自転車のヘルメット努力義務化はいつから始まった?罰則や補助金の情報もチェック
まずは、自転車のヘルメット着用の努力義務について、概要を見ていきましょう。
罰則の有無や対象年齢、さらには自治体からの補助金なども詳しく解説していきます。
ヘルメット着用義務化の概要
道路交通法の改正により、2023年4月1日から自転車のヘルメット着用が努力義務化されました。
あくまでも「努力義務(=着用するよう努める)」のため、記事を書いている2023年9月15日時点で、ヘルメットを着用しなかった際の罰則はありません。
実は、これまでも道路交通法ではヘルメットの着用に関する規定が設けられていました。以前の道路交通法では13歳未満が対象でしたが、今回の改正から大人・子どもに関わらず自転車に乗るすべての人が対象となっています。
ロードバイクなどのスポーツ系の自転車に乗る人だけでなく、ママチャリに乗る人ももちろん対象。また、子どもなど自分以外の人を自転車に乗せる場合には、ヘルメットをかぶらせるように努めなければならないという規定もあります。
ヘルメット着用は重大事故の防止につながる
ヘルメット着用が努力義務化されてから半年ほど経過しましたが、実際に自転車を乗っている人々を見ても、まだ世間に浸透しきっているとは言えない状況ですよね。
「ママチャリなのにヘルメットをするのは大げさな感じがするし、ちょっと恥ずかしいかも…」と感じる人もいるでしょう。しかし、自転車による重大事故を防ぐためにも、ヘルメットの着用は非常に大切です。
警視庁からは、自転車事故で亡くなった人の約7割が頭部に致命傷を負っているというデータが発表されています。また、ヘルメットを着用していない場合の致死率は、着用している場合より約2.3倍も高いとのこと。
自分や家族の身を守るためにも、自転車に乗る際にはヘルメットを着用しましょう!
自治体によっては補助金が支給される!
自転車用ヘルメットの購入時に、補助金が支給される自治体もあります。
例えば千葉県市川市の場合、1個2,000円以上の新品であることや、安全基準の認証があることなどを条件として2,000円の補助金が支給されます。
なお、各自治体により申請条件や支給額、申請期間が異なります。すでに購入している人でも申請できるケースがあるので、お住まいの地域のホームページなどでチェックしてみてくださいね。
自転車用ヘルメットの選び方を解説!安全性やサイズなど4つのポイントをご紹介
自転車用ヘルメットを選ぶ際には、以下4つのポイントに注目しましょう。
- 安全性
- サイズ
- 機能性
- デザイン
上記のポイントごとに、詳しい選び方を解説していきます!
【安全性】安全性を示すマークが付いているものを選ぶ
安全性の高いヘルメットを選ぶためにも「安全性が高いことを示すマーク」が付いているかをチェックしましょう。
自転車用ヘルメットの安全性を示すマークには以下のようなものがあります。
- SGマーク(一般財団法人製品安全協会 日本)
- JCF公認マーク・JCF推奨マーク(日本自転車競技連盟 日本)
- JISマーク(日本)
- CEマーク(EN1078) (欧州標準化委員会 EU加盟国等)
- CPSCマーク(1203) (アメリカ合衆国消費者製品安全委員会 アメリカ)
- GSマーク (ドイツ)
参考:警視庁ホームページ
ここで注意したいのは、「CEマーク」にはさまざまな種類があり、自転車に適応しているのは「EN1078」と書かれたものである点です。
CEマークが付いていても、それが「EN1078」ではない場合は、自転車用の安全基準をクリアしていません。自転車用の安全基準をクリアしていないヘルメットでは、事故の際に十分に頭を守れない恐れもあるのでしっかりと確認しましょう!
また、補助金は「安全性を示すマークがついているヘルメットであること」が条件になっているケースも少なくありません。
例えば、千葉県市川市の場合、対象マークはSGマーク・JCFマーク・GSマーク・CPSCマーク・CEマーク(EN1078)の5つ。東京都新宿区の場合は、SGマーク・JCFマーク・CEマーク・GSマーク・CPSCマークに加え「その他、これらの安全性の認証に類すると認められるもの」という但し書きが記されています。
お住まいの地域で補助金が出る場合は、適応されるマークについても細かくチェックしてみてくださいね!
【サイズ】頭の大きさや形に合ったものを選ぶ
頭の大きさや形は人それぞれなので、自身に合ったサイズを選ぶことも大切です。
頭の大きさについては、額から後頭部の一番出っ張っている部分を通った1周の長さを測ってみ
ましょう。
また、頭の形は日本人が丸型で、欧米人は楕円形が多いと言われています。
海外メーカーのヘルメットをかぶってみたときに「頭のサイズは合っているのにキツイ」と感じる場合は、形が合っていないのが原因かもしれません。海外製のヘルメットを購入する際には、アジアンフィットモデルを選ぶようにしましょう。
余談ですが、筆者は自身の頭(頭周が約64cm)に入るヘルメットの種類が少なく、そもそも選択肢がほとんどありませんでした。「頭が大きいかも…」と感じている人は、先にサイズをチェックして、サイズが合うヘルメットの中から購入を検討することをおすすめします。
【機能性】乗車時間の長さや時間帯に合ったものを選ぶ
自転車に乗る時間の長さや時間帯などに合わせて、必要な機能性を備えたヘルメットを選びましょう。
自転車キャンプやフードデリバリーのアルバイトなどで自転車に乗る時間が長い人は、通気性と軽さを重要視するのがおすすめです。通気性が悪いと蒸れて不快に感じたり、重たいと疲労感につながったりします。
また、夜に乗る機会が多い人は、ライトや反射板が付いたモデルも候補に入れておきましょう。反射板は自転車自体に付いていますが、ヘルメットにも付いていれば事故のリスクをさらに軽減できますよ。
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【デザイン性】おしゃれ・かわいいなど好みのものを選ぶ
日常的に自転車用ヘルメットを着用していくためには「好みのデザインであるか」も大切なポイントです。
せっかく自転車用ヘルメットを購入しても、好みのデザインでないと着用する気が削がれてしまいますよね。「自転車用ヘルメットのデザインが好きじゃないから、どうしても着用に抵抗がある」といった人もいるでしょう。
しかし、最近の自転車用ヘルメットはおしゃれなデザインのものが多く、パッと見はヘルメットと気づかないタイプもラインナップされています。
また、子ども用のヘルメットには、ポップなカラーやキャラクターデザインなど、かわいいものも多いです。お子さん好みのヘルメットを用意することで、お子さんが自ら進んでヘルメットを着用してくれるメリットもあるでしょう。
せっかく買うなら、ヘルメットをファッションの一部として考えて、好みのデザインのものを選んでみてくださいね。
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