自転車がお好きな方なら、「いつか自転車で長い旅に出てみたい」という夢を持っている方が多いのではないでしょうか?自転車の速度は早過ぎず遅すぎず、色々な土地をじっくり見て回るのには程良いうえ、「自分の力で辿り着いた」という達成感が得られるのも魅力的です。しかし自転車旅独特のノウハウも多く、未経験な方ですと若干ハードルが高めなのも確かですよね。そこでこの夏、筆者が5泊6日で四国をサイクリングした模様をレポート!ちょっとしたノウハウやコツ、そしてキャンプツーリングのグッズ紹介もいたします!今回はいよいよゴールの下灘駅までの旅です!

4日目の宿は古民家をリノベーションしたゲストハウス「内子晴れ」

さて、ではレポートに戻りましょう。ようやく雨も上がり、ほとんどが下り坂という状況を快走し、夕方に内子という街に着きました。

全く予備知識もないどころか、完全に行き当たりばったりで来た街ですが、古い街並みを保存した町作りをしているらしくとても風情があります。

画像: 筆者撮影・内子の街はかなりフォトジェニック!

筆者撮影・内子の街はかなりフォトジェニック!

画像1: 筆者撮影・内子の街並み

筆者撮影・内子の街並み

画像2: 筆者撮影・内子の街並み

筆者撮影・内子の街並み

画像3: 筆者撮影・内子の街並み

筆者撮影・内子の街並み

こんな風景も突発的に予定を変えたからこそ出会えたわけで、こういうのも旅の楽しみの一つです。

そして本日宿泊するゲストハウス「内子晴れ」さんは古民家をリノベーションしたとのことで、外観もこの街の雰囲気にマッチしています。

画像: 筆者撮影・この日泊まったゲストハウス「内子晴れ」外観です。

筆者撮影・この日泊まったゲストハウス「内子晴れ」外観です。

画像1: 筆者撮影・ゲストハウス内子晴れ、屋内の様子

筆者撮影・ゲストハウス内子晴れ、屋内の様子

画像2: 筆者撮影・ゲストハウス内子晴れ、屋内の様子

筆者撮影・ゲストハウス内子晴れ、屋内の様子

画像3: 筆者撮影・ゲストハウス内子晴れ、屋内の様子

筆者撮影・ゲストハウス内子晴れ、屋内の様子

基本は男女混合ドミトリー(女性専用ももちろんあります)ですが、ベッドの一つ一つがカーテンで仕切られていますので「個室感」も充分あります。

画像: 筆者撮影・ゲストハウス内子晴れの寝室。大部屋ながらカーテンで仕切られたベッドは個室感もあります。

筆者撮影・ゲストハウス内子晴れの寝室。大部屋ながらカーテンで仕切られたベッドは個室感もあります。

画像: 筆者撮影・まだ新しい宿だけあって、全てが清潔で手入れも行き届いています。

筆者撮影・まだ新しい宿だけあって、全てが清潔で手入れも行き届いています。

これならば女性の一人旅でも安心ですね!

こちらのゲストハウスさんは、一階にバーも併設されており、フードメニューも充実していますので晩ご飯はそこで頂きました。もちろん街中に飲食店や居酒屋さんもありますので、食事の心配はありません。

自転車も中に入れさせてもらえました。

美味しい地ビールにほど良く酔いが回り、狭くて薄いキャンプマットに比べれば天国のような清潔でふかふかの布団で深い眠りにつきました。

五日目 鉄道ファンの聖地「下灘駅」へ

朝起きると外はまた雨模様のようです。

実は昨日に予定変更したことで、この日に予定していた目的地まで、距離にしたら30km程度まで近づいておりましたので全く慌てなくても大丈夫です。

大抵のゲストハウスと同様、こちらも「朝ご飯は冷蔵庫に入っているパンを勝手に食べてね」形式ですので、トーストを焼き、コーヒーを淹れ、ゆっくり食事をしながら本日のルートを検討します。

画像: 筆者撮影・ゲストハウス内子晴れの朝食。冷蔵庫のパンや茹で卵は自由に食べて可。

筆者撮影・ゲストハウス内子晴れの朝食。冷蔵庫のパンや茹で卵は自由に食べて可。

そこで昨晩、宿のスタッフさんにオススメされたルートのことを思い出しました。

何でも目的地まで最短ルートのうえ、ちょっと雰囲気のある神社などもあるとのこと。

やっぱり情報は現地で得るに限ります。
元々国道でただ移動するだけのルートを予定していましたので、躊躇いなくオススメのルートへ向かって出発しました。

宿の前で自転車に荷物をくくりつけていると、通学中の女子中学生さん達が「おはようございます!」と元気に挨拶してくれます。

見た目の雰囲気だけでなく、本当にここはいい街だな・・・とあらためて実感しました。

画像: 筆者撮影・通りすがりの学生さんが元気に挨拶してくれました!

筆者撮影・通りすがりの学生さんが元気に挨拶してくれました!

オススメされたルートは、街を出てすぐに山道に入ります。

画像3: 筆者撮影

筆者撮影

山道ですから当然のことですが、得てして「最短距離」というのはアップダウンがそれなりにあるものです。このルートものっけから登り坂が続きます。

画像4: 筆者撮影

筆者撮影

息を切らせながら登りきると、弓削神社に到着です。

画像5: 筆者撮影

筆者撮影

境内までの道には、池を渡るこんな木造の橋がかけられていました。

画像6: 筆者撮影

筆者撮影

ゲストハウスのスタッフさんの言葉通り、なかなか雰囲気のある佇まいです。

画像7: 筆者撮影

筆者撮影

画像8: 筆者撮影

筆者撮影

この神社を出ると、道はいったん下り坂になり、再び小さな峠へ向けた登り坂になります。

空は時々雨がパラつくハッキリしない様子。

レインスーツを着ると、(いくらゴアテックスのような高性能透湿素材のものでも)かなり蒸れますので、このくらいの小雨ならそのまま濡れて走った方が快適です。

画像9: 筆者撮影

筆者撮影

画像10: 筆者撮影

筆者撮影

そろそろ登り坂にウンザリし始めた頃、ようやく峠を越えて、海沿いの国道まで一気に下り坂となります。サイクリング中の最高のプレゼントがこの下り坂ですね!

ここまで稼いだ標高を一気に海沿いまでゼロに下げ、国道378号線に出ます。

山間部を抜け出してまず飛び込んだのが街道沿いのラーメン屋さん。

やはり商店など1軒もない山間部を走行しながら空腹はのっぴきならない状態になっておりました(毎日ですね(笑))。

画像11: 筆者撮影

筆者撮影

ここで塩バターラーメンと餃子で腹ごしらえしましたが、ここまで来れば本日の目的地までほんの3~4kmです。

お店に置かれたTVでぼんやりワイドショーなどを見ておりますと、TVを観ること自体が久しぶりだと気がつきました。お腹も膨れたところで、いよいよ本日の目的地へ!

画像: 筆者撮影・長年憧れ続けたこの場所にようやく来られました!

筆者撮影・長年憧れ続けたこの場所にようやく来られました!

JR予讃線の下灘駅です。

この駅は目の前が瀬戸内海というロケーションも然ることながら、駅が西向きに面しているためとても綺麗な夕陽が見られることで知られ、昭和の昔から時刻表やJR(国鉄)のポスターなどに使われてきた「知る人ぞ知る」名所なのです。筆者も長年に渡って「いつかは行きたい場所」の筆頭でした。

基本的には地方のローカル線の無人駅ですのでもうちょっとひっそりした雰囲気をイメージしておりましたら、昨今インスタなどのSNSの影響か、行ってみたら観光客でいっぱいです。

画像: 筆者撮影・平日にも関わらず観光客でいっぱいです。

筆者撮影・平日にも関わらず観光客でいっぱいです。

駅前にはそういった観光客を当て込んだと思われる移動式カフェなども営業しておりました。

画像12: 筆者撮影

筆者撮影

駅には人がいっぱいですが、電車の本数は1時間に1~2本程度です。

画像13: 筆者撮影

筆者撮影

この日は朝から生憎の曇天で、綺麗な夕陽が見られるかどうかは微妙なところです・・

画像14: 筆者撮影

筆者撮影

しかし僅かな期待を込めて待ち続けておりますと・・・

画像15: 筆者撮影

筆者撮影

ちょっとだけ雲に切れ目が出来ています!そのまましばらく待ち続けていますと、一瞬だけ奇跡のように夕陽が海に映える時間がやってきました!

画像: 筆者撮影・一瞬の奇跡!雲の合い間に太陽が顔を覗かせました!

筆者撮影・一瞬の奇跡!雲の合い間に太陽が顔を覗かせました!

画像: 筆者撮影・この景色が見たくてやってまいりました。

筆者撮影・この景色が見たくてやってまいりました。

この風景が見たくてやってきました。

この瞬間を捉えるべく、その場にいた人たちが交代でシャッターを押しあい、そこに一種の連帯感に似た雰囲気すら生まれます。

残念ながらネットなどで見る「空一面の赤い夕陽」とはいかなかったものの、この日のこの風景は、間違いなくこの日にしか見られなかったものです。

そのことを噛み締めながらこの場を後にしました。この日は下灘駅の夕陽を見るのが最大の目的でしたので、宿は「下灘駅に近い」という条件で、伊予長浜市街の民宿を予約していました。

下灘駅から伊予長浜まで約10km。

ハッキリしない天気や、坂道や空腹に苦しめられた一日ではありましたが、終わりよければオールOK!

画像: 筆者撮影・下灘駅からこの日の宿までの約10km。夕暮れの瀬戸内海を眺めながらの走行となりました。

筆者撮影・下灘駅からこの日の宿までの約10km。夕暮れの瀬戸内海を眺めながらの走行となりました。

そんなことを思いながら、暮色濃くなる瀬戸内の風景に染まったラストランでした。

これで今回の四国サイクリングで計画していたミッションは全て終了。

後は名古屋までひたすら輪行移動の最終日となります。

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