各社からリメイクされて注目度急上昇!「アイロンストーブ」とは?
「アイロンストーブ」とはもともとは生活用品で、その名の通り、電気がない時代にアイロンを温めるために使用されていた小型の暖房器具のことを指します。
趣きのあるフォルムとズッシリ感がいかにもキャンプ向きで、以前から活用しているキャンパーもいたのですが、ビンテージ品が少量出回っているだけの状況が続いており、永らく「一般的」とはいえない知名度だったのです。
ところが、昨今になって各社がこのアイロンストーブを製造・商品化したことで一気に注目度がアップ。
「一周した」と言われるキャンプギア市場における久々の完全なる新製品となり、ベテランキャンパー含め、購入希望者が激増しています。
筆者が購入したのはWINNERWELL(ウィンナーウェル)の「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」です。
こちらは本体に加え、燃料や替え芯なども入れられる便利なケースがセットされ、組み立てなども不要というモデルになります。
今回はこちらの商品をレビューしながら、アイロンストーブの魅力を紹介していきます。
使い方はオイルランタンと同じ! 燃料も共有できる
アイロンストーブは基本的にどの商品も構造はまったく一緒です。原理としてはオイルランタンによく似ています。
本体下部のタンクに燃料を入れ、燃料を吸い上げた芯にライターなどで火を点けるだけ。あとは芯の出し方で火力を調節したり、消火したりします。
ランタンと違うのは、画像のように、芯が大きな一枚の板状であることです。
このため、火力がランタンよりも段違いに強く、明るさや温度の面でさまざまな活用が可能になっているわけです。
なお、燃料もオイルランタンと同じく、「パラフィンオイル」が推奨です。1リットルサイズを買えば付属のケースにもスッポリ入りますし、ランタンとも共有できるので、この点は便利ですね。
※オイルランタン同様に一応灯油でも使えますが、かなりニオイがきつくなり、煤も出るのでお勧めできません。
【臭いが無く快適】 KAVILAの ランタン用 パラフィンオイル は臭いが少なく周囲に匂いを発しません。そのため、これまで オイルランタン を使用する際に灯油の臭いが気になっていた方におすすめの ランタンオイル です。キャンプ や アウトドア シーンでも 燃料 の臭いを気にせずお食事をお楽しみいただけます。
【引火点が高く安全・安心】 パラフィンオイル は引火点が92℃と高く揮...
実際の使用時は、こちらの金色のキャップ(マグネット式)を取り、中の燃料タンクに半分〜7割(満タンで600ml。商品により容量の差があるようです)ほどパラフィンオイルを注ぎます。
最初の使用時は芯にオイルが馴染むまで30分ほど待ちますが、2回目以降はすぐに着火しても問題はありません。
ライター等で芯の端に火をつければ、自然に芯全体に炎がサーっと拡がるので、あとはダイヤルで芯の長さを調整するだけです。
この商品の場合、火力にもよりますが、約5時間は燃え続けます。
なお、WINNERWELL「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」の燃料部の開口サイズはわりと広く、漏斗などがなくても給油は楽々です。
開口部が小さい商品もあるようですが、かなり使いやすいと感じました。
なお、タンクのサイズも大きめのようです。
実際にキャンプで使う…いろいろ使い道があって便利!
Winnerwell「アイロン キャンピング クッカー ストーブ」はどんなことに使えるのか。
2度ほどキャンプで使用してみた感想をレポートしてみます。
暖房効果は侮れない!季節によってはこれだけでいける
まずWINNERWELL「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」で驚いたのは、その高温です。
炎が上部からチロチロ見えるぐらい火力があることに加え、鋳鉄製ボディ自体が相当熱くなるので、テント内で使用すると、たちまち幕内温度が上がります。
大型テントであるogawa「ティエララルゴ」の中の温度が、5度ぐらいは簡単に上がりました。
使用したのはゴールデンウイーク期間で、冷えるのは朝晩だけでしたが、十分過ぎる効果。真冬でなければ、これだけで暖房は足りると思えるほどでした。
※使用推奨環境は屋外のみです。テント内使用は火災や一酸化炭素中毒に十分注意し、自己責任で行いましょう。
明るさもすごい。明るいというより眩しいくらい
原理こそオイルランタンと同じながら、芯のサイズが非常に大きいこともあり、WINNERWELL「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」の明るさはランタンのそれを遥かに凌駕します。
加圧式のランタンやLEDランタンのように遠くを照らすことは難しいのですが、明かり自体が大きいので、手元の照明としては申し分ありません。
テント内で見ていると、ちょっと眩しいなと感じるぐらいでした。
料理用にも使える!サイズピッタリの鉄板もある
WINNERWELL「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」はその名の通り、クッカーとしても使用できます。
お湯を沸かすこともできますが、鉄板のグリルプレートを上部に乗せれば、ソロ焼肉なども楽しめます。
グリルプレートはメーカーから純正品が発売されていますが、どうもこれはテンマクデザイン「男前グリルプレート」と、細部以外はほぼ同じ商品である様子(テンマクデザインとWINNERWELLは薪ストーブなどでコラボレーションを頻繁に行っています)。
そこで男前グリルプレートを乗せてみたところ、安定感は抜群でしたし、問題なく調理ができそうでした。
欠点はひたすらに取り扱いがシビアなところ……
利便性が高いWINNERWELL「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」ですが、扱いにはそれなりに神経を使います。
炎を楽しむことができる窓はマイカ(雲母)製の耐熱窓ですが、落して割ったりすると大変です。本体そのものも、落下の衝撃で壊れる可能性があります。
壊れるで言うと、調理を継続して1時間以上行う場合、本体にかかる負担が大きくなるので、いったん中断をする必要もあります。
また、燃料は横にしたりすると漏れるので、運搬時は必ず抜いておきましょう。
芯を出し過ぎると炎が大きくなり、芯の劣化を早めるなどの問題もあり、「慣れ」が要求されます。
特注品のため、必ずウィンナーウェル アイロンストーブではこちらの芯をご使用ください。こちらの芯をお使いでない場合、燃焼が不安定になったり、火力を維持出来なかったりする場合があります。
高火力を維持できる高品質の替え芯です。
芯幅:約10cm 芯の長さ:約20cm
個人的にはある程度オイルランタンを使った経験のあるキャンパー向きかなと感じました。
初心者が使う場合、屋外で、風のない日に、ある程度練習をしたほうが安全だろうと思います。
「もうこれ以上欲しいものがない」をひっくり返したギア!
WINNERWELL「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」を始めとするアイロンストーブが昨冬に発売になった時、かなりの商品が一次的に入手困難になったようです。
巷で言われている「キャンプブームの終焉」というのは、裏を返せば、
「一通り揃ってしまって、もうこれ以上欲しいギアがない、というキャンパーが増えすぎた」
という状況でもあったのですが、そんな中、こちらは異例のヒット商品になったと言えます。
使ってみればそれも分かる話で、WINNERWELL「アイロンストーブ キャンピング クッカー ストーブ」は、とにかく雰囲気がよく、しかも利便性が高いのです。
薪ストーブマニアの筆者も、「春先や秋口はこれでいいなあ」と思えるぐらい。
なかなかハードルの高い価格設定ではあるのですが、もう欲しいギアもそんなにない、というベテランキャンパーにこそお奨めしたくなる…そんなギアでした。
【臭いが無く快適】 KAVILAの ランタン用 パラフィンオイル は臭いが少なく周囲に匂いを発しません。そのため、これまで オイルランタン を使用する際に灯油の臭いが気になっていた方におすすめの ランタンオイル です。キャンプ や アウトドア シーンでも 燃料 の臭いを気にせずお食事をお楽しみいただけます。
【引火点が高く安全・安心】 パラフィンオイル は引火点が92℃と高く揮...
特注品のため、必ずウィンナーウェル アイロンストーブではこちらの芯をご使用ください。こちらの芯をお使いでない場合、燃焼が不安定になったり、火力を維持出来なかったりする場合があります。
高火力を維持できる高品質の替え芯です。
芯幅:約10cm 芯の長さ:約20cm