【標高1000m以上のキャンプの注意点3つ】山だということを忘れずに! 気候・斜面・動物に注意を払おう
気温について細かく触れてみましたが、高所のキャンプでは他にも注意する点がありますので、以下にまとめてみます。
【標高1000m以上の高所キャンプの注意点①】「高所=山」山は天気が良く変わる!
高所のキャンプ場は天気が目まぐるしく変わります。
この辺はまさに「山の天気は変りやすい」そのままで、一泊のキャンプであっても天気予報の通りにはなかなかいかないのが実情です。
特に夏場は、「さっきまでは晴天だったのに」と思う間もなく豪雨になったり、ひどい時には雷雨や雹、突風といった厳しい天候になることもあります。
天気予報に細かく目を配ることはもちろんですが、気象条件の変化に対応しやすい設営も考えておきましょう。
例えばオープンタープではなくスクリーンタープを使い、荷物はその中に置いておく、水の溜まりそうな窪地にテントを張らない、などです。
日差しを避けるためにオープンタープは便利ですが、せめてペグはしっかり打っておき、あとは地べたに濡れたら困るものを置かないようにしておくと安心です。
また、強風の場合はオープンタープは畳んでしまうとか、雷雨の場合はいったんセンターハウスや自動車の中に避難するなど、安全を考慮した動きを取るようにしましょう。
【標高1000m以上の高所キャンプの注意点②】「高所は斜面がたくさん! テントはなるべく水平なところに!
高所にあるキャンプ場の中には、山肌にへばりついているようなキャンプ場もあります。
そうしたキャンプ場のサイトは斜面が険しい場合もあり、特にフリーサイトでは、テント設営時に注意が必要です。
歩いている分には気にならない程度の斜面でも、座ったり、テーブルに物を置いたり、あるいは横になった時は、わずかな角度の斜面がかなりのストレスになることに気づきます。
もちろん完全な水平を目指すことが難しい場合もありますが、目に見えて傾きがあるような場所への設営はなるべく避けるようにしましょう。
見た目でよくわからない場合は、スマートフォン用に水準器のアプリが多数出ていますので、それを使って計測をするのもよいと思います。
設営前には水平を確かめる。これは高所でのキャンプでなくてもクセ付けしておくとよいでしょう。キャンプ場には意外なほどに高低差があります。
【標高1000m以上の高所キャンプの注意点③】「高所は野生動物が多くなるので、食べ物の管理などに注意!
高所のキャンプ場は、人里から離れているケースがほとんどだと思います。人が少なくなれば必然的に動物が多くなりますので、その点注意が必要になることもあります。
特に気を付けたいのがタヌキなどの小型の哺乳類や、トンビなどの鳥類で、これらはキャンプ中の食べ物や食材、生ゴミなどを狙っていきます。
調理はなるべくタープなど屋根の下で行うことで鳥類からの攻撃をシャットアウトし、また、作ったものは早めに食べきったり、残す場合はクーラーボックスで保存するなどしましょう。また、生ゴミもニオイの漏れないようにしておきましょう。
油断をすると、入浴などの短い外出時間であっても、テントの隙間からタヌキなどが潜り込んで食べ物を荒らされることもあります。
また、最近は全国的にクマやイノシシが多く目撃されています。高所のキャンプ場ではこれらの猛獣の出現も可能性としては考慮をしておく必要があります。
やはり食べ物を目立つ場所に置かないのはもちろんのこと、いざとなったら逃げることも含め、心構えはしておく必要があります。
もうひとつ、高所といってもブヨや蚊など、夏特有の人に害をもたらす昆虫の類いも多く棲んでいることがありますので、この点も虫よけスプレーなどで対策を立てておきましょう。ただし、水が綺麗で、トンボが多く飛んでいるキャンプ場では、トンボの餌になるため、蚊やブヨなどは激減します。
標高1000m以上のキャンプ場での夏キャンプは最高! 一度ハマると抜け出せない涼しさ・快適さ
あれこれと書いてきましたが、やはり夏場にキャンプをするのであれば、高所が最高だと思います。
涼しさは一番の魅力です。
木陰に入れば天然のクーラーのようなひんやりとした風が流れ込んできます。風光明媚な景色もあり、とても贅沢な時間が過ごせるのは間違いありません。
夕日の頃は気温が下がりだし、トンボが舞うキャンプ場は昔の日本の田舎を感じられる、ノスタルジックな世界です。
夏ちょうどよいくらいの気温の高所は、他のシーズンでは寒すぎるわけですし、快適に過ごせる夏だからこそ楽しめるとも言えます。
あまりに快適すぎて、なかなか下山したくなくなるのは少々辛いほど。しっかり準備をして一度臨んでみてください。
その魅力にハマってしまうと思いますよ!