キャンプを始める前にやっておくべき5つのこと
キャンプを最大限に楽しむためには、事前の準備が大切です。
まずは、初めてのキャンプに向けてやっておくべき基本的な準備をご紹介します。
【1】キャンプの基本知識を身につける
キャンプにはテントの設営や火の扱いなど基本的なスキルが求められます。インターネットや書籍で基本的な知識を学び、事前にシミュレーションしておくと、当日慌てずに済みますよ。
例えば、YouTubeにはテントの設営方法やキャンプ料理のレシピを紹介する動画が多数あります。動画を見ながら、実際に家の庭や公園でテントを立てる練習をするのも良いでしょう。
【2】「何をして楽しむか」を想像しておく
キャンプの楽しみ方は人それぞれです。流れに身を任せて楽しむのもいいですが、事前に「こんなことをしてみたい」を想像しておくと、より自分に合ったキャンプ場や道具などを選びやすく、楽しみが膨らみます。
例えば、以下のように「こんなことをしてみたい」と、「楽しむためにはこうしよう」を考えてみましょう。
- 焚き火を楽しみたい
道具リストに「焚き火台」や「薪」を追加する - キャンプ飯を作って食べたい
当日作るメニューを考え、食材や道具を揃える - 憧れの道具を使ってみたい
必要なものを揃え、道具の使い方を予習しておく - 本を読みながらゆっくり過ごしたい
静かに過ごせそうなキャンプ場をリサーチする - アクティビティを楽しみたい
やりたいアクティビティが楽しめるキャンプ場をリサーチする
▼初心者でも作りやすいキャンプ飯レシピはこちら!
【簡単キャンプ飯レシピ30選】おつまみ・おかず・ごはん系まで初心者におすすめのものを厳選!
▼あなたにぴったりなアクティビティを心理テストで診断してみよう!
【心理テスト】性格タイプを診断!あなたに向いているアウトドアアクティビティも紹介
【3】前日~帰ってきてからのこともイメージする
キャンプ当日の流れはもちろん、前日や帰ってきてからのこともイメージしておくのが大切です。
基本的に以下のような流れになるので、初めてのキャンプの場合は特に「持って行く道具リスト」や「やることリスト」をまとめておくと安心ですよ。
- キャンプ場へ持っていく荷物をまとめたり、車に積み込んだりする
- キャンプ場に着いたら、テントや椅子、テーブルなどを設営する
- キャンプを楽しむ
- チェックアウト前に、道具を撤収したり、ゴミを片付けたり、荷物をまとめたりする
- 帰ったら、道具の汚れを落とし、テントや寝袋は乾燥させてから収納する
キャンプの当日は何かとバタバタしがちなので、荷物をまとめたり積み込んだりする作業は、キャンプの前日までにやっておくといいでしょう。道具リストをもとに、「忘れ物がないか」「スマホやカメラ、充電式の道具はきちんと充電されているか」も確認してくださいね。
道具に汚れや水濡れが残ったままだと劣化につながるので、帰ってからは、道具をきれいにしてから収納しましょう。キャンプ場の片付けの際に余裕があれば、ある程度汚れを落としたり、乾燥させたりしておくと楽になります。レンタル品の場合は返却方法や期日を事前に確認しておいてくださいね。
▼ファミリーキャンプで必要な道具などはこちらの記事でチェック!
【ファミリーキャンプのいろは】必要な道具・テントの選び方・おすすめのキャンプ場をまとめて伝授!
▼ソロキャンプで必要な道具などはこちらの記事でチェック!
【初めてのソロキャンプ】初心者がそろえるべき道具や始め方を解説
【4】キャンプ場をリサーチする
初めてのキャンプでは、キャンプ場選びが重要です。キャンプ場の情報がまとまったポータルサイトや口コミなどを参考に、キャンプ場をリサーチしましょう。
特に、以下のようなポイントは快適さや楽しさにも直結する部分のため、しっかり確認してくださいね。
- アクセスの良さ
- 場内の広さや設備
- 施設の清潔さ
- シャワーやトイレ、炊事場の有無
- 飲料水の供給状況
- レンタル品、販売品の有無
- アクティビティの有無
- ペット同伴の可否
- 管理人の常駐有無
- サイト内への車の乗り入れの可否
- ルール(利用時間・禁止事項・ゴミ回収サービスの有無など)
などからどのくらいかかるか」「道はわかりやすいか」も大切なポイントです。スーパー・コンビニ・道の駅といった買い物スポットがあるかなど、周辺情報もあわせてチェックしておきましょう。
また、初心者の場合は特に、サイトに車の乗り入れが可能な「オートキャンプ場」を選ぶと、荷物の運搬が楽になりますよ。
さらに、管理人が夜間も常駐しているキャンプ場は、困りごとがあっても相談しやすかったり、防犯面での安心感があったりするので、初めてのキャンプにおすすめです。
▼キャンプ場の選び方についてはこちらの記事もチェック!
自分に合ったキャンプ場を選ぶには?人数・設備・ロケーションなど選び方のポイントを紹介
【5】天気予報を確認する
キャンプ当日の天気は、キャンプの快適さに大きく影響します。出発前に天気予報を確認し、雨具や防寒具など、天気に応じた道具の準備をしましょう。
特に、急な雨や夜間の冷え込みには注意が必要です。豪雨や強風の場合は事故につながる恐れもあるので、悪天候が予想される際には無理せずキャンセルするのも大事です。
▼天気予報でチェックすべきポイントや、キャンセルの判断基準はこちらの記事でチェック!
【チェックリスト付き】雨予報のキャンプは「決行」か「キャンセル」か?見極め方を徹底解説
【費用目安付き】初めてのキャンプに必要なものリスト
「必要な道具リストを作ろう」と言われても、初めてのキャンプでは何がどのくらい必要なのか、まったくイメージできないという方もいるでしょう。
そこで、例として4人家族(大人2人・子ども2人)の「初めてのキャンプに必要なものリスト&総費用」を下表にまとめてみました!
名称 | 数量 | レンタル単価 | 購入単価 | 合計 |
---|---|---|---|---|
テント | 1 | 4,000 | 0 | 4,000 |
タープ | 1 | 1,500 | 0 | 1,500 |
マット | 4 | 500 | 0 | 2,000 |
シュラフ(2人用) | 2 | 0 | 7,000 | 14,000 |
テーブル | 1 | 1,000 | 0 | 1,000 |
チェア | 4 | 500 | 0 | 2,000 |
BBQコンロ | 1 | 1,000 | 0 | 1,000 |
ガスコンロ | 1 | 0 | 2,000 | 2,000 |
鍋、フライパン | 1 | 0 | 自宅から持参 | 0 |
使い捨て食器 | 5 | 0 | 100 | 500 |
LEDランタン | 2 | 0 | 2,500 | 5,000 |
クーラーバッグ | 1 | 0 | 5,000 | 5,000 |
炭、薪、ガス、電池 | 1 | 0 | 1,000 | 1,000 |
総計 | 39,000 |
上記のとおり、初めてのキャンプでは「購入」ではなく「レンタル」が向いている道具もいくつかあります。
また、上記の他には長尺ライター、包丁とまな板、アルミホイル、保冷剤、ウェットティッシュ、タオル、虫除け、ブルーシートなどがあると便利ですが、この「あると便利」を言い出したらキリが無いので今回は割愛します。
上記の金額にキャンプ場利用料、食材費、ガソリン代、あると便利な道具を足した総出費は50,000円強です。予算を抑えるためにも、レンタルや使い捨ての道具も積極的に活用しましょう。
ここからは道具を揃える際に大切なポイントを解説していきますので、あわせて確認してください!
いきなりテントは買わないで!
巷には安いテントから高いテント、形も半円のドーム型や三角形のティピー型などさまざまなものがあります。
「どのテントもいいな!これがほしいな!」と胸が弾む方も多いはずですが、あえて待ったをかけます。いきなりテントは買わないで下さい。
最初はテントは購入せず、レンタルテントかバンガロー、コテージなどを利用しましょう。施設によりますが、関東圏ですとレンタルテントが4,000円~5,000円ほど。バンガローは5,000円~15,000円ぐらい必要です。
長く続ける趣味であれば、最初に買ってしまった方がお得。お店の人はそう言います。その考えも間違いではありませんが、今からデビューという時に限っては、長く続くかどうか分かりませんよね。そしてもしキャンプにハマろうものなら、最初に買った入門用テントは必ず買い替えることになります。ハマればハマるほど、確実に買い替えます。
それなら最初から高価な良いテントを買ったらいいのか、と言うのも私は違うと思います。実際に使ってみないと、自分たちに必要な広さや機能は分からないんです。
某メジャーなメーカーの広くてお高いツールームテントは、初めてだと建てるのに2時間ぐらいかかります。人によっては3時間。13時チェックインでそれだけ時間をかけて設営すると、もう15時~16時です。遊ぶ時間は1時間ぐらいしかありません。帰りも同じぐらいの時間がかかりますので、10時チェックアウトだと朝7時から撤収開始ですよ。何しにキャンプに来てるのか分かりませんね。
まずはバンガローなどで半野外生活を体験するか、レンタルのテントで済ませましょう。一度でもテント泊を体験すれば、自分の家族に必要な広さなども分かるはずです。いざ買うぞ!という時の選び方やおすすめテントなどは、また別の記事にて。
レンタルできるものはレンタルで済ませて
テントは借りるとして他に必要なものですが、キャンプ場でレンタルできるようなら借りてしまいましょう。たとえば、テーブル、チェア、タープテント、BBQコンロ(焚き火台)、マット、調理器具、ランタンといったものです。
調理器具は家のものを持っていけばいいですし、食器は100円ショップで紙皿や紙コップ、割り箸を買います。「使い捨ては環境に悪い!」などと気にするのは慣れてからでいいです。後片付けも楽ですし。
ほかにカセットガスコンロがあると便利ですが、これも自宅にあればそれで十分。安いものなら、買っても2,000円ぐらいですね。風に弱い、寒い時期は使えないという欠点はありますけど、使い方次第です。寒さで火が弱くなる時は、手でガス缶を温めます。
多少風に強いものですと、5,000円前後です。作るメニュー次第では不要ですが、ちょっとお湯が欲しいだけなのに、わざわざ炭や薪を熾すのは面倒くさいですよ。
まず買うべきなのは寝袋
レンタルではなく購入するとしたら、まず寝具です。ただしこれも夏であれば不要で、家で使っているブランケットなどを持っていけば十分なんですが。
キャンプの寝具といえば寝袋(シュラフ)ですが、夏用は夏にしか使えませんので、もし購入する時は3シーズン用というものを最初に買うことをおすすめします。これなら春、夏、秋に使えます。
寝袋はアウトドア業界の巨人、コールマン製が品質とコスパのバランスの良さで間違いないです。ただ、ネットで買える3,000円ぐらいの中国製3シーズン用なども、それなりに使えてしまいます。子供が小さいからといって、子供用の小さいシュラフは不要です。連結して使える寝袋を買いますと、小さい子は大人と一緒に入れます。上のリンクのものは子供が成長したら分離して、個別でも使える商品です。
なぜ寝袋はレンタルじゃなく買ってもいいのか。これはいざという時の防災用になるということもありますが、単に私の気分的なものもあります。潔癖症ではありませんが、誰が寝ているか分からないものは、何となく嫌じゃないですか?
私も小汚いおっさんなんですが、知らない小汚いおっさんが素肌で使っていた寝袋は嫌です。レンタル品を毎回洗濯しているとは限りませんし、洗いすぎはシュラフが痛むので基本あまり洗いません。
▼おすすめのシュラフはこちらの記事でチェック!
【ランキング】おすすめシュラフ19選!コスパ◎な人気モデルもピックアップ
ランタンは防災用という言い訳がきく
キャンプ道具は防災グッズとしても使えますので、電池式LEDランタンなども買っておいて良いと思います。1,000円~3,000円ぐらいのものを、最低2つ用意します。全て単3電池など、電池の種類を統一しておくと、予備を何種類も持たなくても良いのでおすすめです。
ファミリーキャンプでは、1つだと暗いですし全体を照らすことができません。誰かがトイレに持って行くと、テント周りは真っ暗になります。子供には、お遊びで100円ショップのライトを持たせると喜びます。
▼おすすめのランタンはこちらの記事でチェック!
【キャンプにおすすめLEDランタン47選!】選び方のコツやコールマン、スノーピーク等ブランド別にご紹介
夏場はクーラーボックス(バッグ)が必要
冬ならあまり必要ないですが、夏場はクーラーボックス、クーラーバッグが必要になります。これはキャンプ場に食材を冷たく運ぶための物ですので、キャンプ場でのレンタルではあまり無いと言いますか、着いてから冷やしだしても遅いです。ホームセンターの安いもので2,000円ぐらい、それなりのものだと5,000円ぐらいです。
必要な容量ですが、4人家族のうちの場合、メインで使っているクーラーバッグが25Lです。夏の連泊だと足りないので、この時はもう1つ持つか、2日目に買い出しに行きます。50L級の大型クーラーボックスは場所を取りますし、1泊では持て余してしまいます。特に夏以外。邪魔でしょうがないです。25Lぐらいならキャンプ以外のイベント、運動会などでも使えて便利ですよ。足りなかったら買い足しもできますし。
家族の人数が多い家庭ではどうしても大型のものを買う必要がありますが、キャンプ場の近くで食材を調達したり、保冷が必要ないメニューにするというのも良い作戦です。
▼おすすめのクーラーボックスはこちらの記事でチェック!
【タイプ別まとめ】ハード&ソフトクーラーボックスのおすすめ21選! キャンプで人気の商品を一挙にご紹介
自分に合ったキャンプ場の選び方
初めてのキャンプへ行く前にはキャンプ場のリサーチが大切なことはお伝えしましたが、「いざリサーチしようと思っても、どんなキャンプ場が自分に合うのかわからない」という方も多いはず。
そんな方は、以下の手順を踏みながら自分に最適なキャンプ場を見つけましょう。
- キャンプの目的を明確にする
「子どもを連れた家族旅行として」「リラックスするため」「アクティビティを楽しむため」など - 目的を実現するために必要な設備や環境を考える
子連れの場合は設備が充実したキャンプ場を選ぶ、リラックスするためには静かなキャンプ場を選ぶ、など - 交通手段と予算を考える
「車で1時間圏内の場所に行きたい」「1泊5,000円以内に収まるようにしたい」など - こだわり条件を考える
「ペットを連れていきたい」「絶対に釣りがしたい」「直火を楽しんでみたい」など
上記の手順を踏んで「キャンプ場に求める条件」がまとまれば、あとは条件にマッチするキャンプ場を選んでいくだけです。
場所や日付によっては予約が取れないこともあるので、いくつか候補をピックアップして、予約状況も加味したうえで行き先を決めてくださいね。
▼キャンプ歴10年以上のキャンパーが教える「キャンプ場を選ぶ時のポイント」もあわせてご覧ください!
自分に合ったキャンプ場を選ぶには?人数・設備・ロケーションなど選び方のポイントを紹介
「初めて」が楽しければ、どんどんキャンプにハマるはず!
初めてのキャンプで不便な思いや、つまらない思いをしてしまうと「キャンプなんてもう行かない!」となってしまいがちです。せっかく買った道具も無駄になってしまうので、しっかりと準備して、最大限にキャンプを楽しむようにしましょう。
初めてのキャンプが楽しければ「次はこんなことをしてみたいな」「こんな道具がほしいな」と、どんどんキャンプの楽しみが広がっていくはずです。
ぜひ今回の記事を参考に、初めてのキャンプを思いっきり楽しんでくださいね。