古くて新しい、心地よい空間!「那須高原ITAMUROキャンプ場」とは
今回紹介する「那須高原ITAMUROキャンプ場」は、「古くて新しいキャンプ場」がコンセプト。
元々は別のキャンプ場として25年経営されていたそうですが、2021年に現在のオーナーが経営を引き継ぎ、リノベーションを進めています。
そんなわけで、各設備は年季を感じる部分がさすがにあるものの、使い勝手が良いように手を加えられており(詳しくは後述)、不便はまったく感じません。場内にはホッとする、居心地の良い空気が流れています。
「那須高原ITAMUROキャンプ場」が位置するのは那須高原の南端に当たります。標高でいうと600メートル弱といったところ。
那須塩原市の都市部から10分ほど山道を車で登った先にあるのですが、体感としてはわずか10分で急に山深い高所になった感じです。
私が訪問した2023年1月3日は、キャンプ場の中に入ると途端に積雪があり、ずっと雪が降り続けている状態でした。
ここまで降っていても、キャンプ場を一歩出ると積雪はほとんどなく、ちょっと不思議な体験でした(もちろん日によっては周囲の道路も積雪がすごくなる場合もあります。冬場はチェーンやスタッドレスタイヤの準備が必要です)。
夏も涼しく、虫も少ないとのことなので、四季を通して季節感を感じられるキャンプ場だと言えますね。
なお、自動車で東北道の「黒磯板室」か「那須」インターのいずれかから20分程度。都心部からのアクセスも比較的良好なキャンプ場でもあります。
周囲には板室温泉がありますし、山を降りきってしまえば商業施設も多数ある那須塩原市街と、利便性の高さも魅力的です。
「那須高原ITAMUROキャンプ場」の施設はミニマムながら嬉しいものばかり!
「那須高原ITAMUROキャンプ場」の施設について見て行きましょう。
全体的にミニマムで年季は感じるものの、設備のクオリティをしっかりと高めており、「かゆい所に手が届いている」という感じがしました。
貸切風呂・シャワー
場内にはシャワーが設置されており、また、貸切風呂も1,000円という安いお値段で使用できます。1〜2人で入るのが適切なサイズという感じで小ぶりではありますが、しっかりとした作りの石風呂で雰囲気は最高でした。
また、シャンプー、ボディソープなども設置されているのはありがたいですね。
トイレ
トイレもシャワーと同じ建物にあります。清潔感ある作りで洗浄機もついています。古さはあるものの、不快感などはまるで感じさせない作りです。
炊事場
炊事場もトイレなどと一続きの建物の中にあり、三方が壁で囲われている、明るくて使いやすい構造です。
お湯もきちんと出ますし、厳冬期の炊事場としては理想的だと思います。
ゴミ捨て場
比較的低価格帯のキャンプ場にしては珍しく、ゴミ捨て場があり、キャンプで出るであろうすべてのゴミは、持ち帰らずに廃棄することが可能です。
もちろん焚き火などの灰も廃棄可能。分別は正しく行い、キャンプ場に迷惑をかけないようにしたいものですね。
売店・自動販売機
売店はセンターハウス内です。受付と同じ場所で消耗品や簡単な食品などが購入できます。
自動販売機は1つだけですが、酒類・炭酸水・子供向けの飲料など、品揃えが良い感じです。
「那須高原ITAMUROキャンプ場」のサイトの種類
続いて、「那須高原ITAMUROキャンプ場」の各サイトの詳細です。コンパクトな印象のキャンプ場ではあるのですが、サイトのバリエーションは実に豊富。家族でのオートキャンプから、リュック1つでのブッシュクラフトメインの徒歩キャンプまで、どんなキャンパーでも満足できそうな印象です。
リバーサイト/フォレストサイト(家族向け・オートキャンプ向け)
キャンプ場内でもっともスタンダードなサイトが、リバーサイト、フォレストサイトの2つ。
いずれもオートキャンプを前提とした、自動車の横付けが可能なサイトで、隣のサイトとの距離感もそれなりにあります。
サイトの広さは各サイトで異なりますが、テント・タープ・駐車場用のスペースをなんとなく区切っているタイプと、一括でスペースを取っているタイプの二種類が存在します。
後者のほうで10m×10mなので、かなり広めのサイズだと言えますね。使用するテントなどによって、どこが適切かはオーナーと相談するとよいと思います。
なお、リバーサイトは目の前に小川の流れがあり、夏場は水遊びなどもできます。フォレストサイトは静寂感の漂う林の中です。いずれもセンターハウスやトイレなどとの距離は近く、家族向けにおすすめしたいです。
また、リバーサイトのみですが、AC電源ありのサイトもありますよ。
サンシャインサイト(グループキャンプ向け)
サンシャインサイトはその名の通り、「那須高原ITAMUROキャンプ場」の中では樹木が少なく、太陽が降り注ぐ、いかにも広場という見た目のオートサイトです。
広さは10m×10m以上というアナウンスですが、実際それよりも広大に感じました。
センターハウスからやや遠いため(100m程度)、お値段もリーズナブルな設定となっていることに加え、ファミリーキャンプ向けの各サイトからも遠く、話し声なども聞こえにくく、グループキャンプ向きのサイトだと思います。
ただし、2台目以降は別途駐車料金(1000円/1台)がかかるので、その点はご注意ください。
ソロサイト/ソロキャンプの聖地(ソロキャンプ向け)
ソロサイトは小川沿いのフリーサイトです。
自動車の横付けはできませんが、近いところまで乗り入れることは可能なので、実質ソロでのオートキャンプに近いスタイルが可能です。
ただし、林間でもあるため、大きなテントでは入れない可能性もあります。設営場所についてはオーナーと相談すると間違いがないでしょう。
そして、キャンプ場の真横、一段下がった場所には、「ソロキャンプの聖地」とオーナーが呼ぶ、3000坪もの広大な雑木林が広がっています。
こちらは現在のところほぼ完全な徒歩専用のサイト(地面が柔らかく、バイクなどでも乗り入れは困難)となっています。
そのため使えるテントなども限られはするものの、小川もあり、樹木は加工し放題と、「野営」そのものが楽しめるマニア向けのサイトになっています。
画像は私の訪問時にあった、シェルターと思われるブッシュクラフトの痕跡です。あるキャンパーがこうしたものを作っておくと、また別のキャンパーが別の形で利用する、というのが「ソロキャンプの聖地」の醍醐味、というわけです。
※ 現在、オーナーはこの「ソロキャンプの聖地」をより広い層に楽しんでもらえるよう、大規模な改修工事を検討しており、そのためのクラウドファンディングを実施中です。実質割引に近い参加特典もあるので、気になる方は是非チェックください!
「那須高原ITAMUROキャンプ場」はこれからの変化も楽しめるキャンプ場!
以上、駆け足で「那須高原ITAMUROキャンプ場」の魅力を紹介して来ました。
このキャンプ場の良さは、とにかく「老若男女問わずどんなキャンパーでも楽しめる」ことだと思います。
全体的にはコンパクトながら、サイトのバリエーションや豊かな自然など、端々まで面白く、見て回るだけでも感心してしまいます。
子供向けの遊具などは今のところほとんどありませんが、夏場は小川や森林で遊べますし、冬場は雪が何より楽しい遊具になります。
最初はファミリーキャンプで訪問して小川で遊び、その際に「ソロキャンプの聖地」で新たなキャンプの魅力に触れる。そして今度はお父さん一人でソロキャンプにチャレンジ…そこまで1つのキャンプ場で完結できる場所というのは珍しいです。
また、ツリーハウスも建築中ですし、上述の「ソロキャンプの聖地」など、まだまだ「那須高原ITAMUROキャンプ場」はこれから進化をしていくキャンプ場でもあります。
オーナーの気取らない、サービス精神旺盛な人柄も魅力ですし、一度行けばまた行きたくなること請け合いのキャンプ場ですよ。
「那須高原ITAMUROキャンプ場」の詳細情報
施設名 | 那須高原ITAMUROキャンプ場 |
住所 | 栃木県那須塩原市板室225‐3 |
アクセス | <車の場合> 東北自動車道「黒磯板室」ICより14km、車で約20分 東北自動車道「那須」ICより14km、車で約20分 <電車の場合> 下記最寄り駅よりバス または タクシー ●JR東北新幹線「那須塩原」下車 ※那須塩原駅西口のりばより関東自動車バス板室温泉・那須ハイランドパーク線 「板室本村」下車徒歩約10分 ※タクシー約25分 |
TEL | 0287-74-2188 |
営業期間 | 通年 |
定休日 | 不定休 |
公式Twitter | https://twitter.com/nasu_itamuro |
乗り入れ可能車両 | 乗用車、キャンピングカー、バイク |
駐車場の台数 | オートサイトあり |
施設タイプ | コテージ、区画サイト、オートサイト、電源サイト、フリーサイト、ソロサイト |
ロケーション | 林間 土 |
場内施設 | お風呂、洋式トイレ(洗浄機あり)、売店、自動販売機、炊事棟 |
条件等 | レンタル、ペットOK、団体OK |
利用タイプ | 宿泊、日帰り・デイキャンプ |
近隣施設(車で30分以内) | スーパー、病院、コンビニ、ガソリンスタンド、日帰り温泉 |
キャンプサイトの地面 | 土、砂 |
予算 | リバーサイト、フォレストサイト:5500円~ ソロサイト:1650円〜 |
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