「ファクトリー型」は技術の事業化を目指している
参入方法の中でも最も大がかりな方法が「ファクトリー型」です。
アウトドアとは関係のないプロダクトを製造していたメーカーが、自社技術を利用してアウトドア用品を作りはじめるのですが、最終的には本業とは別の製造ラインを立ち上げたり、アウトドア関連の事業に特化した別会社を設立する企業も増えています。
ファクトリー型の例1:ジ アイアン フィールドギア『タキビーキャン』
造船・建築業を営む企業が生み出したスタイリッシュな薪ストーブ『タキビーキャン』。
上昇気流を生み出しやすい二重構造の煙突を採用しているため、手軽に着火が可能。ダッチオーブン料理はもちろん、ピザ焼きにも対応してくれるのが魅力です。
ファクトリー型の例2:リングスター『Starke-R バスケット』
木箱から始まり、スチール製工具箱製造のトップランナーになった箱作りのプロ企業『リングスター』。
老舗の手により作られるプラスチック製バスケットは、軽さ・容量・耐久性ともに申し分なし!
ファクトリー型の例3:乗富鉄工所『スライドゴトク レギュラーフット』
福岡県最大の水門メーカーであり、建機パーツなどを手がける乗富鉄工所が生み出したのは、本体をスライドさせてサイズを変えられるゴトク『スライドゴトク レギュラーフット』です。
鉄鋼職人の丁寧な技が生み出す頑強さが特徴。
大手企業・メーカーによるキャンプ業界参入の例はこちらにも!
実際に大企業やメーカーがキャンプ業界に参入したそのほかの例をご紹介します。
テレビ局×Webメディア「ハピキャン」
多くの人にとって馴染み深いメディアともいえるテレビ局が展開したのは、キャンプに特化したWebメディア『ハピキャン』。キャンプ関連のテレビ番組を放送し、テレビを視聴した人の中で興味を持った人をサイトに呼び込みます。
自動車ディーラー×アウトドアショップ「グッドオープンエアズ マイクス」
自動車ディーラーである神奈川トヨタが運営しているのが、キャンプギアをはじめフィッシングやMTBなどのグッズを取り揃えるショップ『グッドオープンエアズ マイクス』です。
ショップを立ち上げた目的は、モビリティライフをより充実させるための「遊び」をサポートすることなのだそう。
アパレル会社×キャンプ場「タイニーガーデン蓼科」
都市での日常と自然がリンクしたライフスタイルを提案する場所として、セレクトショップのアーバンリサーチが立ち上げたキャンプ場『タイニーガーデン蓼科』。
テントサイトやロッジ、キャビンのほか、場内に同ショップのアウトドアブランド「エカル」のショップも展開しています。
キャンプカルチャーを一気に変貌させるような異業種の参入にも期待!
キャンプの「今」を探るべく、いくつかの“キテるワード”をピックアップして解説する「キテますワード」シリーズ第一弾として、「異業種参入」に着目しました。
これまでアウトドア業界になかった発想や技術がどんどん持ち込まれ、キャンプに興味のなかった人が新アイテムや新サービスをきっかけにその楽しさに目覚める、なんてこともあるかもしれませんね。
キャンプカルチャーを一気に変貌させるような異業種の参入にも期待が膨らむばかり。これからの異業種参入も、まだまだ目が離せません!