ボルシチの赤紫色である理由はビーツ! ビーツは意外と癖がなくて食べやすい上に栄養価が非常に高い!
『ボルシチ』はきれいな赤紫色のスープが印象的です。この色の元となっているのがビーツという野菜です。外見は赤かぶのようですが、切ってみると断面は濃い赤紫色の年輪のようになっています。見た目の個性は強いのですが、食べると意外とクセがなくて食べやすいです。
原産は地中海沿岸から西アジアと言われ、ほうれん草と同じ「アカザ科」に属しています。注目すべきはその栄養価の高さです。リンやナトリウム、マグネシウム、カリウム、ビタミン類、食物繊維などが豊富に含まれていると言われ、「食べる輸血」とも呼ばれています。
ヨーロッパでは古くから健康のために食す習慣があったようです。さらに近年の研究では、血管拡張作用を持つ「一酸化窒素」を体内で再生促進する成分が含まれていることがわかり、注目を集めています。
簡単&本格的ボルシチの材料を紹介! ビーツは柔らかい水煮缶を使うと調理時間が短くなっておすすめ
生のビーツが見当たらない場合はビーツの水煮缶詰を使いましょう。ビーツは硬いので、水煮ならはじめから柔らかく、調理時間の短縮にもなります。
仕上げにサワークリームを乗せるのもボルシチの特徴です。そのまま食べたり、サワークリームをつけて食べたり、いろいろな味を楽しめるだけでなく、視覚的にも良いアクセントになります。
〈材料〉(4人分)
- 牛細切れ肉or薄切り肉…400g
- 水…800cc
- ニンニク…1片
- ローリエ…1枚
- 玉ねぎ…1個(150g)
- セロリ…1本(80g)
- ニンジン…1本(100g)
- ジャガイモ…1~2個(100g)
- キャベツ…1/4個(150g)
- 缶詰のビーツ…1缶(生でも可)
- トマト缶…1/2缶(生でも可)
- バター…20g
- オリーブオイル…大さじ1
- コンソメスープの素…1パック
- 塩、胡椒…適量
- サワークリーム…適量
- ディル…適量
ボルシチのレシピ紹介 作り方は順番に煮込むだけだから簡単! 煮込み時間は短めだと綺麗な色合いに
缶詰のビーツは生に比べ、煮込みすぎると色素が薄くなりますので、煮込む時間は短めにすると見た目がキレイに仕上がります。お肉や野菜の量は、人数やお好みで調整してみてください。
〈作り方〉
1.牛肉はひと口大に、キャベツ・セロリ・玉ねぎは食べやすいサイズに、ニンジン・ジャガイモは皮を剥いてから食べやすいサイズにそれぞれカットします。ジャガイモは煮崩れしやすいので、大きめに切ると良いです。ニンニクはみじん切りか、叩いて潰しておきます。
2.缶詰のビーツも食べやすいサイズにカットし、汁は残しておきます。今回はスライスしたビーツの缶詰を使いました。
3.お鍋にバターとオリーブオイルを入れて熱し、牛肉を色が変わるまで炒め、その後に1の野菜を入れて(ジャガイモは除く)炒めます。
4.野菜に火が通ったら缶詰のホールトマト、水、コンソメスープ、ローリエを入れて煮立たせます。
5.沸騰したら、蓋をして弱火で15分ほど煮込んでジャガイモとビーツ、ビーツの汁100ccを入れ、さらに15分ほど煮込みます。仕上げに塩と胡椒で味を調えます。
6.お皿に盛ったらサワークリームとディルを乗せてできあがりです。今回は全粒粉のバゲットを添えました。