ポータブル電源があればキャンプの幅がぐっと拡がる!
「ポータブル電源」とは、アウトドアや災害時に役立つ蓄電池のことです。
USB給電だけでなく、家庭のコンセントが使えるAC電源(交流)や、バッテリーとして使えるDC電源(直流)など様々な給電方法に対応しており、容量が大きいことも特徴です。
「モバイルバッテリー」との違いは厳密に言うとないのですが、一般的にモバイルバッテリーとは、小型で容量も小さく、給電方法がUSB端子だけなど限定されたものを指すことが多いようです。
また、「発電機」も混同されがちですが、こちらはガソリン等を使って電気自体を発生させるものなので、音も大きく、キャンプを含め、家庭で使用できる場面はかなり限られています。
今回取り上げる「ポータブル電源」は、キャンプにあるととても便利な道具です。
携帯電話やタブレット、LED式ランタン等の充電の心配がなくなるのはもちろんのこと、電気毛布などの電気暖房器具を繋いで暖を取ることもできます。
こうしたことから、ポータブル電源を導入するキャンパーが増えてきているのですが、ポータブル電源は種類がたくさんあり、購入時には性能差を考慮に入れる必要があります。
ノートパソコンなどへの給電が十分にできれば、当然のことながらキャンプ場でのテレワーク(ワーケーション)も実現可能、ということになりますね。
500Wh以上の大容量ポータブル電源がキャンプでのテレワークに最適!
テレワークに使うポータブル電源は、当然ノートパソコンを最低8時間は稼働させるだけの耐久力が必要です。「容量が大きい」商品を選ぶわけです。
この容量の大きさですが、ポータブル電源のスペック表では「Wh」で表記されます。Whの大きなものを選ぶこと、これがまず重要な条件になるわけです。
Whは電力(W)と時間(h)から計算されます。
つまり、「200Wh」の表記であれば、「消費電力100Wの電化製品を2時間使える」という計算です。
ノートパソコンはCPUの使い方で消費電力が変わってくる電化製品ですが、基本的には20~30Whぐらいの消費量なので、8時間稼働と考えると250Wh程度の容量が必要となります。
ただ、これだと本当にギリギリしかもちませんので、不意の残業などにも対応ができないリスクがあります。
さらにキャンプ場ですから、ランタンや電気毛布を使う点も考慮に入れておきたいもの。そのぐらいの遊び心がないと、本格的に「キャンプ場まで仕事だけをしに行く」ような事態になります。
また、ポータブル電源は気温が低いと電力の消費が激しくなることも覚えておきましょう。
気温がどのくらい低いとどのくらい電力にロスが出る、というのは様々な条件に左右される結果であるため、一概にはわからず、よって余裕を持った電力が望ましいのです。
そこまで踏まえると、最低500Wh、できれば700~1000Wh程度のものが安心です。
このぐらいの容量があると、テレワークに使わない場合でも、家族みんなで電気毛布で暖を取る余裕が生まれます。もちろん、災害時の安心感も違ってきますよ。
パソコン以外の使い道も考え「正弦波」タイプのポータブル電源がオススメ
ポータブル電源は、電気の波流にいくつかのタイプがあります。
「矩形波」「準(疑似)正弦波」「正弦波」です。
この点も購入時は要チェックですね。
これは文字通り電気の流れる形なのですが、このうち、パソコンが安心して使えるのは「準(疑似)正弦波」と「正弦波」のものだけです。
「矩形波」はモバイルバッテリーの充電など、使える用途が相当限られるので、例えテレワーク以外の用途でポータブル電源を買うにしても避けたほうが良いでしょう。
「準(疑似)正弦波」は比較的値段も安く、使える用途も幅広くなっています。パソコンやモニター、さらにLEDランタン程度までしか使わないのであれば、これで十分だったりします。
ただ、ポータブル電源を暖房に転用したい、つまり電気毛布を使いたい、となったら「準(疑似)正弦波」では力不足です。そうした点まで考えるのであれば「正弦波」タイプを選ぶ必要があります。
「正弦波」タイプのポータブル電源は、ほぼすべての家電製品を使用することが可能です(もちろん、使用ワット数の上限を上回るものは使えません。例えば上限200Wのポータブル電源では、500Wの電子レンジは使うことができません)。