こんにちは。夫婦ユニット『野あそび夫婦』のエリーです。私たちが『キャンプ民泊NONIWA』をはじめて今年で1年。キャンプ好き夫婦が30歳を機に人生を考え直し、田舎に移住、そして今までになかった「キャンプ民泊」をオープンさせるまでのお話を、この場を借りて数回に分けて振り返ってみようと思います。田舎暮らしに憧れている方、いつかキャンプ場をやってみたい方、 そして夫婦で新しい生き方を考えてみたい方の参考になればうれしいです。

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キャンプ×民泊 日本初の「キャンプ民泊NONIWA」とは?

画像1: 筆者撮影

筆者撮影

そもそもキャンプ民泊ってなに?

ちょうど1年ほど前の2019年6月。都内在住だった私たち夫婦が、埼玉県ときがわ町という里山に移住し、1年半かけて見つけた物件でオープンさせたのがキャンプ初心者向け施設「キャンプ民泊NONIWA」です。

一体どんな施設なのか、すこし詳しくご説明しますね。

画像1: 撮影 戸井田夏子

撮影 戸井田夏子

キャンプ民泊とは、これからキャンプをはじめたいけどなにからはじめればいいか分からない……という方に、キャンプインストラクターである私たちが道具の選び方や設営の仕方をレクチャー、道具もお貸し出しし、私たちの住む自宅の庭でキャンプをしてもらうという施設です。

通常の“民泊”とは違い泊まっていただくのは庭(外)なので現在は“キャンプ場”として運営しています。

ですが、キッチンとトイレとお風呂は自宅のものを使ってもらうため新たなジャンルの施設として、おもしろいこと好きのアオ(夫)がキャンプ民泊と命名しました。

画像2: 撮影 戸井田夏子

撮影 戸井田夏子

初心者がキャンプを嫌いになる三大要素をなくしたいという思い

キャンプ民泊のコンセプトは、私たちが考える「初心者さんがキャンプを嫌いになる三大要素」をなくしたいという思いからはじまります。

初心者さんがキャンプを嫌いになる三大要素
(1)不快なトイレ
(2)不衛生な水場
(3)不親切な管理人

キャンプを好きになるきっかけとして、徹底してこれらの三大要素をなくし、「キャンプって楽しい!」を体験してもらう。そのお手伝いができる施設を目指して生まれたのが、キャンプ民泊です。

【キャンプ民泊構想までの経緯1】今後の人生について考える夫婦会議 

画像2: 筆者撮影

筆者撮影

さて、どうしてキャンプ民泊をはじめることになったのか。その経緯をお話するには、少し過去に遡ります。

今年32歳になる私たちの出会いは大学1年生。27歳で結婚、そのタイミングではじめたキャンプに激ハマりし、お互い忙しく働きながら休日のキャンプを楽しみに暮らしている夫婦でした。

焚き火を囲んで「これからの人生、どう暮らしていきたいか」を本音で語り合った

画像3: 筆者撮影

筆者撮影

キャンプで焚き火を囲むと、不思議といつもは話せない深い話になることがありませんか?

その時もまさにそう。ちょうど29歳になった頃、30歳という区切りを目前に控え、焚き火を囲みながら「正直どうよ?」という話を夫婦でしたことがありました。

筆者撮影

私は「30歳までには子どもを産みたい」となんとな〜く考えていましたが、テレビ制作会社のディレクターの仕事が楽しく忙しかったこともあり、なかなか叶いませんでした。そして仕事で地方で活躍する方々を取材する番組を担当していたのがきっかけで、「いつか田舎暮らししたいなぁ」「もっと自分らしい暮らし方をしてみたいなぁ」と夢見ていました。

想像していた30歳の姿と今の自分とのギャップを考えたとき、「いつ何があるか分からない一度きりの人生、このまま自分の想像の枠にはまって暮らすより、いつかしたかった田舎暮らしを今したっていいのでは?」という話になったのです。

キャンプで自然を満喫できることに幸せを感じていた私たち夫婦が、東京のコンクリートジャングルで暮らすことに息苦しさを感じていたのも大きな理由だと思います。

人生の目標を「自然のなかで遊ぶように暮らす」に定める

画像5: 筆者撮影

筆者撮影

そんな話をしているなかで、じゃあこれからどんな人生にする? とふたりの意見をすり合わせたところ、出た意見がこちら。

自然の近くに住みたい。仕事と暮らしを一緒にしたい。夫婦で遊べるうちにたくさん遊びたい

……我ながらふざけた意見であきれてしまいますが、目標は楽しく! ということで、「自然のなかで遊ぶように暮らす」を目指していくことになりました。

【キャンプ民泊構想までの経緯2】理想の移住先探し 埼玉県・ときがわ町との出会い

画像6: 筆者撮影

筆者撮影

理想の移住先は都会から1時間ほどのちょうど良い田舎

目標を決めたら、次は移住先探し。私は半年後に会社を退職することにしましたが(理解のある上司で、今もフリーランスとしてお世話になっています)、夫のアオはしばらく会社勤めをすることに。彼の職場の埼玉県川越市から通える範囲の移住先を探すことになりました。

理想は、自然が多いけどハードルが高すぎないちょうど良い田舎・移住者の仲間がいる地域。

そこから、休日はキャンプをしながら関東近郊の地域を巡ったり、移住者がやっているカフェやゲストハウスに行きまくって話を聞いたり、自治体がやっている移住相談会に通ったりしました。

そして出会ったのが、今住んでいる、埼玉県比企郡ときがわ町でした。

埼玉県・ときがわ町との出会い

筆者撮影

埼玉県ときがわ町は、秩父の手前。駅で言うと八高線の『明覚駅』か、東武東上線の特急に乗れば池袋から60分ほどの終点、『小川町駅』が最寄りというちょうどよい田舎です。人口はおよそ1万人。14年ほど前に合併してできた新しい町なので、移住者にも優しいというのが気に入ったポイントでした。

そして決め手になったのが、やさしい里山とおだやかな人々や、こんもりとしたかわいい山、町を流れるキレイな都幾川。出会う人出会う人がおだやかであたたかいときがわ町に惚れ込みました。

難航するときがわ町での物件さがし

物件探しでは、地元の不動産屋さんからいくつか紹介してもらったものの、しっくりくる物件が見つからず。

とりあえず当時住んでいた東京・練馬のアパートを引き払い、距離的にときがわ町に通いやすい埼玉・川越で、以前の半分以下の家賃のボロアパートで起業のためのお金を貯めることにしました。

でも実はこの時点ではまだ、キャンプ民泊をやるとは決まっていなかったのです……。

「自営業をやるとしたら雑貨屋さん兼カフェかな?」という移住あるあるのアイデアしか思いつかず。それもなんだかしっくりこずに物件探しに熱が入らない日々が半年ほど続きました。

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