登山やハイキングに挑戦したいと考えていても、初めての場合はわからないことだらけで、ちょっぴり不安になりますよね。女子の場合、特に悩むのが服装ではないでしょうか。そこでこの記事では、初心者向けの山ガールファッションを徹底解説します。基本のファッションアイテム、季節別のコーディネート例なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- 山ガールファッションの基本と、おしゃれに見せるコツがわかる
- 初心者でも安心!登山に必要な服装や選び方のルールがわかる
- 春夏秋冬それぞれの気候に合ったおすすめコーデがわかる
- 登山時のNG服装や注意点も知れて、快適かつ安全な服装がわかる
山ガールファッションとは?初心者が知っておくべきポイント

「山ガール」とは、機能性とデザイン性を兼ね備えたウエアやアイテムを身に着けて、登山やトレッキングを楽しむ女性を指す造語です。
この言葉が使われはじめた当初は20~30代の若い女子を指していましたが、現在は年齢にかかわらず、40代でも50代でも自分らしいファッションで登山を楽しむ女性は山ガールと呼ばれています。
ここでは山ガールの定番スタイルや、機能性とおしゃれを両立させるコツを紹介します。
山ガールの定番スタイルとその魅力

山ガールファッションといえば、象徴的なのが「レイヤリングスタイル」でしょう。
ベース(肌着)、ミドル(中間着)、アウターを重ね着するスタイルで、山ガールに限らず登山やアウトドアのファッションではレイヤリングスタイルが推奨されています。
また、山ガールの場合、ボトムスはショートパンツまたはキュロットに、レギンスやタイツを合わせるのが定番。
重ね着することにより、保温性が高まり、登山中の体温低下を防げます。
また、肌の露出をできるだけ少なくすることで、虫刺され、ケガ、日焼けなどを防止できるメリットも。
このように、アウトドアの環境に対応できる服装でありながら、同時におしゃれが楽しめるのも山ガールファッションの魅力です。
機能性とおしゃれを両立させるコツ
山ガールファッションでは、変わりやすい山の天候や気温に対応できるように、防水性・防風性・透湿性などの機能性を保つ工夫も欠かせません。
吸水速乾性に優れた肌着、体温調節しやすいミドルレイヤー、急な雨や風から身を守れるパーカーやウインドブレーカーなどをチョイスするのがポイント。
こうした衣類に蛍光色、パステル、ヴィヴィッドなカラーや柄物を取り入れるのが山ガール流です。
最近ではアウトドアメーカーからも、デザイン性の高いファッションアイテムが展開されていますので、初心者でも簡単に機能性とおしゃれを両立できますよ。
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登山に必要な基本アイテム

ここでは登山に必要な基本のファッションアイテムを、トップス、ボトムス、フットウエアに分けて紹介します。
必携!シーンで選ぶトップスとアウター

山ガールファッションでは、使用シーンやアウトドアの環境に適したトップス・アウターを選ぶのがポイントです。
登山の場合
山は気温や天候の変化が激しいので、登山の場合は機能性を優先して選ぶことが大切です。
特に気を使いたいのがベースレイヤー。吸汗速乾に優れた肌着を選ぶことで、汗をかいてもすぐに乾くので、体が冷えるのを防げます。
本格的な登山を楽しみたいときは、アウターに防水性・防風性・透湿性に優れたハードシェルジャケットをセレクトしましょう。
ハイキングの場合
ハイキングの場合は登山ほど神経質にならなくても大丈夫ですが、安全性や快適性の面から、ある程度の機能性は確保しましょう。
吸汗速乾性の高いシャツ、防水性、防風性のある薄手のウインドブレーカーやソフトシェルジャケットを重ね着するのがおすすめ。
普段着のように楽しめるボタンダウンシャツを合わせるのもおしゃれです。
雨天時
雨天が想定される場合は、アウターに防水透湿性に優れたものや、耐水圧の高いレインジャケットをセレクトするのがベストです。
天候にもよるものの、基本的にベースやミドルレイヤーは登山やハイキングと同じで問題ありません。
動きやすさ重視!理想的なボトムス

登山をするときの服装は、アクティブな体の動きを妨げないボトムスを選ぶことも大切です。
山ガールファッションでは、主に下記のようなボトムスが使われます。
主なボトムスの種類
- トレッキングパンツ
ストレッチがきいたロングパンツで、足全体をカバーできる。シルエットがきれいなものを選ぶとおしゃれに見える。 - ショートパンツ
足の可動域が広く、動かしやすい。レギンスやタイツと重ね履きするのが定番のスタイル。 - キュロットスカート
足さばきが良く、通気性に優れる。スカートのように見えてかわいいと人気。レギンスやタイツと重ね履きするのが定番。
足元が命!登山に適した靴とソックス

安全で快適な登山を楽しむためには、フットウエア選びが重要です。デザインも気になるところですが、まずは足元をしっかりサポートしてくれる高機能なシューズを選びましょう。
登山靴の定番といえば、山歩きに適した設計になっている「トレッキングシューズ」です。
スニーカーのように履けるローカット、やや足首が隠れるミッドカット、足首をしっかりと覆えるハイカットなどの種類があります。
低山のハイキングやトレッキングであればローカット、本格的な登山ならハイカットなど、使用シーンに応じて選ぶのがポイントです。
また、シューズに合わせるソックスは、吸汗速乾性、防臭性に優れたものがおすすめです。
基本的には1足でOKですが、重ね履きすると靴擦れ防止やクッション性向上に役立ちます。
【季節別】山ガールのおしゃれなコーディネート術

登山のファッションは季節ごとに変えるのがポイントです。ここでは季節別の山ガールのコーディネート術を紹介します。
春のコーディネート

春は、日中は比較的暖かくても、「日陰に入るとヒンヤリしている」「強い風に吹かれて体感温度が低くなる」といったことが起こります。
さらに、日が落ちると気温がぐっと下がるので、寒暖差に対応できる服装を選びましょう。
アウターは防風性、撥水性、透湿性のあるソフトシェルあるいはハードシェルジャケットがおすすめ。
春は天候が変わりやすい季節でもあるので、急な降雨にも対応できるように、防水性が高いものがベターです。
また、春の醍醐味である「花見ハイク」に出かけるときは、淡いピンクの桜の花になじむ、ベージュやアイボリー、オフホワイトなどのカラーを取り入れるとおしゃれ。
さわやかな春の空や新緑を想起させるライトブルーやミントグリーンといったカラーも春らしくて素敵ですよ。
夏のコーディネート

気温が高くなり、紫外線量も多い夏は、熱中症対策と日焼け対策が欠かせません。加えて、有害な虫たちの活動も活発になるので、虫刺され対策も必要です。
そのため、暑い季節ではありますが、長袖シャツやロングパンツを着用して、なるべく肌が露出しない工夫が大切。
トップスを半袖にする場合は、アームカバーを併用するのもひとつの方法です。また、紫外線対策には、つばが広い帽子やサングラスなども役立ちます。
山ガールファッション定番のレイヤリングスタイルは、一見暑そうに見えますが、吸汗速乾性、通気性、抗菌防臭機能などに優れたアイテムを組み合わせることで、快適に着用できます。
また、山の天候は変わりやすいので、夏でもアウターの持参はマスト。
防風性や撥水性が高いだけでなく、通気性や透湿性にも優れた軽量なウインドブレーカーやレインジャケットがおすすめです。
秋のコーディネート

秋は春と同様に寒暖差が激しい季節です。特に標高の高い場所や、朝晩は気温差が激しいので、基本のレイヤリングに加えて、体温調節しやすいコーディネートが理想です。
ベースは吸湿速乾性に加えて、保温性のある素材が最適。ミドルレイヤーは保温性と通気性を兼ね備えたフリースを合わせると体温調節がしやすいですよ。
また、アウターは防寒着としても使える、機能的なアイテムを選びましょう。
そして秋といえば、やはり紅葉ですよね。赤、オレンジ、イエローなどの暖色系のアイテムで統一すると、色づいた葉をイメージするコーディネートに。
さらに、対照色のパープルやブルー系のカラーを差し色に入れると、紅葉とのコントラストがきれいに見えます。
深みのある秋の景観になじみやすいアースカラーを取り入れるのもおすすめです。
冬のコーディネート

冬の登山やハイキングでは、防寒対策が必須です。とはいえ、あまり厚着しすぎると動きにくくなるデメリットもあるので、防寒と動きやすさを両立させるのがポイント。
基本はベース・ミドル・アウターのレイヤリングですが、冬は保温性を高めるためにレイヤーを追加し、多層レイヤリングにすることで防寒に役立ちます。
具体的には、基本のレイヤリングにもう1枚、吸汗速乾性に優れたドライレイヤーをプラスするのがおすすめです。汗冷えを防げるので、低体温症防止にもつながります。
また、ドライレイヤーは体にフィットする薄手タイプが多いので、アクティブな動きも妨げられません。
加えて、冬の山ガールファッションではアウター選びも大切です。大きすぎず、小さすぎず、重ね着しても適度にフィットするハードシェルジャケットが適しています。
タイツ、ニット帽、グローブ、厚手のソックスなどの小物も併用して、しっかり防寒対策しましょう。
よくある質問

ここでは、山ガールファッションについてよくある質問とその答えを紹介します。
登山の際にNGな服装は?
登山の際は、水分を吸収しやすい綿素材のシャツやインナー、デニムのパンツなどはNGです。
汗や雨などで濡れると乾きにくく、不快な上に体温を奪われてしまうので、低体温症になるリスクも考えられます。
特に、肌に直接触れる下着などは速乾性に優れた素材がおすすめです。
また、ショートパンツやノースリーブなど、肌の露出が多いものを単体で着用するのも避けたほうが良いです。
レギンスやアームカバーで露出を減らし、虫刺され、ケガ、日焼けから体を守りましょう。
登山の際に避けた方が良い色は?
登山の際に、グリーン系、ブラウン系、ブラック系のカラー、カモフラージュ柄などのファッションは避けた方が無難です。
これらは自然の景色に溶け込みやすく、万が一遭難した場合に、救助隊から発見されにくくなるからです。
さらに、黒や紺系の色はハチに攻撃されやすいという説もあるので、心配な人はできるだけ避けましょう。
機能性もかわいさも両立!山ガールファッションで登山を楽しもう

山ガールファッションは、機能性とデザイン性を兼ね備えたウエアやアイテムを組み合わせたコーディネートが定番。
普段使いもできるアイテムや、着回しのきくものを選ぶと、登山やハイキングだけでなく、タウンユースにも兼用できて便利です。
定番スタイルはあるものの、コーディネートに特に決まりはありません。安全性や快適性に配慮しつつ、思い思いのファッションで自分らしさを表現してみてはいかがでしょうか。
ぜひ今回の記事を参考に、おしゃれを楽しみながら、登山やハイキングを存分に満喫しましょう。