こんにちは、登山大好きなゆきのです。今回は知らないと怖い「高山病」についてのお話です。山登りの際に、体調に異変を感じたことはありませんか。疲れが出るのは当然ですが、頭痛や動悸が激しいと感じたら、疑うべきが「高山病」です。処置が遅れると命にも関わりますので知識をもって、正しく対処できるようになりましょう。

高山病の基礎知識について!筆者の経験&登山のプロからの情報を元にお伝えします

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まず初めに!

筆者の登山経験と登山のプロからお聞きした情報をもとに「高山病」についてお話ししますが、以下の信頼ある参考サイトでも詳しく情報公開されていますので、確認していただければと思います。

【参考サイト】
・厚生労働省検疫所「高地で気分が悪くなったらー(高山病)

国立登山研修所:第3編 第7章「登山の医学

・富士登山オフィシャルサイト「高山病について

標高3,000mでも起こり得る高山病! 酸素量低下による登山中の頭痛や吐き気に要注意!

高山病は初心者にも人気の富士山でも起こりうる

「高山病」はその名の通り、高い山で起こりやすい病気ですが、エベレストのような高い山まで行かなくても十分起こり得るもの。

富士山の8合目、標高3,100m付近には、シーズン限定でオープンする救護所がありますが、その利用者の7割近くは高山病(疑い含む)だそうで、3,000mくらいの高さで症状が出始める人も多いです。

高齢者がなりやすい、等の報告もありますが、その日のコンディションによっても発症の恐れがあり、「自分は大丈夫」と言い切れるものではありません。

私は以前、3,200mの山小屋で深夜に目が覚め、その後、動悸を感じて眠れなくなったことがあります。幸いひどくはなりませんでしたが、これも兆候の1つです。

画像1: 筆者撮影

筆者撮影

症状は人それぞれ!頭痛や吐き気・めまいなどがサインに

標高の高い場所に行くと、空気が薄くなるとよく言いますね。つまりは酸素量が低下しており、それが高山病の大きな要因となります。

ただし、「高山病=○○」、と断定できる症状はありません。

多くの場合で、頭痛を伴いますが、程度には個人差があるため、いくつかの体調異変から判断する必要があるのです。

高地で、下記の症状のうち1つでも我慢できないほどひどくなった場合や、軽度でも2つ以上の症状を感じるようになったら、急性高山病の可能性が高いと考えましょう。

1.頭痛
2.食欲不振/吐き気(嘔吐)
3.疲労感、脱力感
4.めまい、ふらつき
5.睡眠の異常(よく眠れない、何度も目が覚める)

さらに恐ろしいことは、悪化すると高地脳浮腫(のうふしゅ)や高地肺水腫(はいすいしゅ)を発症してしまうこと。どちらも命の危険につながります。

・高地脳浮腫:場所がわからなくなるなどの精神状態の変化の他、まっすぐ歩けなくなるなど運動の異常が生じる。

・高地肺水腫:動いていなくても息切れがしたり、呼吸が苦しくなったりする。咳が出ることもある。

体調が悪くなったら下山!高山病は高度を下げるだけでも回復する 酸素缶を頼りすぎないで 

下山が最も効果的!ひどすぎる場合は救助要請を

最も基本的で効果的な方法は、高度を下げること、すなわち下山です。

ただし、体調が悪い状態で、道に迷ったり、反応が鈍く正常な判断ができなかったりといったリスクも伴うため、仲間と一緒に登山中の場合は、必ず一人での下山を避けてください。

画像2: 筆者撮影

筆者撮影

同じ場所にとどまり、休憩しながら様子見している間に、具合が悪化していく場合は緊急事態と捉え、ヘリコプター等の救助要請をしてでもただちに高度を下げなければなりません。

山中は電波が悪く、すぐに携帯電話が通じない恐れもあることは、必ず念頭に置いておきましょう。

画像3: 筆者撮影

筆者撮影

やむを得ない理由ですぐに高度を下げられない場合には、酸素缶を使うことも1つの手段であり、山小屋で売られていることもありますが、時間稼ぎ程度と言われています。

ヒマラヤ山脈に持って行くような重い重い酸素ボンベでない限り、数分程度の容量しかなく、使い切った際の酸素量急低下によって、より具合が悪くなる事態に陥りかねません。

医療関係者のいない状況では、救助ヘリを待っている間や下山中に酸素吸入する程度とし、頼りすぎないようにしましょう。

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