膨大な数のギアの中からナンバーワンを決める、キャンプ業界最大規模の祭典「キャンプ大賞2022」
「ハピキャンPresents キャンプ大賞2022」は、2022年の1年間に発売されたキャンプギアの中から優れた名品を掘り起こすことを目的として、昨年度に立ち上がったアワード企画。
事前に膨大なアイテムが並ぶリストから、キャンプ業界およびプロダクトに精通するショップ関係者、キャンプコーディネーター、ブロガー、スタイリストなどからなる「実行委員会」のメンバーがノミネートギアを厳選。
「キャンプ大賞2022」実行委員会メンバー(敬称略・五十音順)
【ハピキャン編集長】大西真裕
【キャンログ運営】キャンプたけし
【fam_mag編集長】槻 真悟
【アウトドアスタイリスト】近澤一雅
【sotosotodays店舗責任者】野毛陽平
【キャンプライター】みーこパパ
【キャンプブロガー】山口健壱
ノミネートされたギアは、審査員たちの厳正なる採点によって順位付けされます。審査員は、アウトドア業界の最前線で活躍する錚々たる面々。日頃からさまざまなキャンプギアに触れている専門家だけあって、その審美眼は一級品です。
「キャンプ大賞2022」実行委員会メンバー(敬称略・五十音順)
【viblantオーナー】石角直樹
【焚き火マイスター】猪野正哉
【アウトドア広報】牛田浩一
【ハピキャン編集長】大西真裕
【キャンプコーディネーター】こいしゆうか
【アウトドアコーディネーター】小雀陣二
【キャンプコーディネーター】佐久間亮介
【Lantern編集長】田川浩徳
【ソトレシピ代表】千秋広太郎
【アウトドアスタイリスト】近澤一雅
【アウトドアライフプランナー】野あそび夫婦
審査されるギアは全5ジャンル・11部門に分類され、審査員たちの採点の結果、それぞれの部門で最も高い得点を獲得したプロダクトに「最優秀賞」が、次点となったものに「優秀賞」が贈られます。
また、部門最優秀賞を獲得した同一ジャンル内のアイテムをさらに比較&吟味し、「年間最優秀賞(オブ・ザ・イヤー)」も決定。2022年の「ファイヤー・オブ・ザ・イヤー」は、ここで紹介する部門の中から選ばれたので、のちほど併せて発表します。
なお採点は、審査員たちがキャンプギアを詳細にチェックしつつ、事前に設けられた5つの項目に点数をつけていく形で進められました。採点方法の詳細は下記の通りとなります。
【採点方法】(テント・ファイヤー・ファニチャー共通)
テント・ファイヤー・ファニチャーの3ジャンル7部門は、「企画性」「デザイン性」「機能性」「コスパ」「市場浸透性」の5項目を、それぞれ10点満点で採点。得点の合計が最も高かったギアが「最優秀賞」、次点が「優秀賞」となる。
【各項目の評価基準】
【企画性】
特筆すべき「アイデア」や「ギミック」、新規性のある「こだわり」のいずれか、または複数が盛り込まれているかどうか。
【デザイン性】
競合と差別化された特筆すべき「デザイン」および「設計」をまとっているプロダクトであるかどうか。
【機能性】
競合と差別化された特筆すべき「性能」および「実用的な機構」を備えたプロダクトであるかどうか。
【コスパ】
価格設定が「市場やターゲットに対して適切か」。その価格に見合った「実用性および耐久性」を備えたプロダクトであるかどうか。
【市場浸透性】
生産や販売チャネルなどの観点から見て入手性が安定しており、今後も市場の中で存在感を示し続けられるプロダクトであるかどうか。
お待たせしました。それではいよいよ最優秀賞の発表です。まずは「バーナー部門」から見ていきましょう!
【キャンプ大賞2022】「バーナー部門:最優秀賞・優秀賞」発表!
バーナー部門には、全部で5つのアイテムがノミネートされました。この部門のノミネート条件は、
A.火口の数は問わずすべてのバーナーが該当
B.ガス、ガソリン、アルコール、ケロシンなど、燃料の種類は問わない
C.2022年発売のプロダクト
となっています。それぞれ特徴の異なる製品ではありますが、企画性やデザイン性といった客観的な評価項目に沿って厳正に採点が進みました。その結果、最優秀賞に選ばれたのがこちらのバーナーです!
バーナー部門:最優秀賞は
SOTO「レギュレーターストーブ レンジ」
ノミネートされたアイテムの中で最高得点を獲得した、バーナー部門:最優秀賞はSOTOの「レギュレーターストーブ レンジ(ST-340)」です!
シングルバーナーの傑作として名高い「レギュレーターストーブ(ST-310)」のアップデート版ということで、機能性の進化に注目が集まりましたが、結果として審査員全員が火力や加熱効率面において確かな手応えを実感。
従来モデルの携帯性・扱いやすさを維持しつつも、実用面をしっかりと底上げしてきたバーナー製造メーカーの手腕に、絶賛の声が集まりました。
【製品の特徴】
SOTOの大ヒット商品、レギュレーターストーブ(ST-310)と同様に、低い外気温の中でも火力が落ちにくいマイクロレギュレーターを搭載したシングルバーナー。コンパクトに折りたためる優れた携帯性はそのままに、火口をに改良を加えたことで加熱効率が向上。
従来モデルでは45mmだった火口の直径を66mmに拡大したことで、クッカーの底面を広範囲にわたってムラなく加熱することが可能に。火力も旧作の2.9kwから、3.3kwにアップされている。
バーナー部門:優秀賞は
エバニュー「BLUENOTE stove set」
シンプルで繊細な印象のアルコールストーブが高得点を獲得した背景には、小さなボディに秘められたポテンシャルと、初心者でも着火させやすいプレヒートプレートの存在があります。
実際にプレートに燃料を入れて着火し、炎が素早く回る様子を見守った審査員からは、美しく噴き出す青い火と、お湯を沸かすのに必要十分な火力に対して嘆賞の声が上がりました。
【製品の特徴】
重量20gの超軽量サイドバーナー式アルコールストーブ。燃費もよく、わずか15mlの燃料で300mlのお湯を沸かすことができる。素材・構造・燃焼孔のサイズと位置などを徹底して検証した結果、現在のスペックにたどり着いたとのこと。
ゴトクは使用せず、直径12cm程度のカップをバーナー本体に直接のせて加熱することを想定したプロダクト。燃料を少量入れて本体の下に置き、先に火を点けることで、本体への素早い着火をサポートしてくれる「プレヒートプレート」も付属する。
数多あるバーナー関連グッズの中で、最後まで最優秀候補に残った優秀品がコレだ!
バーナー部門の「最優秀賞」と「優秀賞」は以上となりますが、前出の2つのバーナーと最後まで競り合ったノミネート優秀品を見ていきましょう。
バーナー部門:ノミネート優秀品01
スノーピーク「火焔ストーブ コーエン」
炎を美しく魅せる構造と火加減調整、消火のしやすさのバランスを意識して設計されたアルコールストーブと、安定感抜群で直径23cmまでの鍋に対応するゴトクのセットは、料理好きの審査員のハートをがっちりキャッチ。
火力調整と消火は付属の蓋を使用。風防も兼ねるゴトクは、分解してコンパクトに収納できます。その他、蓋をかぶせる際に重宝するピンセットが同梱されているなど、微に入り細を穿つ心遣いが高得点につながりました。
バーナー部門:ノミネート優秀品02
LOGOS×SENGOKU ALADDIN「ポータブル ガス カセットコンロ2バーナー」
ノスタルジックなデザインでおなじみのアラジンストーブの販売元であり、家電メーカーでもある株式会社千石が2018年に立ち上げたブランド・SENGOKU ALADDINとLOGOSがタッグを組んで実現した2バーナーカセットコンロ。
限定カラーとなる鮮やかなグリーンのボディは「フィールドでも目立つし、女子ウケもよさそう」と審査員たちも絶賛。バーナーは右が2.9kW、左が2.1kWと火力が異なる仕様で、調理器具や料理に合わせて使い分けられる点も嬉しいところです。
バーナー部門:ノミネート優秀品03
アッソブ「ポータブルスティックバーナー」
まず目を引いたのが、スタイリッシュなボディ。燃焼温度1300℃というスペックの高さも相まって、発売直後に完売したというのも頷けます。再入荷はあるものの在庫僅少状態が続いており、なかなか手に入らない希少な一品は審査員の心も掴みました。
ワンタッチ着火が可能で、誤操作防止のロック付き。本体のダイヤルを回すことで火力を調整できる操作性のよさなど、細部までこだわり抜かれた作りが高得点を引き出したようです。