【ナイフ選び入門編】キャンプで使う刃物の種類&使うシーンを考えてみる
まず、キャンプでナイフを使うのはどんなときかを考えてみましょう。
筆者が考えるシーンは、次の5つです。
【刃物を使うシーン】
- 料理をする
野菜や肉、魚などを切る - 工作をする
フェザースティック作り、木や竹などを削って箸や容器を作る - 木や枝を切る
バトニング(焚き火用に木材を小さく割る)、枝切りなど - 薪を割る
太めの木を割る - その他
紐や袋の口を切るなど
さまざまな種類がありますが、今回は刃物の種類の中から「ナイフ」に限定し、シーンごとにどんなナイフを使うとよいかを考えます。
アウトドアで使えるナイフの種類
ナイフの種類は、折りたたみの可否で2つに分けることができます。
- シースナイフ
シース(鞘)に入れて持ち運ぶタイプ - フォールディングナイフ
フォールディング(折りたたみ)できるタイプ
また、シーンに適した用途や形状によっても、複数の名前があります。
- 料理用ナイフ
果物や野菜、魚、肉などの食材を切るもの - サバイバルナイフ
肉を切る、魚をさばく、木やロープを切るなどマルチに使える頑丈なタイプ - ダマスカスナイフ
金属の層を重ねて鍛造した刃を使用した、美しい波状の縞模様のナイフ
などなど…
これらを踏まえつつ、次に知っておくとナイフが選びやすくなる用語をご紹介します!
【ナイフ選び初級編】特徴や用語を学ぶと、自分に合ったキャンプナイフを選びやすくなる
ビギナーがナイフ選びで迷う原因のひとつが、種類や用語の多さです。
何を選ぶべきか、またブランドや大きさ、材質など、どれが自分に合うナイフか分からないというお悩みも。
そこで、まずナイフに関する用語や材質、特徴など、基礎知識を知ることから始めましょう。
ナイフに関する用語
ナイフの構造や、カタカナ用語を簡単にご説明します。
- ブレード:刃
- ハンドル:柄、持ち手
- タング:ハンドルの中にある芯。刃が先から後ろまで通っているものはフルタングという
- シース:鞘(ナイフの刃を納める)
- フォールディング:折りたたみ
- セレーションエッジ:波刃
刃の材質と特徴
ナイフ選びで悩む要素には、材質による切れ味とメンテナンスのしやすさの違いもありますね。
キャンプに使うナイフとして多く流通している刃の材質は、以下の3種類です。
- ステンレス
サビにくい、メンテナンスが楽 - カーボン(炭素鋼)
切れ味がよい、サビやすい(水分に弱い) - H-1鋼
炭素の含有量が少なく、水に強くサビにくい
刃の形
ナイフに限らず刃物全般に共通することですが、形状を分けると以下の3つになります。
刃の形によって研ぎ方も異なるので、覚えておきましょう。
- 両刃(スカンジ)
刃を正面から見たとき、左右ともに傾斜がついたもの - 蛤刃(コンベックス)
両刃の仲間で、刃に膨らみをもたせたもの - 片刃(チゼル)
刃を正面から見たとき、片側だけに傾斜がついたもの
刃先の形状のポイント
さらに、刃先の形状も種類があります。特によく用いられる2種類を覚えましょう。
【クリップポイント】
刃先の方へ湾曲した逃げがあり、刃の先端が上を向いている。
特徴:魚を突く、さばく、刺すことに適している。
【ドロップポイント】
刃の先端が下がっている。
特徴:皮をむいたり食材を切ったり、フェザースティック作りなどの作業にも適している。刺す作業には不向き。
初めてナイフを扱う方や、刃物の扱いに慣れていない方は、刃先が緩やかに下を向いているドロップポイントがおすすめ。
このほかにも、刺すことに特化したダガーポイントや、細かい作業ができる小型のケーパーポイントなど、さまざまな種類があります。
【注意】
刃渡り5.5cm以上の剣(ダガーナイフ等)は、銃砲刀剣類所持等取締法によって所持することも禁止されています。
≫銃砲刀剣類所持等取締法
焚き火に関する用語
焚き火でナイフを使うときに、よく登場する用語が「バトニング」と「フェザースティック」です。
この作業に憧れて、新しいナイフを購入する人も多くいます。
これらの用語についても、以下に解説しました↓
- バトニング
焚き火に用いる薪を小さく割ること - フェザースティック(ファイヤースティック)
細い木材の先を鳥の羽のように削ったもの
焚き火の着火時に使う
バトニングについては、こちらの記事もどうぞ。
【ナイフ選び実践編】シーン&用途別! 筆者がおすすめのビギナーにも使いやすいキャンプナイフ11選
1本のナイフで全てをこなすキャンパーもいれば、料理用のナイフと焚き火用のナイフなどを分けて使うキャンパーもいます。
もし荷物に余裕があるならば、違う種類のナイフを数本持っていると、状況に合わせることができて便利です。