いよいよEcoFlowのポータブルクーラーの性能を検証! 夏の車中泊の暑さ対策に有効か確かめました
天気も良くてめちゃくちゃ暑い日に、Waveの性能を検証してみます。車体にはちょうど陽が当たっているので、中はとても暑そうです。
軽キャンピングカー『インディ727』で温度を検証
軽キャンピングカーでの検証環境
- 設定温度:16℃(最低温度)
- 風量:MAX
- 使用電源:ポータブル電源(容量1,500Wh、定格出力1,000W)
- 開始時温度
- 車内テーブル上:33.3℃
- クーラー前:31.8℃
- 外気温:30.7℃
現在の車内の温度はテーブルの上で測って33.3℃、外気温が30.7℃です。
うわっ、暑!
サウナのようで、座っていたら汗が吹き出ます。
設定温度は16℃・風量MAXで1時間Waveを稼働させて、温度の変化を検証してみます。
ちなみに、ドレーンホースはペットボトルに差して車内に水が垂れないようにしておきました。
また、DIYしたダクト出口も取り付けていますが、温風が出るのでダクト付近はかなり温度上がることが予想されます。
うまく断熱することもできそうですが、Waveは強力なポータブルクーラーということで、断熱せずに検証してみます!カーテンだけ閉めて、運転席エリアと後ろのエリアを分けておきました。
Waveの電源をつけて10分ほどすると、涼しくなってきました。車内の温度は30.4℃まで下がっています。
1時間Waveを稼働させたあと、もう一度温度を測ってみると車内はWave稼働前より13~14℃ほど気温が低くなっていました!
軽キャンピングカーでの検証結果
- 車内テーブル上:20℃(↓13.3℃)
- クーラー前 :17.6℃(↓14.2℃)
- 外気温 :29.2℃(↓1.5℃)
ダクト付近の運転席は30.9℃あったので、カーテンをしているだけで全然変わることがわかります。
ただ、1,500Whもあるポータブル電源を使っていたにもかかわらず、容量が48%も減っていました。
やっぱり設定温度16℃・風量MAXにすると、電気はかなり消費するようです。
ライトキャブコン『マッシュ』で温度を検証
ライトキャブコンでの検証環境(開始時)
- 設定温度:16℃(最低温度)
- 風量:MAX
- 使用電源:純正バッテリーパック
- 開始時温度
・車内テーブル上:32.4℃
・クーラー前:32.2℃
・バンクベッド:33.8℃
・外気温:31.9℃
車内の温度はテーブルの上で測って32.4℃。蒸し暑いですね…。
こちらも設定温度は一番低い16℃、風量はMAXで検証していきます。
今回は純正のバッテリーパックを使って検証していきますが、バッテリーパックの充電は満タンの状態でスタートします。
外から排気口を見てみると、かなり勢いよく熱風が出ていました。
吹出口から出た熱い空気をそのまま吸込み口から吸ってしまう可能性があるので、吸込み口にはダクトを付けておきます。
1時間Waveを稼働させた後に温度を計測してみると、車内の温度は7~11℃下がっていました。
ライトキャブコンでの検証結果
- 車内テーブル上:25.1℃(↓7.3℃)
- クーラー前:21℃(↓11.2℃)
- バンクベッド:25.4℃(↓8.4℃)
- 外気温:29.4℃(↓2.4℃)
ライトキャブコンでもしっかり冷えてます!
バッテリーの残量は4つある目盛りのうち、1つが減ってます。
騒音を検証
マッシュで温度を検証する際に、騒音についても確かめてみました。
外の排気口から1m離れた場所で騒音を計測してみると、66dBでした。
ちょっと音がするので、隣に駐車は避けたい感じです。一個あければ問題ないと思います。
車内の騒音は、Waveから1m離れた位置で計測してみて66dB。
風量「小」でも騒音を計測してみたところ、62dBでした。
使用時間を検証
騒音を測っていると、ちょうどバッテリーパックの目盛りが1つ減って、残り2個になりました。
設定温度20℃・風量「小」の状態で使用時間の検証を続けたところ、合計で2時間50分使用できました。
けっこう寒かったんで、最終設定温度は25度まで上げました。
今の車内温度は24.6℃で、しっかり冷えています。
出力の低いポータブル電源で使えるのか検証
ここまで定格出力1,000Wのポータブル電源と純正のバッテリーパックで検証をしてきましたが、出力の低いポータブル電源でも使えるのかをチェックしていきます。
最大電流700Wまでのポータブル電源と、500Wまでのポータブル電源で実験しました。
まずは、700Wのタイプからです。最大風速温度設定も一番低くします。
出力は605W、周波数は50Hzです。問題なく作動しました。
次は500Wのタイプですね。設定温度はちょっと弱めて24℃、風量は「小」で実験してみます。
320W消費されており、問題なく作動してます。
風量「小」で、設定温度が25℃ぐらいでしたら500W以下のポータブル電源でも使えるようです。
設定温度16℃・風量MAXでも実験したところ、15分程度経過しても問題なく作動していました。
消費電力が500Wを超えると、少し下がって450W程度になっている様子があったので、ポータブルクーラーのほうで「もうこれ以上出力が出せない」と判断すると、消費電力を調整しているのかもしれません。
色んなポータブル電源で使えそうです。ただ、能力をフルに使うにはやはり700Wぐらいの定格出力があるものを選ぶと良さそうです。
EcoFlowのポータブルクーラー『Wave』の検証結果のまとめ! メリット・デメリットも解説
最後に、今回の検証結果をまとめていきます。
温度変化について
軽キャンピングカー
- 外気温:30.8℃→29.2℃
- 車内:33.3℃→20℃(↓13.3℃)
ライトキャブコン
- 外気温:31.9℃→29.5℃
- 車内:32.4℃→25.1℃(↓7.3℃)
※いずれもポータブルクーラー1時間使用後の変化
軽キャンピングカー・ライトキャブコンともに、しっかりと冷えました。
使用時間について
外部バッテリー(容量1,500Wh)
- 1時間使用して48%減少
- 風量MAX・設定温度最低にした場合2時間使用可能
オプションバッテリーパック(容量約1,000Wh、4目盛り点灯)
- 1時間使用して2目盛り減少(風量MAX・設定温度最低)
- 風量弱・設定温度25℃で、+1時間50分使用可能
→連続使用2時間50分
※いずれもポータブルクーラー1時間使用後の変化
バッテリーパックは容量1,000Whぐらいなんですけど、DC接続なのでロスが少なく、効率が良いようです。
EcoFlowさんによると、バッテリーパックで8時間使用できるというのは、タイマーを作動させて最大8時間まで使用できるということだそうです。タイマーを作動させている場合、ずっと冷却するのではなく、送風との自動切り替えとなります。
タイマーのスイッチは、本体の冷風吹出口の上にありますよ。
騒音について
騒音は、本体から1m離れたところで計測して62dBでした。カタログでは55Bだったので、7dB多い結果となりました。
メリット
Waveのメリットとして、よく冷えることが挙げられます。ライトキャブコンでこれだけ冷えれば、ハイエースなどのバンコンでも使えると思います。
また、ポータブルクーラーは寝苦しい夜に使うことを想定していると思うので、タイマー機能が備わっているのは嬉しいポイントです。
さらに、吸排気システムもWaveならではの魅力だと感じます。温風の吹出口と吸気がDIYなしで分かれてるのは車中泊向きで、車内で使うのにはかなりメリットになります。
デメリット
デメリットとしては、重さが挙げられます。何もない場所で持つのは大丈夫なんですけど、狭い車内で持ち運びはしんどかったです。
毎回持ち運んで設置はしたくないです。自分なら車内の邪魔にならないスペースへ常設設置したいです。
ただ、常設の場合、バッテリーパックだけを外して充電はできません。そのため、設置場所まで電源を引っ張ってこなければならず、家で気軽に充電ができないデメリットも。
また、重さだけでなく、大きさもそれなりにあります。軽キャンピングカーで設置してみて、置けないことはないものの、かなり場所はとる印象でした。
キャンピングカーならライトキャブコン、バンコンならハイエースクラス以上が良いと思います。
Waveはフィルターがないので長期間使用したときに汚れの掃除が手間になりそうな点や、外への騒音もデメリットだと感じます。
特に外への騒音は、風量MAXのときに吸排気をダクトなしで車外へ出すと、1m離れた場所で66dB。静かな環境ですぐ横に車がいたら、少し気になりそうです。
車内の騒音は、風量を一番弱くすれば62dBなので、真横じゃなく離れて寝れば大丈夫だと思います。
EcoFlowのポータブルクーラー『Wave』は暑さ対策に◎! キャブコンやハイエースなら買い
実際にWaveを使ってみて、車中泊で使えるか使えないかの結論を言うと、キャブコン・ハイエースクラスには使えます。
長時間使うなら、リチウムのサブバッテリーか、超大容量のリチウムポータブル電源が必要です。とはいえ、エアコンのないキャブコンやハイエースの方なら、かなり買いじゃないでしょうか。
自分自身、マッシュにはめっちゃほしいです。買取しようか迷ってます……。
軽自動車の方は、もう少しコンパクトなものを選んだほうが良いと思います。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
▼▼EcoFlowのポータブルクーラー『Wave』についてはこちらの動画もチェック!