UL(ウルトラライト)キャンプとは?
UL(ウルトラライト)は、日本語に直訳すると「超軽量」という意味で、アメリカのハイキングカルチャーが出発点といわれています。
ULキャンプは軽くてコンパクトな装備で、身軽にキャンプを楽しむスタイル。
いったい、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
ULキャンプのメリット
装備を軽くして得られるULキャンプのメリットは
- 荷物が軽くコンパクトになるので体にかかる負担が減る
- 身軽に動き回れるので、行動範囲が広がる
- 持ち物がシンプルになるので設営・撤収が早くなる
- 自然をより身近に感じられる
ULキャンプのデメリット
ULを追求するあまり、荷物を減らしすぎると以下のようなデメリットも。
- 寒くて寝られないなど、キャンプライフの快適性が下がる
- キャンプ地で何もすることがなく退屈する
- いざというときに必要なものがなかったり、ケガの手当が十分にできないことがある
ULキャンプはやみくもにギアを軽くしたり、減らしたりしても意味がありません。
自分はどんなキャンプをしたいのかをイメージしたり、ギアのスペックをよく調べて、安全・快適に過ごすための工夫が必要です。
ULキャンプギアの選び方
それでは、ULキャンプをするためのギア選びはどのようにすればいいでしょうか。
手順を簡単に紹介します。
1. 自分のキャンプギアの重さを調べる
重量は、商品情報から調べることもできますが、付属品や収納ケースなどの重さが省かれている場合もあるので、なるべく実際に持っていくギアの重さを量りましょう。
2. リストを作って現状把握
せっかく重さを量っても、忘れてしまっては意味がありません。
手間はかかりますが、リストを作るのがおすすめです。
重量のほか、同じようなギアをいくつも持っていることがわかるのでさらなる軽量化に役立ちます。
リストには、分類(用途)、商品名、重量、重量合計欄を作ります。
以下は分類の例です。
<必需品>
- テント
- 寝具
- 調理道具
- 着替え
- エマージェンシーキット
- バックパック
<必要に応じて>
- カメラ関係
- 焚き火関係
- 趣味のもの
- その他
ダイエットと同じで、結果が見えると嬉しいものです。
空き時間を使って少しずつ計量していきましょう。
▼タニタ「クッキングスケール」
最大計量:3000g / 最小計量:0.1g (微量モード時 300g/0.1g、1500g/0.5g)
サイズ:幅150×奥行き210×高さ35mm / 本体重量:約410g
計量精度:通常はかりモード 0gから750gまで:±2g、750gを超え3000gまで:±3g 微量モード(0.1g) 0gから75gまで:±0.2g、75gを超え300gまで:±0.3g 微量モード(0.5g) 0gから375gまで:±1.0g、375gを超え1500gまで:±1.5g
原産国:中国
収納に便利なケース付き
メーカー型番:KD-320...
3. 実際にパッキングして計量する
ギアは重たいもの、大きなものから切り替えていくと結果を出しやすくなります。
まず、キャンプで使いそうなギアを選んでバックパックに入れて、バックパック全体の重量を量ります。
水・食料・燃料をのぞいたバックパック全体の重量をベースウエイトといいます。
筆者の場合、ベースウエイトは15kgでした。
そのうち、キャンプで必ず使うものをピックアップし重量を調べると
- 泊まるためのギア:テント 2200g(付属品込み)
- 寝るためのギア:寝袋(冬用) 1020g
- 寝心地をよくするためのギア:スリーピングマット 480g
- 運ぶためのギア:バックパック 1300g
なんと、これだけで合計すると5kgもありました。
さて、いったいどれくらい減らせるでしょう?
以下は、筆者が軽量化のために購入し直したULギアと、それぞれの重量の比較です。
ギア選びでどれほど重さに違いが出るのか、軽量キャンプを目指したいという方はぜひ参考にしてみてくださいね。
【ULキャンプギア1:テント】3F UL GEAR 『LANSHAN 1 PRO』
まず、テントは中国製のワンポールテント、3F UL GEAR(スリーエフ ユーエル ギア) 『LANSHAN (ランシャン)1 PRO』を購入。
現物はなかなか確認できないので、納得がいくまで国内外のレビューを徹底的にリサーチ。
なんといっても、コスパが良かったので購入しました。
▼3F UL GEAR「LANSHAN 1 PRO』
おすすめポイント
- 価格が手ごろ(購入時は海外通販サイトで約18,000円)
- セミシングルウォールなので組み立てがラク。
- 開口部はメッシュがついているので虫が入らない
- バスタブ式で雨でも浸水しない
- 狭いながら前室があるので靴などを置ける
- 収納ケースは圧縮袋になっていてコンパクトになる
- 他の人とかぶらないので、遠くからでもすぐわかる
注意点
- バスタブフロアの立ち上がり部分をつなぐメッシュから跳ね返った雨が入ることがある
- シームシーリング(テント縫い目の防水加工)は自分で行う
- 非自立式なのでペグが抜けたり、ガイロープがはずれるとつぶれる
- ポールは付属していないので自分でトレッキングポールや125cmの長さのポールを用意する
1350gの減量!
BEFORE
- NEMO(ニーモ)『DAGGER STORM 3P(ダガーストーム)』
- 重量:2200g
↓
AFTER
- 3F UL GEAR『LANSHAN 1 pro』
- 重量:850g
※重量=本体+その他パーツ(ペグ、ガイライン、ポール、グランドシート、収納袋)