双眼鏡の3つのステップで正しく調整することで見え方が全然変わる!
【STEP 1】接眼目当て(ターンスライド)を調整する
まず最初は、【接眼目当て(ターンスライド)】という部位を回して目に当てる部分を調整します。
ターンスライドを回すと、接眼目当ての部分が伸びたり縮んだりします。
▼縮めた状態(通常の状態)から伸ばした状態への変化
私はこの「接眼目当て(ターンスライド)」の存在を今まで知らなかったのですが、メガネをかけている方は伸ばさずにそのまま使ってOK、メガネなしの方は伸ばして使いましょう。
「裸眼でターンスライドを伸ばさずに使うとどうなるの?」と思われるかもしれませんが、私の経験では「自分のまつげが接眼レンズ(目をつける手前側のレンズ)にぶつかり、双眼鏡の視野に謎の黒い影が入ってきて(←結構大きい範囲)、よく見えない・・」という状態になりました。その黒い影が自分のまつげだとはすぐには気づかず、「なんだこれ・・なんだこれ・・」とオロオロしたりして。
こういった「視野の周辺が黒くなる」ことを、双眼鏡の専門用語では「ケラれる」と言うらしいのですが、ターンスライドを伸ばして使うと「視野全体がケラれなくなる」のです。
裸眼・コンタクトレンズの方は接眼目当て(ターンスライド)を必ず伸ばしてから使うことをおすすめします!
【STEP 2】両目でピントを合わせる
続いて、目を当てて何かの景色を見ながら、真ん中・手前側の【ピント合わせリング】を回して、双眼鏡の視界のピントを合わせていきます。
コツとしては、「あ!あったかも」とフレームに入ってきたところでピント合わせ、リングを回してボケ度合いを確認。そこから少しずつリングを戻すとピントがぴったり合う位置を見つけやすいです。
【STEP 3】自分の目の左右の視力を調整する
続いて、真ん中・奥側の【視度調整リング】で自分の目の左右の視力差を調整していきます。
私もそうなのですが、「左右の視力が違う人」はこのステップ3を行うことで、よりシャープで鮮明な景色を見ることができます。
人間の目は、視力が良い方から入ってくる視覚情報で勝手に調整してくれているため、左右に視力差があることに気づかないことが多いのですが、これを補正してあげないと、大きな視力差がなくても目が疲れたりすることがあります。
具体的な手順としては、ステップ2でピントを合わせた後、左右それぞれの目を閉じてみて、視界がぼやけた方の目で見ている状態で視度調整リングを回してください。ピントが合ったところに調整し、再び両目で見てみると、「あ!さっきよりもクリアに見える!」となります。
ちなみに、「左右に視力差がない人」・「眼鏡やコンタクトレンズをしていてすでに左右の視力差が補正されている人」は、このステップ3は不要です。
「双眼鏡であなたが設定すべきもの」をパターン別にまとめてみます。
STEP1)ターンスライド調整 | STEP2)ピント合わせ | STEP3)視度調整 | |
---|---|---|---|
裸眼 | ◎ | ◎ | ◎ |
メガネ | - | ◎ | - |
コンタクトレンズ | ◎ | ◎ | - |
子どもに双眼鏡の正しい使い方を教えるコツ
子どもに教えるときのコツとしては、キャンプやハイキングなど出かけた先で教えるよりも、やはり事前に自宅でゆっくり使い方を一緒に親子で体験しておくことが大切です。
その際の練習方法としておすすめなのが、3本のペットボトルを使った方法です。
距離をあけて写真のように直線上にペットボトルを3本置き、子どもに双眼鏡を覗かせます。
奥のボトルから順に、双眼鏡を使ってはっきり見えるまで【ピント合わせリング】を調整して焦点を合わせる感覚を身につけてもらいます。
ちなみに一番手前のボトルは、ピント合わせリングをいくら回しても距離が近すぎるため、ボヤけてしまいます。ピントが合う最短の距離(=最短合焦距離)も、事前に感覚として知っておくと良いでしょう。
あとは、これまでのSTEP1からSTEP3までの流れ「1、接眼レンズを伸ばす。2、ピントを合わせる。3、右と左の見え方を調整する。」と、ステップが3つあること歌のように唱えてあげると、子どもも正しい双眼鏡の調整が自然と出来るようになっていきますよ。
双眼鏡の3ステップを学んで冬キャンプに親子で格別な体験を!
今回の冬キャンプで、子ども達が自分自身で双眼鏡の3ステップを設定して使ってみたところ、兄弟でその結果は別れました。
上の娘(小2)は、「双眼鏡の正しい使い方ステップ」を難なくマスターし、少し難易度の高い「鳥」を双眼鏡でとらえることができていました。
続いて5才の息子の方は・・・
何とか正しいステップで調整ができたようですね。
「あ!めっちゃ見える!!!!」
STEP1〜3はちゃんとできたのですが、よく見ると、双眼鏡を上下逆さまに持っている!!(笑)おしいっ!!
上下が逆さまだと、「ピント合わせリング」と「視度調整リング」を回すのが大変なはず・・・。子どもの手は小さいから両レンズの隙間にスッと指が入って、回しにくさを感じなかったのかな?
このようなことを防ぐためには、双眼鏡を首にかけてあげる時点から保護者が「双眼鏡の上下」を合わせておくと良いかもしれないですね。
【双眼鏡の正しい使い方】は、いかがでしたでしょうか?
ちなみに私は、ステップ1とステップ3を知らなかったので、接眼目当てを伸ばし、視度をちゃんと設定してみると、今までよりもすごくよく見えるようになりました!
「え?知らなかった!」というステップがあった方は、次回はぜひ正しい手順で設定してみてください。冬キャンプのお供に双眼鏡があれば、親子でこれまでとは違った贅沢な時間が過ごせること間違いなしですよ!
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