いつ起こるかわからない災害
筆者がキャンプをはじめた2018年は平成最後の大災害が多発した年でした。何度も来る台風や、それに伴う水害、それだけではなく地震や火災など、とても災害が身近に起こるものだと感じました。
災害が起こったら何もできないという焦りを感じながら防災グッズを調べていたところ、たまたま知人に「アウトドア・キャンプをしてみよう」と誘いを受け、キャンプに初挑戦することに。
「電気やガスのない環境で過ごす」という観点から防災の勉強にもなると思ったのが、キャンプをはじめたきっかけでした。
実際キャンプを、はじめてからというもの、防災の意識として役に立つことばかりで、学ぶこともたくさんなので今回はそのお話をまとめていこうと思います。
【防災意識1】光の確保の重要性
今の時代は電力が供給されているので、24時間光を確保することがとても簡単です。そして光は夜の暗闇を消し去り、安心や安らぎ、便利さを与えてくれます。
しかしいざ、災害が起こり停電になってしまうと、街全体が真っ暗になってしまいます。懐中電灯を常備していても、普段から使い慣れていなかったり、電気のような明るさを確保できないという場合もあります。
そんな時、普段からキャンプをしていると、電気がないので「そろそろ暗くなってきたからランタンをつけようかな」という意識が芽生えます。そのため、災害の際に電気がつかなくなり暗くなっても、焦らずランタンやろうそくをつけたりと、落ち着いて行動することができるようになります。
【防災意識2】火や調理方法の確保
災害によりライフラインが断絶してしまうと、水・ガス・電気など普段の生活で便利だったものが一切使えなくなります。キャンプをしていると、ライフラインを断絶した生活をするので、そのうえで欠かせない火の確保や調理も慣れて行動することができるようになります。
ライフラインのないところでお湯を沸かしたり、調理したりする経験は、防災でもとても役にたちます。
またキャンプでお皿や調理器具を使用した際、汚れたらすぐにふき取るという何気ない習慣をつけておくのも、災害時には役に立つ習慣のひとつになるのではないでしょうか。
【防災意識3】寝床の確保
被災された方の話や本などで学んでいた時に気になったのが「安眠ができない」という話でした。理由は、「避難所に人がたくさんいて寝られない」ということや「寒い」、「地面が固くて体が痛くなってしまう」など様々でした。
普段キャンプでも、マットレスやコットを忘れてテントの中で直接寝ると、地面のごつごつさや冷たさなどで眠れないということは多々あります。その時にコットやマットレス、寝袋などの重要性を学びましたが、防災の際にもこれらの道具は必ず役に立つと感じました。
眠れない=充分な休養が取れないということは、健康や体力を維持することが難しくなるので、災害時こそ適切な対応ができたらと思います。
【防災意識4】防災用品の管理
キャンプをはじめる前までは、防災グッズをインターネットで買い揃えて1年ごとに缶詰や水などの日付のチェックをしていました。しかし、キャンプをはじめてから感じることは「それだけでは足りなかった」ということです。
防災グッズはもちろん災害時に役立つものが入っています。ただ、それらを使うのが「被災した時がはじめて」となるとまったく使い方に慣れていなかったり、使いこなせなかったり、使うペースを間違えていたりとなってしまうものではないでしょうか。
キャンプ用品は、イコール防災用品になるものがたくさんあります。月に1回でもキャンプに行くのであれば、道具の手入れなども自然と定期的に行うことが可能になります。
缶詰やレトルトの食材も、キャンプで定期的に消費すれば、また新しく補充することができるので管理もとても楽になります。
防災とキャンプについて
筆者はまだ大きな災害を経験したことがないので、今回はあくまで災害を想定した目線でまとめました。その中でキャンプというものは、普段の便利なライフラインと離れる経験ができるので防災に役立つことがたくさん学べると感じています。
ぜひキャンプをこれから始められる方は、楽しむことはもちろん防災を少し意識しておくと、今後も役に立つことがたくさん増えるのではないでしょうか?
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