【おすすめ登山テント場3】三重県「藤原岳」:“鈴鹿セブンマウンテン”のひとつ
つづいてご紹介するのは、花の百名山のひとつに数えられる鈴鹿山脈「藤原岳」(1,140m)直下のテント場です。
春の福寿草シーズン、紅葉シーズンには多くの登山客でにぎわい、天気がよければ伊勢湾や南アルプスが見え爽快な気分に浸れます。
基本情報
- 所在地:鈴鹿国定公園の三重県いなべ市と滋賀県東近江市との境界
- 標高:1,140m
- 営業期間:通年(無人)
- テント場の料金:無料
- 予約方法:予約不要
- 登山口までのアクセス:<電車>三岐鉄道三岐線「西藤原駅」から登山口まで約10分。<車>東海環状自動車道「大安IC」から約20分
- 駐車場:大貝戸登山道パーキング:50台(無料)
- コースタイム:大貝戸登山口からテント場まで約3時間
- いなべ市観光協会公式サイト:https://ssl.kanko-inabe.jp/tourism/1050/
テントサイト&設備
- 地面 草地、ペグはさしやすい
- トイレ:バイオトイレ(雨水を利用した水洗トイレ、冬季は使用不可)
- その他:避難小屋(無人)あり
予約方法
山頂には無人の避難小屋「藤原山荘」があるのみで、予約・チェックイン手続きは不要です。
テント設営エリアなどの細かい指定はなく、登山者が各自気に入ったところにテントを設営しています。
実際にテント泊してみて感じた魅力
テント場から藤原岳山頂まで20分程度。周辺はカルスト地形で、複雑な形をした石灰岩はもこもこした羊のようにも見えます。
避難小屋はとてもきれいに管理され、テーブルやベンチが置いてあります。天候が急変したときに使わせてもらえると思うととても安心。
また、近くにあるトイレもきれいで使いやすいです。
眼下に広がる伊勢湾や街の風景はとくに夜が美しくテント泊ならではのお楽しみです。
注意点
「藤原岳」でテント泊登山する際の注意点をいくつかご紹介します。
標高差1000mは結構きつい
コースタイムは3時間程度とされていますが、標高差が1000mあるのでテント泊装備で登ると結構きつく感じます。
休憩時間も計算に入れ、明るい時間に登りきれるよう出発は早めにしましょう。
テント場には水場がない
水場は登山口にしかありません。水分補給用の水と調理用の水などをザックに入れて運ぶ必要があるので荷物は少し重たくなります。
筆者は8月に山頂で1泊しましたが、下山までに3リットル(3kg)の水をちょうど使い切りました。
▼テントは山岳用のものがおすすめ
・アライテント「エアライズ2」
徒歩キャンプや自転車キャンプなどでも活躍します。
周辺のおすすめスポット
「藤原岳」周辺の登山スポット&おすすめスポットをご紹介します。
1. 天狗岩
テント場から約30分ほどで到着。藤原岳最高点(標高1171m)で眺望がすばらしいです。
2. 阿下喜温泉あじさいの里
肌に優しいお湯でリフレッシュできます。
▼公式サイト
3. 藤原岳自然科学館
藤原岳の動植物や地形の紹介、いなべ市内で見られるめずらしい昆虫や小動物などを飼育展示しています。
▼公式サイト
安全第一!登山ビギナーでも楽しめるテント場からはじめよう
今回は、キャンプは慣れているけど登山経験が少ないという人におすすめのテント場をご紹介しました。
テント泊登山は徒歩キャンプに似ていますが、重たい荷物を背負って長距離を歩きます。
足場の悪いところを通って登り下りするので、普段のキャンプスキルに加え、登山の知識や技術、それなりの装備も必要になってきます。
また、急な天候悪化や道迷い、滑落などのリスクもあり、事前にしっかり情報収集するなど準備はいつも以上に入念に。無理だなと思ったら引き返す勇気も必要です。
ハードルが高くたいへんそうだなと感じますが、苦労の先にはテント泊登山ならではの魅力がいっぱい。
無理のない登山計画をたて、思い出に残るテント泊登山を体験してくださいね!
▼登山に必要なアイテムや初心者におすすめのスポットはこちらをチェック!