ウッドプランクの調理方法
では、実際にウッドプランクでの調理を行ってみます。
「方法」とあえて言う必要もないほど簡単ではあるのですが、食材を4種類ほど試してみたので、参考になさってください。
【1】杉板を水に浸す
使用する杉板は最低1時間、できれば半日程度水に浸しておきます。こうすることで板をうっかり炎上させにくくするわけです。
水に浸すやり方として、画像のようにジップロックを使うと、大きな器がなくてもまんべんなく漬け込むことができます。(洗面器のような形状の大きな器はほとんどの場合、キャンプに持ち込むことはないと思います)
水は水道水でよいのですが、ワインやウイスキーに漬け込むと、また調理時の風味がひとしお変わるようです。余裕があったら試してみましょう。
※今回はほんの少しウイスキーを水に混ぜてみましたが、ケチったのが悪かったのか、あまり効果は感じられませんでした。
【2】杉板をアルミホイルに敷く
焼く際、食材ごと杉板をアルミホイルで包むようにします。この段階で、大きく切り出したアルミホイルの中央に杉板を乗せましょう。
小さめサイズの板を使うと、アルミホイルも小さめカットで平気です。
【3】食材を杉板に乗せていく
食材・香草・調味料などを杉板に乗せていきます。フィーリングで適当にやってもだいたい美味しくできます。幾つかやってみたものを順番に書いていきますね。
サーモン
ウッドプランクの定番と言えばサーモンです。
生のサーモンにローズマリーとスライスしたレモンを乗せればOK。
画像ではサーモン同士を重ねていますが、実際は出来る限り重ねないほうが煙が満遍なく回り込むので良いみたいです。
スペアリブ
通常のバーベキューだと、下味をつけて完全に火を通すのが大変なスペアリブも、ウッドプランクなら簡単です。
肉は多少杉板からはみ出しても問題ありません。
下味は黒瀬スパイス(など、アウトドアスパイスならなんでもOK)を全面にややたっぷりめに振るだけ。スライスしたニンニクとローズマリーを乗せて準備完了です。
マッシュルーム+トマト
野菜類もいろいろ試してみましょう。
トマトは適当にカット。大きなブラウンマッシュルームは十字に切り目を入れてみました。
味付けは無しですが、塩やアウトドアスパイスを振ってもいいと思います。
カマンベールチーズ
ツマミに良さそうと思ってカマンベールチーズも試してみます。
そのままドンと乗せただけです。豪快ですね!
【4】食材をアルミホイルで包んで炭火に乗せ、焼く
食材を杉板ごとアルミホイルでしっかりと包んで、煙が逃げないようにします。これで準備はOK。
炭火で焼いていきます。時間はおよそ1時間ほど。焦げたりはほぼしませんので、気持ち長めに焼いていきましょう。
いい香りがしてきて、煙がたっぷりと出たら完成です。
【4】完成
完成品も順番にお見せします。
サーモン
しっかりと火が通り、杉の香りが染みわたるサーモンは安定感のある仕上がり。ビール、ハイボール、なんでも合います!
スペアリブ
じっくりと1時間かけて焼き上げたスペアリブは柔らかくジューシーに仕上がっており、噛み応えが堪らない逸品です。
仕上げにパセリを振っています。調味料は最低限ですが、スモーキーさも加わって、十分奥行きの感じられる味わいでした。
マッシュルーム+トマト
これも色づけにドライパセリを少々。
汁気したたる凝縮された旨味と甘味が箸休めに最高です。さっぱりと頂けますが、物足りないならオリーブオイルを垂らしてもいいかもしれません。
カマンベールチーズ
アルミホイルの加減か、半分だけ煙が回った感じになりましたが、仕上がりは問題なし。
中が熱でトロトロになっており、ちょっとしたチーズフォンデュのような食べ応えでした。これは絶品でした。
使い終わった杉板はそのまま燃やしてもOK! さまざな食材を焼いてみよう!
調理後、アルミホイルで包んだまま焼いた杉板はそこまで炎によるダメージは大きくないのが普通です。再利用もできるので、洗って乾燥させておきましょう。
荷物になるのが面倒でしたら、画像のようにそのまま焚き火に突っ込んで燃やしてしまっても問題ありません。
こうすると、調理器具・食器のいずれもが後片付け不要となるので、重量を少しでも軽くしたい徒歩キャンプの際、ウッドプランクはかなり利便性のある調理法です。※ただし、杉板も安くはないので、もったいないはもったいないですが。
食材は何を乗せても良いのですが、ハンバーグやソーセージなどの加工肉、チーズ類などは、お子さんからも喜ばれそうですね。
少量ずつアラカルトでいろいろ焼けるため、好みの食材を持ち寄ってウッドプランクを楽しむのも良いでしょう。
焼き上がるのに時間はかかりますが、「スローフードを楽しむ」というのも、キャンプならではという感じがして、楽しいと思いますよ!