ホームセンターは低単価品が超得意
最後に大きな特徴として有店舗販売をメインにしているというところです。
例えば定番の形をした椅子ですが、ハイシーズンの時期になると安く売られているのを見たことはないでしょうか。
数年前に799円くらいの価格で売られているのを見たことがありますが、店舗のメーカーやショップだとまず不可能です。
先ほど原価率の話では製造原価五千円の商品を例にしてお話ししましたが、今度同じような例で五千円の商品だと仮定してお話しします。
メーカーがそれを仮に600円で小売店に卸そうとすると100円の利益が出ますが、ここで問題になってくるのが納品にかかる送料です。
送料を考えると基本的には100円程度の利益だと完全に赤字になってしまいます。
では、送料分を考えて小売店には千円で卸しましょうという話になるわけですが、そうなるとそこから小売店の利益が上乗せされて市場に流通するので、最終的な価格は1500円くらいになってしまいます。
この例はネット販売のみの中華ブランドでも同じことが言えます。
同じく500円で中華ブランドがイスを作ったとしても商品をAmazonで780円で売ろうとしたら販売した後にAmazon側に手数料っていう形で消費者様への配送費が徴収されるので、これを加味すると完全に赤字になります。
そのためやはり店舗がないとどうしても配送費が商品あたりにかかってきてしまうので、お客様に商品を持って帰ってもらえるというホームセンターのビジネスモデルはこういった面でも有利ということになります。
特に大きいキャンプ用品で低価格帯の商品については、完全に他のメーカーが追従できない聖域になっています。
まとめ
ホームセンターのキャンプ用品がコスパ最強の理由は、自社でたくさん作って安売りしているからということでしょう。
このスケールメリットや原価率の話は最近に限ったことではないので、この頃特にホムセンの商品が熱いと感じるようになった理由として大きいのは2番目で触れた開発体制の強化という部分でしょう。
専門の商品開発チームというのができていて、キャンプ用品に知見のある人たちが商品の企画をするようになったという話を聞いているので実際にかなり良い商品が出てきています。
PB戦略自体は前からホームセンターさんが当たり前のようにやられてますし、品質管理のノウハウなどもしっかりされているでしょうから、購入における致命的なデメリットは私個人としてはあまりないと考えております。
最後までご覧いただきありがとうございました。