ティエララルゴの設営手順
「ティエララルゴ」の設営は、単純な大きさだけでなく構造的にも、大人が二人いないとかなり困難だと思われます。
我が家は夫婦二人で設営していますが、手順がわかりやすいこともあり、初回から30分はかからずに設営できていますが、一人だとその倍以上はかかる気がします。
なお、ogawaは販売店(「ogawa GRAND lodge」)でお願いをすれば、店員さんが展示用テントで設営講習をしてくれます(電話等で事前相談しましょう)。
我が家もこちらをお願いしました。
設営方法だけでなく、コツ的なことも教えて貰えるし、その店舗で買わなければいけない、という決まりもありませんので、是非活用しましょう。
(1)まずはテントのパーツをチェック
「ティエララルゴ」のバッグは3つあり、「幕体」「ポール」「ペグ&ハンマー」に分かれています。
ペグとハンマーはよくあるペラペラな感じのオマケ然としたものではなく、継続的な使用に耐えられるレベルの品です。が、もし使わない場合は自宅に置いておくほうがいいでしょう。これだけでかなり重量も大きさもあるためです。
幕体は、フライシート、インナーテント、結露防止用のライナーシートの3点。オプションや社外品のグランドシートは自分で用意します。
ポールは多く、6種9本が入っています。
この他、ポールを地面の正しい位置に固定するスタンディングテープが4本、さらにガイロープは2.5m × 6本と3m × 2本が入っています。
ここまであることを説明書を見ながら確認ができたら、早速設営に移ります。
(2)スタンディングテープを設置し、四隅をペグダウン
まず、設営場所にスタンディングテープを置いていきます。
テープは幾つかに分かれていますが、広げると長方形になる最大のテープをまず置きます。
このテープの概ね一回り広い範囲が、ガイロープ含めたテントの設営スペースになります。
なお、一辺だけあるグレーのテープが「入り口側」になりますが、ここを間違えると設営手順に混乱が生じるので、間違えないようにしましょう。
置いたら、ピンとテープを伸ばしながら、四隅だけをペグダウンします。
残り3本のテープは長方形の長辺にある金属のリングに結び付けていきます。
なお、この3本のテープはもう二度と取り外さなくてもよいのですが、取り外さないと当然仕舞っている間に絡みやすくなるので、どちらがよいかは各々で検討してみてください。
2人で設営する場合、「ペグを打つ」「テープを結ぶ」を手分けすると早いですよ。
(3)Aフレームを組み立て、テープの金具に挿しこんで立たせる
ポールのうち、中心となるのは「Aフレーム」と呼ばれる、3本のポールがジョイントで連結されたものです。
Aフレームはまず上下をよく確認しましょう。矢印シールで下を指しているほうが下側になります。
ショックコードで繋がれたすべてのポールを接続し、「X」の形を作ったら、前後も確認します。途中に赤い接続パーツのあるポールがAフレームの前方になります。
Aフレームの上下前後が確認できたら、ポールの端をスタンディングテープの四隅ににある金具に挿しこんで自立させます。
これが一人では難しいのですが、二人で行う場合は、一人がAフレーム中央のジョイント辺りをもって支え、その間にもう一人がポールを挿しこんで行くと早いです。
逆に一人の場合は、次の(4)の行程と合わせ、「とにかく三本ポールを金具に挿す」ようにします。それで自立を優先させる感じです。
(4)赤いポール2本をAフレームに固定する
次にポールのうち、赤い2本をAフレームの赤い部分に接続します。
この時、ポールを水平にしないと力がまっすぐ伝わりにくく、なかなか接続ができません。ですので、ここも二人で行い、一人がAフレームを下方に引っ張って、もう一人が接続すると良いでしょう。
接続した赤いポールは、スタンディングテープの赤い印がついた金具に端を挿しこみ、固定します。
ティエララルゴのポールは、色分けで接続場所が分かりやすくなっているのが特徴です。
(5)入り口側のポール3本を固定し、入口を作る
残ったポールをどんどん組み立てていきます。まず入り口側です。
入り口側は、Aフレームの前方にある赤と黄色の金具に、長いポールを上から挿しこんでAフレームに跨るようにして、さらに短いポールを下側から挿しこんで、ゲートのような長い1本のポール状にします。
このゲート用ポールの先端を、スタンディングテープの黒いテープ部分の金具に挿しこんで、入り口用のフレームが完成します。
(6)インナーテント側のポール1本を立て、全フレームが完成
残すフレーム用のポールは1本だけです。
インナーテント側の青いポールで、これは非常に長さがあり、片方をスタンディングテープの金具に挿しこんでからゆっくりと曲げてもう片方も挿しこみます。
このポールはAフレームとは接続されず、そのままだと地面にダランと倒れてくるので、マジックテープのようなもので仮止めしておきましょう。
(7)フライシートを被せて、ベルクロで固定する
インナーテントとフライシート、どちらを先に張ってもよいのが「ティエララルゴ」の特徴ですが、ogawaの店員さん曰く、「フライシートを先に張ったほうが楽」とのこと。
なので我が家もフライシートを先に張っています。これはテントの横から二人がかりで被せていくしかありません。
一人では引っ張る際にテントに不自然な力がかかって破れる可能性もあり、二人で慎重に行うべきです。
全部被せたら、ポールを内側からベルクロで留め、さらに8か所のフックをスタンディングテープの金具に引っかけます。
これでフライシートは完成です。
(8)インナーテントの設営
インナーテントの設営をする場合、前後を確認しながらインナーテントのPVC部分を四角く地面(もしくはグランドシートの上)に広げていきます。
広げきったら、後ろのカド部分2か所にあるフックをスタンディングテープの金具に引っかけます(前のカドはペグ固定なので最後に行います)。
そうしたら、あとはポールにインナーテントのテープについているフックを引っかけて、ベルトを締め上げれば完成です。
結構簡単ですよ。
インナーテントの前方2か所のカドはペグ固定です。幕内なのでそんなにガッチリ打つ必要はありません。短いペグで簡単に止めておきましょう。
(9)ライナーシートの設置
ライナーシートは、リビング部分の結露防止のため、天井部分を二重にするというシートです。
このため、季節によっては絶対に必要なものではありません。
「ティエララルゴ」のライナーシートは、張ってしまうとランタンなどを吊るす場所が激減してしまうため、装備との兼ね合いも考えながら必要に応じて張るといいでしょう。
張り方はフックでポールに固定するだけです。
インナーテントを使う場合は、画像のように、余った部分は丸めて、インナーテントの手前にまとめておきます。
(10)ガイロープをペグ打ちし、完成!
巨大なテントなので、ベルクロやフックなどの付け洩れがないかは一回よく確認しておきましょう(結構漏れます)。
問題なければ最後に入り口横のフライシート2か所と、左右計6本のガイロープをペグ打ちし、左右のバランスを見ながらロープを引っ張って固定します。
「ティエララルゴ」はその構造上、ガイロープをしっかり張らないとテントがピンとせず、斜めに傾いたような外見になってしまうこともあります。面倒臭がらずにガイロープは毎回必ず固定しましょう。
最後に換気用のベンチレーターを開放すれば完成です。必要に応じてフロントの入口を跳ね上げ固定してもよいですが、これはお好みです。
「ティエララルゴ」で快適・ゆったりキャンプを楽しもう!
私は今年、「ティエララルゴ」にファミリーキャンプ用のテントを買い換えました。
買い換えにあたり、実のところ、もっと人気のあるテントを欲しいと思っていたのですが、現在人気のあるテントはいずれも極めて入手が難しく、抽選などが当たり前で、なかなか買えないのが実情です。
そこで思い切ってハイエンドモデルの「ティエララルゴ」を選択したのですが、結論から言うと大正解でした。
「ティエララルゴ」は、快適さが段違いで、キャンプにおける疲労が相当軽減されます。家族もゆったりと過ごしており、以前よりキャンプが楽しくなっています。
ogawaのテントは質実剛健で、悪く言うと少し地味な部分もありますが、良さは使ってみればすぐにわかります。
しかもこのテント、入手は比較的容易です。
もし人気メーカーのテントがなかなか手に入らない…とお悩みであれば、「ティエララルゴ」も候補に上げてみてはどうでしょうか?