「TREK 500」の魅力を徹底レビュー!
出来上がった「TREK 500」がどんなテントなのか?実際にキャンプ場で使用した際の魅力を4つ、紹介していきましょう。
魅力1:アウター生地「Fresh&Black」により抜群の遮光性!
「TREK 500」には許取得済みのアウター生地「Fresh&Black」というものが用いられており、インナーテントの室内は真っ暗です。その遮光性能は極めて高く、日中であってもファスナーを締めきってしまえば夜と変わらないほど。
この効果は大きく二つあり、一つには文字通りの遮光性が挙げられます。昼間でも真っ暗なため、昼寝をしたい時や、朝の二度寝を楽しみたい時には便利です(朝寝の場合は寝坊に気を付けないといけないほどです)。
また、もう一つの効果として、テントの外側は紫外線を弾く塗料が塗布されており、テント内の温度が上がりにくい利点もあります。夏場など、他のテントに比較すると涼しく過ごせるのです。
魅力2:考えられた空調機能で、夏でも蒸れずに快適に過ごせる!
「TREK 500」は2箇所、ベンチレーターが備わっています。比較的しっかりとした支柱パーツで立ち上げて固定ができるので、ここからの空調が期待できます。
テントの前後には登山ブーツぐらいなら気軽に置ける大きな前室が備えられており、フライシートのファスナーを開けると、インナーテントのドア部分は上半分がメッシュとなっています。かなり風通しはいいです。
さらにテント左右の足元(枕元)のファスナーも開けるとメッシュが露出するようになっています。これだけ開口部があるので、夏場でも風通しよく、蒸れずにテント泊ができます。
また、結露もほぼ起こらない構造でもあります。
魅力3:洗濯物も干せる! 一人なら快適すぎるインナーテント
「TREK 500」のインナーテントの天井部分には、通常のランタンフックのほか、洗濯物を干すためのロープが渡されています。
これはたるまないように引っ張って固定することもできるので、使わない場合であってもほとんど邪魔にはなりません。
もちろん物入用のポケットもついています。
これだけ装備が安定していて、室内高さは最大108cmもありますので、座椅子を入れてしまえば、お籠りキャンプも楽しく過ごせる感じです。
しかも入口と前室が前後に等しくあるので、2人で使う場合も出入りに気遣いが無用という利点があります。床面積は、タテ210cm、ヨコ120cm。さすがに寝るだけにはなってしまうと思いますが、2人使用でも窮屈感は感じにくいテントです。
魅力4:悪天候に強い! 防水+耐風性能
「3シーズン用」と謳っていますが、「TREK 500」が対応しきれないのは、ポールが重量に耐えられない「積雪」のみであり、それ以外の天候にはかなり強いテントです。
降雨に関しては、熱帯の降雨を想定、200L/m²/h、4時間のシャワー試験を実施しており、風に対しても、地面レベル風速が70km/hというレベルまで耐えられるという実験結果があります。
実際フライシートは触って見ても「ぺらぺら」という感じはまったくなく、12本のペグでガッチリと固定しさえすれば、確かに嵐でもびくともしない印象はあります。
万が一ポールが折れても、画像のような補修パーツがセットされているのも心強いです。この辺はさすが登山用ですね。
ただし、インナーテントのフロア部分はそこまで強固な感じはありません。このテントにはグランドシートが付属しませんので、これだけは自前で用意したほうが良さそうです。
試したところ、DODの2人用グランドシートはピッタリのサイズ感でした。グランドシートがあるとフロア部分が汚れず、テントが長持ちし、撤収も短時間になります。
どんなものでも構いませんが、グランドシートは是非用意しておきましょう。
「TREK 500」がオススメな方
ソロ用テント「TREK 500」はこんな人にオススメです。
バックパックキャンプ、キャリーケースキャンプを楽しみたい方
ソロ用テントとしてもかなり小型で軽量な「TREK 500」。徒歩や自転車など、持っていける荷物に限度があるキャンプには非常に向いているテントです。
バックパックやキャリーケースでの運搬でも場所を取りません。一方でテントとしての機能はかなりしっかりしています。
徒歩や自転車でのキャンプはかなり体力を消耗しますが、これだけしっかりしたテントであれば、疲れも癒しやすいのではないかと思います。
見た目もなかなかスタイリッシュですし、バックパックキャンプ、キャリーケースキャンプにはかなりオススメです。
ソロキャンプデビューに最適なテントを探している方
「TREK 500」は室内にもある程度のゆとりがあり、これ1つあればある程度、どんな陽気のどんな天気のキャンプにも耐えられるテントです。
価格のお手頃さ、設営のしやすさも含め、ソロキャンプに挑戦をしてみたいという人には最適なテントだと思います。
ソロキャンプも初期投資はなかなかバカにはなりませんが、まずはテントを「TERK 500」にすることで、他の装備も充実させることができるでしょう。
「TREK 500」をオススメしない方
ソロ用テント「TREK 500」は、こんな人にはオススメできません。
ソロでも重装備キャンプが好きな方
大型のティピーテントに薪ストーブを入れて楽しみたい、といういわゆる引き籠りキャンプが好きな方に「TREK 500」はあまり合っていません。
いうまでもなくこれはサイズの問題で、このテントを使う以上、通常はほとんどテント外で過ごすことになるからです。
タープを張ってその下で過ごすのも楽しい、という人ならよいのですが、「重装備で引き籠りたい」という人には、もっと違う選択肢があると言えるでしょう。
朝どうしても寝坊しがちな方
前述の通り、このテントはインナーテントの中が本当に真っ暗です。
静かなキャンプ場で目覚まし時計もかけないと、昼か夜かもわからないぐらいの感じになります。朝寝坊しがちな方は、「TREK 500」を使うと、冗談抜きに朝起きられない可能性があります。
もちろん目覚まし時計なりで起きられればよいのですが、場合によっては撤収時間に影響が出るようなこともありますから注意は必要です。
「TREK 500」は地味だけれど初心者にこそ重宝するテントのはず!
私もソロキャンプは4~5年ほどやっており、都合これまで6種類ぐらいのテントをソロキャンプに使ってきましたが、実はここまでオーソドックスなドーム型テントは初めてです。
今はソロ用でも、快適性に優れていたり、もっと見栄えのするテントも多数出ています。私に限らず、ソロキャンプだからといってシンプルな、悪く言えば地味な、小型のドーム型テントをわざわざ選ぶキャンパーも少ないのではないでしょうか?
しかし設営してわかったのは、この形状は頑丈で、しかも設営がしやすく、あらゆる状況に適応しやすいという驚きでした。そして、そういう利点は、初心者にこそ得難いものだと思います。
ベーシックでタフな機能性に加え、高い遮光性や一体型ダブルウォールタイプなど独自の工夫も多い「TREK 500」は、私にとってまた使ってみたいテントになりました。
あまり称賛ばかりするのもどうかとは思うのですが、正直、地味という意外にこれといって欠点が見当たらず、ゆえにソロキャンプを始めてみたいという方は、是非候補に入れてみてもよいテントではないかと思います。