「カリンバ」とは? サム(親指)ピアノと呼ばれるアフリカの伝統的な楽器
カリンバとは、箱に並んだ金属の棒を弾くことで音を出すアフリカの伝統的な楽器で、親指ピアノとも言われるものです。弾くと「ポロン♪」という、独特な音が鳴ります。
カリンバ自体は数千円程度で買えるものも多く、気軽に始められる楽器といえます。演奏もとても簡単なので、キャンプなどのアウトドアに持参して、青空の下、みんなでセッションできたら楽しそうですよね!!
カリンバは仕組みが単純なので100均の材料だけで作れちゃいます!
そんなカリンバですが…仕組みが単純なので、100均の材料だけで作れちゃうんです! 必要な材料は以下の通り。
(時計回りで)
* ヘアピン(アメピンの玉無し)
* 輪ゴム
* 麻紐(たこ糸でも代用可能)
* 割り箸
* 陶器の皿
* 缶のペンケース
* 木のミニまな板(かまぼこ板くらいの大きさ)
* 珪藻土のコップ置き
※その他、道具として ハサミ、マイナスドライバー(or ラジオペンチなど)などを用意。
今回用意した材料の中で「陶器の皿」「缶のペンケース」「珪藻土のコップ置き」に関しましては、音色を比べるために材質の違うカリンバDIY用として準備。これについては、後ほど説明します。
おままごとセットの〝まな板〟を使ってカリンバ自作にチャレンジ!
まずは、木のミニまな板と割り箸を用意。木の板の両端、2cmくらい飛び出るくらいの長さに切ります。
割り箸が切りにくい時は、上の写真のようにハサミで切り込みを入れて、折るようにするとポキッと折れます。これを割り箸2本分行います。そして、この割り箸に、アメピンを以下の画像のように挟んでいきます。
次に木の板を割り箸で挟み込むようにして、輪ゴムで固定します。両端を輪ゴムで固定したら、さらにその輪ゴムの上から麻紐で、きつく縛ります。
完成形がこんな感じ。この状態で、ピンの先を弾くとポロン♪という音はなりますが、なんとも音痴です。なので、ここから音階を作っていきます。
割り箸を挟んだ下部の長さが、長いほど低い音に、短いほど高い音になります。つまり、ドレミファソラシと音階を作っていくには、右上がりの階段を作るように長さを調整したらOK。
ですが... かなりきつく留められているので素手だとヘアピンが動かせません。そこで、マイナスドライバーやペンチなどを使って押したり引いたりして調整します。
絶対音感のある方なら、頭の中に鳴ってる「ド」の音に合わせれば良いだけなんですが、僕を含め大抵の人はなかなか難しいと思うので、チューナーを使うことをオススメします。
こういった、マイクがついたチューナーで音を拾わせて「ド」(チューナー上だと”C”で表示されます)の音を探しても良いですし、スマホアプリで「チューナー」と検索して、適当なアプリをダウンロードしてもOKです!
「ド」の音だけ合わせたら、あとはそれを基準に合わせていくか、一つ一つ、チューナーで音を確認しながら音程を作っていきましょう。
そして、出来上がったのがこちらです。左から、ドレミファソラシの音階になっています。
早速こちらの100均カリンバを鳴らしてみました!!
う〜ん…あんまり良い音はなりません。音程は合っているのですが、綺麗に音が響いてくれないです…いうわけで、ここで! 冒頭に紹介した缶のペンケース、陶器の皿、珪藻土のコップ置きの登場です。
今は、木の板の上にヘアピンを固定していますが、この素材を変えたら音も変わるんじゃないかな?と考えたのですが…さて、どうなるでしょうか!?
そもそも カリンバの音が鳴る原理はギターやバイオリンなどと同じ
100均カリンバは、上の写真の部分が振動して音が鳴っています。ここが長いほど、低い音が出て、短いほど高い音が出ます。
ギターやバイオリンなどの弦楽器で低い音を出すときは、ボディから遠い方を押さえて弦を弾く…とか、ピアノは張ってある弦が短い方が高い音が出る…とか、その原理と同じです。
そして、赤丸で囲った部分の振動が、割り箸を伝って、木の板を共鳴させて音が鳴っているというわけです。
木の板の部分(ボディ)を色々な材料に変えて作ってみた!
木の板の部分(ボディ)がカリンバの鳴りに影響しているはず…ならば、色々な材料に変えて試してみよう! というわけで、用意したのが冒頭の、缶のペンケース、陶器、珪藻土のコップ置きというわけです。
早速3種類のカリンバを同じ要領で作成!
並べて見るとなんだか民族楽器感が増して、ちょっとウキウキしますね。そして早速、この4種類のカリンバを実際に弾いてみました!
以下の動画をご覧ください。
陶器の皿で作ったカリンバの場合
かなり澄んだ音になりました!微々たる差ではありますが、ちょっと硬質な感じの音がしますね。
缶のペンケースで作ったカリンバの場合
かなりモワッとした音になってしまいました。おそらく原因は、表面がツルツルしていることと、一見、平らに見えますが若干中央が凹む感じで湾曲しているため、きつめに麻紐で縛ってもなかなかヘアピンが固定されないことでしょう。う〜ん、微妙です...。
珪藻土のコップ置きで作ったカリンバの場合
これが一番綺麗に音が鳴っています! 製作している際に、他と1番の違いを感じたのが、ヘアピンの固定具合でした。かなりきつく固定できているため、振動が無駄なく伝わっているのかなと感じました。
自作100均カリンバでキャンプ・アウトドアの遊びに彩りを!
今回、100均で購入した様々な材料でカリンバを自作してみましたが、正直、見違えるほどの音の変化は見られませんでした。しかしちょっとの手間と道具で作れるカリンバは、仲間同士や家族、小さなお子さんと一緒に作っても、DIYしている工程から完成後のセッションまで気軽に楽しめます。
音を追求すると、上記画像のように、アコースティックギターでいうところのサウンドホールを作るなど、構造自体を改良する必要があるのかもしれませんが、安くて良い音色、最高のカリンバを皆さんも考えながら作って、キャンプ、アウトドアのお供として遊びにプラスしてみましょう!