【テント・インスタントアップドーム/Sを設営】
続いてテントの設営です。まずはテントの床を保護するグランドシートを敷いています。
これは雨水や水分が染みにくくすると同時に、テントの床を汚れや石での擦れから守るシートです。コールマン純正ではピッタリのサイズが無いので、自宅にあったモンベル社のステラリッジ1用グランドシートを使用しています。
お金をかけたくなければ安いレジャーシートで代用し、テントの床からはみ出さないように内側に折り込んでもらっても構いません。
グランドシートの上でインナーテントを組み立てます。コールマンロゴがある方が前です。
フレームを伸ばしながら生地を広げ、フレームにロックをかければインナーテントはできあがりです。必要に応じてペグを打っておきましょう。風が強い時は先に打って、無風なら後でも良いです。
フライシートを被せて、リッジポール2本をセットします。
息子はフライシートのどっちが前なのかと、リッジポールを差し込む方向で迷っていました。テントも自宅で事前に設営練習しておくと良いですね。
あとはコールマンの設営動画を見て予習するのも大事です。ジッパーが2つ付いた方が前、1つが後ろ。リッジポールの方向は前後方向。
フライシートに三角形のベンチレーターがある方が後ろになります。
リッジポールを入れましたら、フライシートの内側からベルクロをフレームに巻き付け固定。
あとはペグで固定し、ほぼ完成です。
無風なのでロープは省略していますが、少しでも風があれば必ず結んでペグで固定することをおすすめします。このロープもセットに含まれていますよ。
付属のペグはプラスチックと細いピンペグで、どちらも柔らかめの土の地面なら使えるものになります。今回のように硬い砂利地面の場合、どちらのペグもよく刺さりません。無理に使うと変形、破損します。
どのテントメーカーでも、テントに付属するペグはオマケ程度と考えてください。使えなくはないですが、ペグとハンマーも地面に対応するものを自分で用意する必要があります。
コールマン製品では「スチールソリッドペグ」が、ほぼどんな地面でも使える万能ペグになります。しかし重量は重いので、移動手段が公共交通機関の場合はちょっと厳しいと言えます。
今回は軽量でそこそこ強度もあるアルミ製ハンマーと、ジュラルミンペグを使用しました。
これはテントの収納袋に一緒に収まります。ジュラルミンはスチールソリッドペグより貫通強度は劣りますが、断然軽量なので移動手段に応じて選びましょう。
ハンマーは石で代用も可能ですが、硬い地面では無理です。安いもので構いませんので、金属ハンマーがあると安心です。
【コンパクトインフレーターマット/Sを膨らませておく】
エアーマットも寝る前ではなく、明るいうちに膨らませておくと楽です。マットの収納袋をポンプ代わりに使うタイプで、コツを掴めばしっかり空気圧をかけてパンパンにできました。
これも出発前に自宅で展開・収納を試しておくと良いでしょう。
砂利の地面でも眠れるクッション性があり、快眠だったそうです。
横幅が74cmとワイドで寝やすいのですが、テント内で膨らませるのはちょっと大変。できなくはないですし、雨が降っていたらテント内で膨らませるしかないです。
【焚き火台・ファイアーディスクソロで焚き火スタート】
焚き火台と焚き火シート。これは広げるだけの簡単セッティングです。初見でも簡単にできます。
ファイアーディスクソロの直径は30cm、市販の薪は大体このようにはみ出します。はみ出しても燃やせるので、ノコギリは必ずしも無くても大丈夫。
薪はバトニングで細くしてから着火します。焚き火の始めだけ細かい枝が必要なので、乾いた小枝が拾えるなら無理してやらなくても良いです。
バトニングの手順についてはこちらの記事を参照してください。
着火剤に火を着けたら小さい木片を乗せて、徐々に薪を太いものにして炎を大きくしていきます。
息子は家族で行くキャンプで焚き火は何度もやっているので、これは余裕でした。
初めての方は、小さく細い木から少しずつ太く長い薪を燃やすということを意識してみてください。風が強い時や寒くない時は、無理に焚き火しなくて良いです。
【アウトランダーマイクロストーブPZ&パッカウェイソロクッカーで夕食準備】
焚き火で遊ぶのとは別に、夕食の準備もしておきます。料理経験のほとんど無い息子でもできるメニューで、レトルトごはんとカレーです。
ソロキャンプスタートパッケージに付属する「アウトランダーマイクロストーブPZ」の場合、バーナーヘッドが大きくゴトクも全面に風を受けにくいデザイン。比較的風には強そうなバーナーでした。
これは風の程度にもよりますので、風防があるとより炎が風で流れにくくお湯が短時間で沸きやすくなります。
薄くてさほど荷物にならない風防を、バッグのポケットにしのばせておきましょう。
これは翌朝、カップ麺を食べる時にも使いました。
レトルトごはん&カレー、カップ麺ともお皿が不要なメニューです。作りたいメニュー次第で、お皿も用意して持って行ってください。クッカーのフタも小皿の代わりになります。
【夜はラギットパッカウェイランタンが活躍】
暗くなる前にランタンを準備し、いつでも点灯できる位置に置いておきます。
ラギットパッカウェイランタンは収納状態から引き出すだけで点灯。青く光るボタンを押すごとに、色と明るさを4通りに切り替えられます。
- 明るい昼光色
- 暗めの昼光色
- 明るい電球色
- 暗めの電球色
調理をする際は作業しやすさ重視で、白い光の明るい昼光色に。食後にくつろぐ時は暖色の暗めの電球色など、1台で色々なシーンに対応できます。
モバイルバッテリー機能もありスマホの充電もできますし、これは初心者じゃなくても使い勝手が良いランタンですね。
【焚き火の片付け・ファイアーディスクソロはとても簡単】
焚き火を止める時ですが、火消し壺があるならそこに入れると確実で、消火までの時間も速いです。しかし公共交通機関で移動するのに火消し壺は持って行かない、行きたくない人が多いでしょう。
消火間近の熾火になれば、袋タイプの火消し壷(火消し袋?)を使うという手もあります。こちらの記事のAsh sackというものです。
こうした消火アイテムが無い場合、燃やし尽くして全て灰にしてしまった方が良いと言えます。
未使用で余った薪は帰りに管理人さんに寄付しても良いですし、近くに連泊する他のキャンパーさんがいれば譲ります。
消火を見守る時間も含め、寝る1時間以上前には薪の追加をやめて焚き火を切り上げてください。
灰や黒い炭になって鎮火した燃え残りは、キャンプ場の灰捨て場に。灰捨て場がなければ水をかけてゴミとして持ち帰ります。
ファイアーディスクソロは引っくり返すだけで灰捨てが終わるので、とても楽です。キッチンペーパーで拭いて収納袋にしまいます。
【就寝準備】
火の始末が終わったら、いよいよ就寝です。テントは前後を大きなメッシュにできるので、暑い時に利用してください。寒ければ閉めます。完全に密閉すると吐く息に含まれる水分でテントの内側が結露しやすいので、ちょっとだけメッシュにしておくのがおすすめです。
寝る前にはテント前室部分に夜露で濡らしたくないものを移動しておきましょう。
インスタントアップドーム/Sの前室はそこそこ大きな空間があり、チェア・テーブル・キャリーバッグを入れて前面パネルを閉じることができます。
この設計は素晴らしく、撮影していてガッツポーズが出ました。
これだけ入れるとテントへの出入りができないと思われるかもしれませんが、背面側のドアからも出入りが可能です。チェアは2秒で畳めるので、畳んで立てておくと前室内で場所を取りません。
枕もスタートパッケージに付属しませんので、空気枕を持ってきています。
表面は肌触りが良く滑りにくいピーチ加工
中のスポンジはカットした切れ端を利用
収納ケースが付属
サイズ:約48×31×9(h)cm
荷物を減らしたければ、寝袋の収納袋にタオルや着替えを入れて枕がわりにできます。寝汗で収納袋が臭くなりそうな気がして、私自身はあまりしません。
空気枕を収納袋に入れると円柱形になるので、今回のキャリーバッグに収納する際はあえて収納袋に入れませんでした。平面のまま空気を抜いて、バッグ内ポケットに入れると省スペース化できます。
【寝袋・コンパクトコルネット/L0で就寝】
スタートパッケージにセットの寝袋は「コンパクトコルネット/L0」。使用下限温度0℃のフカフカなスリーピングバッグです。中心にジッパーがあるセンタージップ方式。
足元も開けて温度の調節はしやすいのですが、最低気温が15℃以上ある夜にはちょっと暑いです。息子も暑かったので途中で寝袋から出て、掛け布団にしたそうです。
暑い時期はより対応温度が高めの寝袋に入れ替えてもらうと、荷物の軽量コンパクト化もできて良いですね。
真夏の平地でのキャンプなら、もっと薄い毛布だけでも良いです。
この「コンパクトコルネット/L0」の特徴として、両手両足をジッパーを開けて出すことができます。そのため寒い時の防寒着がわりになりまして、このまま行動することも可能です。
見た目は怪人・寝袋男ですが、寒い時はそんなこと気にしませんし周りの人もそんなに見てません。これはとても良い機能だと思います。
テント内で寝袋に入って、ゴロゴロしながらスマホをいじる時などにも最高です。
このままトイレに行くと脱ぐのが大変なので、脱いでからトイレに行ってください。頑張れなくもないと思いますが、もし汚したら以後ずっと最悪です。また、これを着たまま焚き火で暖を取る際は火の粉が飛んで穴が開かないように注意が必要です。
【朝食後は撤収 使わないものからどんどん片付ける】
撤収は設営時の逆手順なので、特に道具の紹介はしません。
朝起きたら寝袋とマット、ランタンはもう使わないので片付け。朝食が終わった後はガスコンロ、クッカーは使わないので片付け。テントも乾いたらすぐに片付け、テーブルとチェアが最後に残ることが多いと思います。
天気が崩れそうな場合・すでに崩れて雨が降っている場合は、屋根のある東屋などなるべく濡れない位置に移動しながら、どんどん片付けてしまいましょう。
濡らしたくないもの、すでに濡れているものはゴミ袋で保護すると良いです。
天気が良ければ色々乾かしながら撤収作業すると良いですが、急いでいるなら家に帰ってから干しても良いですよ。ただし湿った状態が続くとカビや異臭の原因になるので、帰ってすぐに干しましょう。