ポイント【3】:キャンプ天気の大敵は「雨」よりも「風」
都会での生活ではそこまで気にしないであろう「風の強さ」は、実はキャンプでは最大の注意ポイントの1つなんだとか。
天気マークが晴天だったので嬉々として行ったキャンプ先で、風速15mの強風が吹いてめちゃめちゃ大変だったことがあります…
瀬田さん:キャンプでは「風」はとても注意すべきポイントになります。
当然ながら、強風・暴風の警報や注意報が出そうな状態であれば、安全を第一に考えてそのキャンプはキャンセルしていただきたいです。
ちなみに、予報で「風速」といっている場合は、10分間の平均風速を表すことが多いのですが、瞬間的には1.5~3倍の風速が吹くこともあるんです。
ですから、風速3m程度であっても「焚き火」は注意が必要。
また、風速5m以上になると、テントやタープが倒壊するリスクが高まります。
もちろん、キャンプギアの仕様、テント・タープの張り方、キャンパーさんの熟練度によっても異なりますので、一概に「絶対NG」とは言えません。
しかし、初心者キャンパーさんは、「風速3m→焚き火はできないかも」「風速5m→テントが張れないかも」と考える目安にしていただいて良いかと思います。
ただし、一日中ずっと強風が吹き続けるわけでもないので、やはり時間帯ごとの天気予報をこまめにご確認いただき、「テントを設営している時間帯の風はどうか?」「焚き火をしたい時間帯の風はどうか?」といった具合に、「降水確率」だけでなく「風速予報」の方もチェックしてみてください。
キャンプ初心者★天気の心得
風速予報も忘れずチェック!3mで焚き火は要注意。5mでテント・タープも危険。
瀬田さん:さらに、風の強さは場所によって全然違います。同じキャンプ場の中でも、風の影響を受けやすい所とそうでない所があったりもしますので、設営場所選びの際には「風の影響度」をキャンプ場の方に聞いてみても良いかもしれないですね。
キャンプ初心者★天気の心得
予約時またはテント設営前に、キャンプ場の人に「どのサイトが風の影響が少ないですか?」と聞いてみよう
ポイント【4】:天気予報は「降水確率」だけでなく「降水量」もチェック
私はどうしても「降水確率」の数値に目がいってしまうのですが、「降水確率」と「降水量」は別物だと瀬田さんに教えてもらいました。それぞれをチェックする必要があるのだそうです。
瀬田さん:降水確率はあくまで「1mm以上の雨が降るか降らないか」という確率であって、「降った場合にどのくらいの量の雨が降るか」という情報ではありません。
降水確率だけではなく、必ず、「時間帯ごとの降水量」もチェックしましょう。
どれくらい雨が降ると危険かは、その土地によって異なるため一概には言えませんが、長い時間雨が降り続いたり、短時間でも一度に大量の雨が降ったりすると、災害のリスクは高まります。
特に初心者キャンパーさんは、降水量が1時間当たり10mm以上になると、地面一面が水たまりみたいになりますし、数時間降り続くようであれば土砂災害等のリスクも高まってきますので、キャンプ自体をキャンセルした方が良いかもしれません。
「1、2mm程度の雨が降り続く」「5mm程度の雨が限られた時間だけ降る」といった予報の場合はなんとかなる範囲ですが、「1時間当たり10mm以上の雨が数時間降り続く」場合や「1時間あたり20mm以上の雨が降る」場合は、1つの危険の目安と考えていただければと思います。
キャンプ初心者★天気の心得
降水量が1時間当たり10mm以上のときは危険な場合も!降水量が多い時間帯があるかどうかを天気予報でチェックしよう!
ポイント【5】:天気予報は「キャンプ場ピンポイントの天気予報」じゃないかも?
皆さんは、キャンプに向けた天気予報を検索される時、どのようなエリアを指定して検索されていますか?
私は天気情報サイトやアプリで、まず「キャンプ場の名前」を入れて検索してみます。それでヒットしなかったら、キャンプ場の住所を入れて検索するのですが、実はキャンプ場の名前でヒットしたとしても、それは必ずしも「キャンプ場のピンポイントの天気予報」じゃない場合もあるんだとか。
天気予報をしっかりチェックして行ったのに、現地で予報より全然寒かった・暑かったという経験もあるのですが…
瀬田さん:天気予報はその地点のピンポイントの情報ではなく、そのエリア一帯の中の代表的な地点の予報が表示されていることがあります。
ピンポイントの情報かどうかを見分けるには、天気予報情報のどこかに「代表的なエリアの予報を表示しています」といった注記があるかどうかが1つの判断材料になりますが、各社の天気予報で表示が違うので、「ここを見ればわかります!」と一言では申し上げられないんですよね。
そうなんですね。それなら、キャンプ場に連絡してみて、いつもどの天気予報を見ていらっしゃいます?どの天気予報が一番近いですか?と聞いてみるのが良いかも?!
それも良いアイデアかもしれないですね
キャンプ初心者★天気の心得
天気予報は必ずしもキャンプ場のピンポイントのものではないことを念頭に置いておこう
ポイント【6】:キャンプ中は「雨雲レーダー」を頻繁にチェック
無事にキャンプ場についても、急な天候の変化に見舞われて大変な思いをすることもあります。
瀬田さん:天気予報は、キャンプ前だけでなくキャンプ中にも頻繁にチェックした方が良いです。
キャンプ前に天気予報をチェックされるのは当然だと思いますが、キャンプ中はあまり天気予報を見ていないという方は多いかもしれません。
でも、キャンプは日常生活よりも自然災害のリスクが高いので、キャンプ中こそ常に天気予報をチェックしていただきたいのです。
ちなみに、天気予報は常にアップデートされていて、時刻が近づけば近づくほど精度が上がります。
キャンプ中にチェックする天気予報としては 「雨雲レーダー」がおすすめです。
最近はかなり精度が上がってきているので、何時頃からどれくらいの雨が降りそうかといった情報がピンポイントで分かります。
また、今いる場所のピンポイントの予報が分かるので、エリア一帯で発表される天気予報よりもさらに確実です。
キャンプ初心者★天気の心得
キャンプ中は「雨雲レーダー」を常にチェック
雨雲レーダーを常にチェックするためには…スマホの電波が入る場所じゃないとですね。キャンプ場の方に携帯電話会社ごとの電波状況も、事前に聞けたら聞いておいたほうが良いですか?
そうですね。初心者キャンパーさんには電波がちゃんと入るキャンプ場の方が安心だと思います
キャンプ初心者★天気の心得
キャンプ場選びは「スマホの電波状況」も視野に入れよう
天気予報のどこをどうチェックしたら良いのか。だいぶ詳しくなってきましたね!続いては、川/湖/山などエリア別の注意ポイントです。