【ogawaツインクレスタ】とは? ツーポールシェルターの進化形 ogawa「ツインクレスタ」を解説!
今回レビューするツインクレスタですが、床が無いフロアレスシェルターです。靴のまま出入りして過ごすリビングとして使うことが多い、テントとタープの中間に位置する商品と想像してください。フロアサイズは570×305cmと、シェルターとしてはコンパクトな部類に入ります。
ツインピルツシリーズなどで、ツーポールシェルターには多大な実績をもつogawaブランド。このツインクレスタも、過去の製品で培った技術と経験で他社とは一線を画す味付けがされております!
ogawaブランドと言えば、モノはすごくしっかりしているけど価格はちょっと高め。そんなイメージを持っていましたが、このツインクレスタは税込み7万円台とリーズナブル。
もちろん価格が安いだけではオススメする理由になりませんので、細部をしっかりと紹介していきます。
【ogawaツインクレスタ】の特徴を徹底解説! 広くて開放的 大人数にもおすすめ★
メインポールは、さすまたのようなY型ポール。素材は頑丈な6061アルミ合金、太さは22mmです。
Y型ポールは同社の2019年新製品テント、アテリーザで新たにお目見えした技術ですね。こんな方法があったのか、と感心したものです。
内側からしっかりとシェルターを支えてくれます。軽いLEDランタンやタオルぐらいなら吊るしても大丈夫そうです。
シェルター内にランタンフックは無いのですが、オプションでインナー吊り下げ用のループなどが流用できました。あまり重いランタンや火を使うランタンは、危ないので吊るしてはいけません。
ポールが人の動線に立っていると多少邪魔に感じますが、上の写真のように荷物などを置いている分にはほとんど影響ありません。
より広々と使いたい方には、オプションで二又フレームも販売されております。
オプションの二又フレームを使った写真です。両側と言わず、片側1本だけでも二又化するとかなり広々としますね!これはオプション品の中でも、かなりおすすめです。
通常のツーポールシェルターでは、屋根は三角形になります。ツインクレスタではY型ポールを採用したことで、屋根は三角形ではなく台形型に。このため頭上空間に余裕ができて、広々して圧迫感がない居住空間となります。
Y型ポールの恩恵は、ツインクレスタのドアを全て閉め切った時に特にありがたく感じました。
カベがすぐ近くに迫ってくる感じがなく、シェルター内で中腰になる頻度も少なくなります。
寒い冬は閉め切って使うことも多くなりますが、全周にあるスカートで外気の吹き込みを防ぎます。
左の方にクーラーボックスや荷物コンテナを置いて、残りのスペースに家族4人分のイスやテーブルを置いてみました。それでも歩き回れるだけのスペースが十分にあり、広々しています。
通常のツーポールシェルターの場合、座った時に頭が屋根に当たらないようにするには真ん中付近にイスを置かなくてはいけません。頭上が広いツインクレスタの場合、レイアウトの自由度は高くなります。
片側のみでも二又ポールを使うことで、さらに広々と使えます。
暖かい時季には、パネルをひさしのようにポールで跳ね上げて使うことが多くなると思います。春から秋はこの形、夜間や冬はフルクローズが基本形ですね。
跳ね上げ用ポールは付属しません。オプション品に210cmのポールがありますが、一般的なタープポールも使えます。上の写真で使っているのは195cmのポールです。長さの違いはポールの傾け角度で調整できます。
跳ね上げたパネル部分の横にご注目。奥側はサイドウォール装備、手前側はサイドウォールを巻き上げてみました。サイドウォールを装着していますと、雨の吹き込みや日差しを軽減します。
フルクローズ状態から出入りする時には、メインのファスナーとサイドウォールのファスナーを2つ開閉しなくてはなりません。主にフルクローズにすることが多い方は、あらかじめサイドウォールを巻き上げて留めておくとファスナーの開閉が1つになるので楽です。
前面パネルだけじゃなく、後ろ側パネルも跳ね上げ可能です。日陰面積を増やしつつ、風が通ってとっても開放的。広いフリーサイトなどで使ってほしいレイアウトです。
後方パネル(写真右側)にはサイドウォールが付属しません。雨の時は片側が開いていれば十分ですので、無くても問題無いですね。
シェルターの横部分、短辺側も開きますのでここからも出入りできます。ここを開けておくと、更に開放的に。
通常複数人で荷物をパンパンに詰め込んでシェルターを使っていますと、出入りの際にモタつきがちです。ドア前に座った人を、ちょっとどいて!とどかさないといけません。ツインクレスタのように出入りできるドアが多ければ、自分に近いところから出入りできるので皆のストレスも減ります。
開けた時にドアが地面に垂れ下がって汚れないよう、ファスナーに連動して裾を吊り上げるコードが付いています。ogawaブランドのテントで見られる、優しい気遣いですね!
他にもシェルターの色々なところに、巻き上げた布を留めるループやトグルがあります。他社のテントから乗り換えると、その多さに驚くかもしれません。
前後のパネルは半分ぐらいの位置にトグルがあり、下の方だけ開いて留めておけます。周りからの視線を遮ってプライベートを確保しつつ、通気性を確保。中で寝る時や、雨でも通気性を良くしたい時などに良さそうです。
両サイドのドアパネルがメッシュにできますので、ここも開けておくと更に通気性が良くなります。雨の日はメッシュから中が濡れてしまいますので、晴れの日限定ですね。
天頂部の両側にあるベンチレーター、こちらは雨でも中が濡れずに換気できます。開閉はなくベルクロ付き突っ張り棒で開きっぱなしで、強制換気です。
シェルター内での火気使用は禁止されています。どうしてもストーブなどを使いたい場合は火災と一酸化炭素の危険性についてしっかりと学習し、ベンチレーター以外にも換気口を複数開放して自己責任でお願いします。
【ogawaツインクレスタ】のオプション品を活用! 寝室インナーテントも簡単設営OK
寝室となるインナーテントは1〜2人用と3〜4人用があり、純正オプションです。上の写真は1~2人用のハーフインナー。裾を引っ掛けて、吊り下げるだけの簡単設営です。
シェルター内に他の小さなテントを張るカンガルースタイルも可能ですが、このインナーテントはさほど高価なわけでもなく、何よりサイズにムダがなくピッタリです。他のテントを入れるより、全てにおいて楽ですね。
こちらは3~4人用のフルインナー。中央への張り出し面積は大きくなります。
ハーフインナー・フルインナーともに二又ポールと併用可能で、シェルターの左右どちら側にも装着できます。左右同時に装着ということも可能で、両側にフルインナーを吊り下げても中央には1mほどの通路スペースが残ります。
使用人数に応じてカスタムできる自由度の高さで、四季を問わず色々なキャンプが楽しめそうです!
【ogawaツインクレスタ】は設営も撤収も簡単! 手順を詳しく紹介★
設営も撤収も簡単で、初めてでも30分あれば立ち上がります。撤収も同様で、長くても30分というところ。手順に難しいところもございません。もちろん一人で建てられます。
【ツインクレスタ】設営編 初心者も経験者も簡単にできちゃう
シェルターを設営場所に広げましたら、サイドウォールのある方を正面に向けてください。続いて赤いマルの4箇所を、それぞれが直角になるようペグダウンします。
続いてシェルターの四隅を引っ張りながら、青いマルのところをペグダウン。この時点では完璧にピンと張ることを目指さず、後で位置調整した方が楽です。ペグを打つループの長さは調節できますが、この時点では余裕のある長めにしておいてください。
シェルター内にもぐって、Y型ポールで立ち上げます。ポールの先端が、シェルターの補強布が付いている部分に当たるようにしましょう。
きつくてポールをなかなか立てにくい場合、ラダーロックコードが短めになっているかもしれません。ラダーロックコードは、シェルターの裾に縫い付けられている黒くて平らなベルトです。
赤い矢印で示したベルトに、長さ調整できるラダーロックコードが付いています。設営時は半分ぐらいゆるめておいて、最後の張り調整の時に締めます。
オプションの二又ポールの場合は、先端のピンを裾のベルトについたハトメに挿し入れます。それほど力は必要ありません。
二又ポールを持ち上げて、シェルター内側のベルクロに巻きつけ固定します。突っ込むだけのY型ポールよりひと手間増えますが、それでも1~2分で終わるはずです。
先に打っていたペグの位置とラダーロックコードの長さを調整して、シワが少なくなるよう張り具合を調整。ファスナーが開閉できなくなりますので、各パネルは閉めた状態で行いましょう。
最後にベンチレーターを開けてロープをペグダウンして、完成です。初めてで30分と書きましたが、2回目以降は15分前後あればいけそうです。ワンポールテントを建てたことがある方なら、ツーポールでも特に苦労せず簡単に建てられるでしょう。
地面が雨でぬかるんでドロドロになっている場合など、地面に接触する黒いセッティングテープを踏んで汚れてしまいます。設営してペグを全て打ち終わった後に、テープの片側を外してドア近くのポケットに入れておきますと汚れません。
外したままだと次回の設営時に困りますので、畳む前に忘れずに付けておきましょう。
【ツインクレスタ】撤収編 設営とは逆の手順で楽々
撤収は逆の手順です。ロープをゆるめ、ラダーロックコードをゆるめ、ポールを抜いて、ペグを抜いてたたみます。
たたむ直前の状態。シェルターの内側同士がくっつくように合わせて、角から内側に折りたたんで四角くしていきます。ベンチレーターの突っ張り棒が付いたままだと膨らみますので、外しておくのを忘れずに。
収納袋は余裕のある作りですので、たたみ方が多少ヘタでもしっかり入ります。収納サイズは72×26×26cmと、一般的な4~5人用ドームテントと同じぐらいです。