最近話題のMYOG(Make Your Own Gear)。MYOGとは、自分のアウトドアギアを自分でつくるという意味です。道具好きなぼくもかねてより、「ギアが自作できればいいな」と思っていました。ではまず何を作ろうか…と考えたとき一番に浮かんだのが「アルコールストーブ」だったのです。そこでこの記事では、失敗に失敗を重ねてアルコールストーブを作成したぼくが、作り方の手順や注意点をご紹介します。

アルコールストーブとは アルコールを燃料としたストーブのこと

アルコールストーブとは、アルコールを燃料としたストーブ(バーナー)のこと。

エバニュー、トランギアなど、さまざまなメーカーから販売されています。

画像1: 【DIY】アルコールストーブを自作する方法! 失敗しないポイントも合わせてご紹介
エバニュー(EVERNEW) チタンアルコールストーブ EBY254
サイズ:径7.1×高さ4.2cm、内径3.9cm
質量:34g
タンク容量:70ml
素材:本体チタニウム製(ガラスウール芯内蔵)
¥2,918
2020-06-29 21:47

ちなみに、アウトドアギア好きにはおなじみの、ガスを燃料とした「ガスバーナー」とは異なるものです。

アルコールストーブはガスバーナーと比較すると、火力は劣るものの、軽量だったり、燃料が手に入れやすかったりというメリットがあります。

【比較】

  • アルコールストーブ
    軽量で持ち運び◎/燃料が手に入れやすい/火力は△
  • ガスバーナー
    火力が強い/燃料が少し高価
画像1: 筆者

筆者

今回は、そんなアルコールストーブを自作してみようという企画です。

【準備編】アルコールストーブを自作するのに必要な道具

アルコールストーブを自作するには、以下の道具が必要です。

画像1: (筆者撮影)

(筆者撮影)

  1. アルミ缶(350ml)
  2. 缶切り
  3. カッター
  4. 紙やすり(今回は60番を使用)
  5. ラジオペンチ
  6. きり
  7. 新聞紙(作業時に下に敷く用)
  8. 軍手
  9. マジックペン
  10. ガムテープ

ラジオペンチは1,000円ちょっとしましたが、それ以外は100均や家にあるもので作れます。

画像2: 【DIY】アルコールストーブを自作する方法! 失敗しないポイントも合わせてご紹介
フジ矢 ピンセットラジオペンチ 極細仕様で精密作業に最適 (バネ付・ギザ無) 150mm MP7-150
実寸:148mm
重量:50g
切断能力(鉄線):Φ0.8mm
切断能力(銅線):Φ1.2mm
くわえ部:ギザ無し
¥1,295
2020-06-29 21:57
画像2: 筆者

筆者

ちなみに缶切り、きり、紙やすりはSeriaで購入しました。

また、実際に燃焼させるには、燃料用アルコールが必要です。

画像3: 【DIY】アルコールストーブを自作する方法! 失敗しないポイントも合わせてご紹介
ケンエー 燃料用アルコール 500ml ケンコージョイ - 通販 - PayPayモール
ケンコージョイ | ケンエー 燃料用アルコール 500ml

こちらは薬局などで安価に入手できます。

【注意点】

飲料用のアルミ缶を本来の用途とは異なることに使うため、自己責任でお願いいたします。また、実践する際は十分に注意を払って、怪我のないように…!

【実践編】アルコールストーブを自作する手順

アルコールストーブの作成は、以下の手順で進めていきます。

  1. アルミ缶の上部を缶切りで切除
  2. アルミ缶を水平に切断
  3. 上部のアルミ缶にラジオペンチで縦16本の折り目をつける
  4. アルミ缶を2つ合わせて、空気穴をつくる
画像3: 筆者

筆者

文章にしてみるとわかりにくいので、実際に写真を交えてご紹介しますね。

1.アルミ缶の上部を缶切りで切除

画像2: (筆者撮影)

(筆者撮影)

アルミ缶上部のふちに沿って、缶切りの刃を入れていきます。要領はいつもの缶切りと同じです。

上部を切除すると、どうしてもバリが出てしまうため、やすりがけしておきます。

画像3: (筆者撮影)

(筆者撮影)

このとき場合によっては、鋭く尖っている部分もあります。そのため、軍手などの作業用手袋をしておくのがおすすめです。

画像4: (筆者撮影)

(筆者撮影)

バリを取り除くと、こんな感じ。素手で触ってみて痛くなければ、バリ取りはOKです。

2.アルミ缶を水平に切断

画像5: (筆者撮影)

(筆者撮影)

続いて、アルミ缶に対して真横にカッターナイフを入れていきます。下から5cmほどの高さです。

画像4: 筆者

筆者

ガムテープかビニールテープを台にして、切れ込みを入れると安定します。

画像6: (筆者撮影)

(筆者撮影)

深めに切れ込みを入れると、のちほどカッターナイフでラクに切断可能です。

複数回ぐるぐると、深めのキズを入れておきます。

画像7: (筆者撮影)

(筆者撮影)

あとは切れ込みに沿ってカッターナイフを入れるだけ。

それほど力を入れずとも、アルミ缶を切断することができます。

画像8: (筆者撮影)

(筆者撮影)

切断後の写真です。

画像5: 筆者

筆者

アルコールストーブが完成すると、切断面は隠れますが、不安な方はやすりで削っておくといいでしょう。

3.上部のアルミ缶にラジオペンチで縦16本の折り目をつける

画像9: (筆者撮影)

(筆者撮影)

続いて、写真のように上部のアルミ缶に縦16本の折り目を付けていきます。

画像10: (筆者撮影)

(筆者撮影)

まず、折り目をつける前にすべきこと。

それは、大まかな見当をつけるためマジックペンで16箇所しるしを入れることです。

画像6: 筆者

筆者

対角線上に線を入れていくのがおすすめです。

こうすることで、失敗なく折り目を入れられます。

画像: (筆者撮影:アルミ缶のでっぱり部分まで折り目をつける)

(筆者撮影:アルミ缶のでっぱり部分まで折り目をつける)

しるしを付けたらラジオペンチの出番。縦に16本、アルミ缶に折り目をつけていきます。

このときアルミ缶の上限、でっぱりがある部分に到達するまで、折り目をつけてあげてください。

というのも、このあと上下のアルミ缶を合体させて、アルコールストーブの完成となるのですが、折り目が完全に隠れてしまうと、空気が通らずうまく燃焼しなくなるためです。

画像11: (筆者撮影)

(筆者撮影)

折り目を内側からのぞくと、このような感じに。

4.アルミ缶を2つ合わせて、空気穴をつくる

画像12: (筆者撮影)

(筆者撮影)

折り目をつけた上部のアルミ缶と、下部のアルミ缶をくっつけます。

折り目をつけた方が内側にくる形になりますね。

画像13: (筆者撮影)

(筆者撮影)

そして最後の仕上げ。

空気が抜けていくための穴を4箇所、きりで均等な位置に開けます。

画像7: 筆者

筆者

きりを力強く刺すとすっぽ抜けて危険なので、じわじわと穴を開けてくださいね。

画像14: (筆者撮影)

(筆者撮影)

穴を開けたあとの写真がこちら。

思ったよりも大きな穴が開いてしまいましたが、燃焼には問題ありませんでした。

画像15: (筆者撮影)

(筆者撮影)

最終的な完成版の写真。

上のアルミ缶と下のアルミ缶の間に隙間があるのがお分かりでしょうか。

画像8: 筆者

筆者

この隙間がないとうまく燃焼しないので、折り目をしっかりつける必要があるんです。

自作アルコールストーブに点火! 約5分で400mlのお湯を沸かすことに成功

画像: (筆者撮影:燃焼時の写真)

(筆者撮影:燃焼時の写真)

燃料用アルコール15mlをストーブ内に入れ、チャッカマンで点火。

実際に自作アルコールストーブを使って、400mlのお湯を沸かすのに必要な時間は約5分ほどでした。

画像9: 筆者

筆者

あまりに重いものや鍋底が広いものだと不安定ですので、使用時にはご注意くださいね。

アルコールストーブを自作するときの注意点

アルコールストーブを自作するうえでの注意点は以下の2つです。

  • アルミ缶の折り曲げが不十分だと失敗する可能性あり
  • 長く使うのには不向きかもしれない

アルミ缶の折り曲げが不十分だと、失敗する可能性が高いです。

実際にぼくが失敗したアルコールストーブ初号機の形に注目してご覧ください……。

画像16: (筆者撮影)

(筆者撮影)

よく見るとわかるのですが、前作と今作を比較すると、前作は上のアルミ缶と下のアルミ缶に隙間があいていないのがお分かりいただけると思います。

このアルコールストーブは、気化したアルコールが隙間から出て燃焼する仕組みです。そのため折り曲げが不十分だと隙間ができず、うまく燃焼してくれません。

また、今回作成した自作アルコールストーブは一生モノにするには不向きです。

というのも、何度か使用すると塗装が剥げて、アルミ缶上部が熱で変形してしまうため…。

画像10: 筆者

筆者

じゃあ具体的に何回まで使用できるのか?ということになりますが、使い方によって変わることもあり、期間をかけて試してみないとわかりません…。

【長く使うためのポイント】

  • アルミ缶表面の塗装を研磨して製作する
  • 空焚きを最小限にする

などで長期間の使用ができるかもしれませんが、ここは今後の実験課題ですね。

まとめ:自作ギアつくりなら、まずは手軽なアルコールストーブDIYがおすすめ

画像17: (筆者撮影)

(筆者撮影)

メーカーが販売しているアルコールストーブを購入して使用するのもいいですが、まず自作して使用感を確認してみるのもおすすめです。

簡単な料理であれば問題なくできますし、なんといっても軽量、安価に使えるのが魅力。

特にウルトラライトなギア好きの方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

▼MYOG(Make Your Own Gear)に挑戦するならこちらの記事もどうぞ!

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