キャンプで焼き芋を楽しもう!さつまいもは栄養豊富だけどヘルシーな秋冬の味覚!
さつまいもは一年を通して手に入りますが、じつは旬は9~12月。この時期は店頭に並ぶ数も多く、なんといっても美味しく食べられるのがうれしいポイントです。
秋冬の味覚であるさつまいもを、ぜひ旬のうちに楽しみましょう。
収穫後、寝かせて熟成すると甘みが強くなると言われているので、長い冬を、さつまいもの味の変化とともに楽しむのも良いかもしれませんね。
さつまいもは栄養豊富でヘルシー!
さつまいもと聞くと、炭水化物のイメージや、太りやすい...などのマイナスイメージを持つ人も多いでしょう。
しかし、侮るなかれ、さつまいも。
ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれており、その栄養価の高さはNASAが最初に作った「宇宙滞在時に必要な食料となる作物リスト」に載せられるほど!
※参照:月面農場ワーキンググループ検討報告書(JAXA・2019年6月)
特徴的なのは、ビタミンC。
通常、ビタミンCは熱に弱いのですが、さつまいもの場合はでんぷんに守られているため加熱しても壊れにくい性質があるのです。
含有量も豊富で、さつまいも1本に含まれるビタミンCは、りんご3個分とも言われています。
また、豊富な食物繊維とヤラピンの成分が腸の動きを促進し、便秘解消効果も期待できる他、高血圧に効果的なカリウムも豊富に含まれています。
老若男女様々な人にとって嬉しい成分が含まれていますね。
実の部分だけでなく、皮にもカルシウムや抗酸化作用のあるアントシアニンが含まれているので、よく洗って皮ごといただくのがおすすめです。
【焼き芋の作り方】焚き火で美味しい焼き芋の調理のコツ!
キャンプで焼き芋作りなら、やっぱり焚き火で!
しかし筆者は、過去に何度も焼き芋づくりに失敗したことがあります...。焼き芋作りを悲しい結果にしないためにも、今回は失敗の少ない焼き芋の作り方を紹介します。
火の中に直接入れてしまうと、焼き加減が確認しづらかったり、下手するとそのまま忘れて炭のようになってしまうことも...。
こんな悲しい結果にしないためにも、今回は失敗の少ない焼き芋の作り方を紹介します。
焼き芋の美味しい作り方
【用意するもの】
- お好みのさつまいも
- アルミホイル
- 新聞紙
ポイントは、まず、さつまいもを燃え盛る火の中に入れないこと!
さつまいもの甘みはβアミラーゼという酵素から生成されるのですが、この酵素、最適な温度は60~70度で、90度を越えるとほとんど失活してしまうのです!
焚き火が安定して燃えている温度は250~400度ほどと言われていますので、この中に入れたらアミラーゼ、ひとたまりもありません...。
【作り方】
1)よく洗ったさつまいもを水で濡らした新聞紙で包み、その上からアルミホイルで包む (隙間がなければひと巻きでOK)
2)網の上にのせて焼き始める
焚き火でも炭火でもOKですが、なるべく火から離れた端っこに置きましょう。
3)1〜2回ひっくり返す
かなり熱くなっているので、トングでひっくり返すのがおすすめです。
4)竹串がスッと刺されば出来上がり!
この時は1時間くらいで出来上がりました。
お芋の大きさや火の強さによっては、30分程度で出来上がることも。
様子を見ながら美味しい焼き芋を作って見てください♪
焼き芋に必要な道具はこちらから!
アルミホイル
トング
ダッチオーブンやドラム缶でも!焚き火以外での焼き芋の作り方を解説
焼き芋は焚き火のほか、ダッチオーブンやドラム缶などを使って作ることも可能です。ここでは、ダッチオーブン、ドラム缶、それぞれを使った焼き方をご紹介します。
ダッチオーブンを使った焼き芋の作り方
焼き芋をダッチオーブンで作ると、焚き火に比べて火力調整もしやすく、焦げにくいです。焼き芋作りに慣れていない方は、ダッチオーブンを使って作ってみましょう!
ダッチオーブンを使った焼き芋の作り方はいくつかありますが、手軽なのは、アルミホイルを使って焼く方法です。
- ダッチオーブンを予熱しておく
- よく洗ったさつまいもを水で濡らした新聞紙やキッチンペーパーで包み、さらにその上からアルミホイルで包む
- 包んださつまいもを予熱したダッチオーブンに入れ、蓋をする
- 50~60分蒸し焼きにして、竹串を刺してスーッと通るようなら完成
新聞紙やキッチンペーパーがなければ、ダッチオーブンの底にアルミホイルを敷いて、よく洗って汚れを落としたさつまいもをそのまま投入し、蓋を閉めて焼いても問題ありません。この時の焼き時間は40分ほどが目安です。
また、より本格的な焼き芋を作りたい人は、小石を併用するのがおすすめ!
- ダッチオーブンに小石を敷き詰めてから予熱する
- よく洗ったさつまいもを小石の中に埋め込むようにして並べ、蓋をする
- 蓋の上には炭を置き、上部から炭火でも熱を加えて、30分~40分ほどじっくり焼いたら完成
小石を使って作る場合、拾った小石を使うのは衛生的にも不安が残るので、市販の「石焼き芋用の石」を利用してくださいね!
ドラム缶を使った焼き芋の作り方
焼き芋を一度にたくさん作りたいときには、ドラム缶の使用が便利です。ドラム缶はホームセンターなどで入手できるほか、インターネット通販でも購入できます。
なお、ドラム缶はそのまま使用するのではなく、切断してパーツを作り、それぞれ組み替えて、釜の形にする必要があります。最後に、釜の底に石を敷き詰めれば焼き芋釜の完成です。
ドラム缶焼き芋釜を使って、以下の手順で焼き芋を焼いてみましょう。
- 釜の一番下部分に焚き火をセットする
- よく洗ったさつまいもを水で濡らした新聞紙やキッチンペーパーで包み、さらにその上からアルミホイルで包む
- ドラム缶の上部分に包んださつまいもを並べ、蓋をする
- 15分ほど焼いたら一度転がして、さらに15分焼けば完成
ドラム缶の上部分に小石を敷いて、小石に埋めるようにしてよく洗ったさつまいもを並べて焼く方法もあります!
なお、さつまいもの大きさ、石の種類や量、気象条件などにより、焼き上がるの時間は異なりますので、竹串を刺すなどして火の通り具合を確認しながら作ってくださいね。
▼「ドラム缶での焼き芋釜の作り方」は日本焚火学会のサイトでも紹介されています!
http://takibisociety.web.fc2.com/pages/guide/turedure/ishiyakiimo.html
美味しい焼き芋になるのはどれ? 3種類のさつま芋比較
ひとくちにさつまいもといっても、その種類は様々。
正式に登録されているものだけでも60種類もあるのだとか!
今回は、スーパーでも比較的簡単に手に入れることができる紅あずま・安納芋・シルクスイートの3種を、食べ比べてみました!
【紅あずま】バランスの良いさつまいも
紅あずまは主に関東で人気の品種で、2016年度の作付けではもっとも多く栽培されています。
さっぱりとしていますが甘みも強く、食べ比べた3種の中では一番バランスのとれたさつまいもだと感じました。
お味はどちらかというとホクホク系ですが、好き嫌いの少ない味で、ホクホク系とネットリ系の中間のようなお味でした。
【シルクスイート】絹のような滑らかさ
横文字のお名前に惹かれるシルクスイートは、2012年ごろから販売された新しい品種のさつまいも。
名前の通りシルクのような滑らかさ!
繊維質の筋っぽいさつまいもが苦手な方にぜひ試してほしい品種です。
掘り立ての時期から甘みが強く、芋選びで失敗したくない人にオススメの種類です。
【安納芋】ネットリ系の代名詞
ネットリ系さつまいもとして有名な安納芋。
小ぶりながらスーパーでは高価なことが多く、筆者はなかなか手を出しづらい品種です...。
しかし焼き上がりはまるでスイーツ!
小ぶりなため焼き上がりも早いですし、一口サイズ?でBBQの後にもおやつにもちょうど良い。
キャンプで甘いものが食べたい時、やっぱりオススメの品種です。
秋冬のキャンプには栄養満点の焼き芋! 美味しい作り方を覚えて焚き火で美味しく作ろう!
秋冬のキャンプにぴったりな焼き芋は、栄養満点な上にヘルシーなのもうれしいポイントです。
コツさえ掴めば失敗せずに作れるので、ぜひ今回ご紹介した方法で焼き芋作りにチャレンジしてみましょう!
ホクホクとした食感で甘みのある「紅あずま」、絹のように滑らかな「シルクスイート」、ねっとりとしていてスイーツのような「安納芋」など、さつまいもの種類によって味わいも特徴も大きく異なるので、色々試してお気に入りの味を見つけてみてくださいね