応じた使い勝手を得られるので、個人的には納得です!
※CB缶については『SOTOパワーガス』がオープン価格のため、今回は比較せず
山仕様のCB缶『CB TOUGH』にはこんな特徴も
『CB TOUGH』の大きな特徴のひとつとして、フラット形状のキャップをご紹介しましたが、キャップにはこんな秘密も。
なんと、CB缶の底部に取り付けられるのです!
従来のCB缶のキャップはコロコロと転がってしまうため、使用中に無くしてしまったことがある人は少なくないはず。そんなお悩みをスマートに解決する『CB TOUGH』のキャップはナイスアイデアですね。
また、OD缶と同等クラスの性能を有しながら、OD缶よりもリーズナブルなのも推したいポイントです。
『Tri Trail』と『CB TOUGH』はこんな人におすすめ!
ここでは、『Tri Trail』と『CB TOUGH』はどんな人におすすめかをまとめました!
ミニマル装備を求める人
比較を通して際立ったのは、『Tri Trail』の軽さとコンパクトさ。非常に持ち運びやすいため、ミニマル装備を求める人に最適です。
また、今回の検証では主に『CB TOUGH 220』を使用しましたが、『CB TOUGH 125』を使えばよりミニマル装備にすることも可能ですよ。
高地や冬キャンプでCB缶を使いたい人
『Tri Trail』はSOTOならではのマイクロレギュレーターを搭載。低温環境でも安定した火力を発揮できるため、高地や冬キャンプにも適しています。
また、OD缶は高地や低温環境でも使える一方で、やや値が張るのがデメリット。『CB TOUGH』はOD缶のデメリットを解消しつつ、-5℃の環境でも使えるため、『Tri Trail』×『CB TOUGH』は最強の組み合わせと言えるでしょう!
SOTOの新作『Tri Trail』と『CB TOUGH』はぜひとも使いたい逸品でした!
今回は、SOTOの新作ストーブ『TriTrail』とCB缶『CB TOUGH』をご紹介しました。
CB缶用ストーブとしてアウトドアシーンに定着している『レギュレーターストーブ』がありながら、更なる進化を遂げたSOTOのストーブ。「登山向け」と銘打ち、従来品とは一線を画しているのもポイントです。
発売日は2024年4月19日(金)なので、気になる人はぜひチェックしてくださいね。