【ザックの基本①】「パッキング方法」ザックの中のバランスを重視! おすすめのザック「ミレー」も紹介
キャンプや街中でも多種多様なリュックやバックパックを背負っている光景を目にしますが、登山では「ザック」という呼び名で親しまれています。
一般的なリュックと違い、ザックは登山向けの機能が装備されベルトやストラップも多く、正しい使い方によって身体にかかる負担を軽減する役割などが盛り込まれています。
早速、ザックの基本と機能を確認していきましょう!
【ザック】の機能は? 詰め方&背負い方次第で疲労も軽減できる!
2日以上の登山では、私の愛用ザックは容量50リットル。重さは12kg前後です。(ただし、有人の山小屋泊となれば、寝袋を抜いてもう少し軽くします)
ちなみに筆者愛用のザックは日本では馴染みが薄いかと思いますが...フランスの一大スポーツ・アウトドア用品メーカー「デカトロン(Decathlon)」が展開している「Quechua (ケシュア)」というブランドのザック。低価格で高機能がウリの商品なんですが、筆者愛用のザックはすでに廃盤!?
10kg以上のザックを背負って数時間の山登り。登っていくうちに疲れもたまり、重さがますます身に染みてきます。
重いザックを軽くすることはできませんが、詰め方や背負い方によって感じる重みを軽減し、身体への負担を減らすことは可能です。逆に、使用方法を誤ると余計な負荷がかかるため正しく使いこなしましょう。
なお、日帰りでは30リットル程度の容量で十分。登山を始めたばかりの人は特に、無理のない重量を心がけてください。
【おすすめのザック】MILLET(ミレー)サース フェー トレッキングバッグ
ナイロン素材で軽く、ハイキングから本格トレッキングまでビギナーでも安心して使用できる高い機能性を備えたザックです。
【ザック】内のバランスを重視! 重さが均一となるよう調節を忘れずに!
まず、寝袋を伴う登山の場合はザックの一番下、底の部分に寝袋を入れましょう。
理由は、比較的大きく邪魔になりやすい上、山歩きの途中で使うことが全くないからです。さらに、夜を過ごすためのフリース等、日中に不要なものは下の方に入れていきましょう。
つまり、物を詰めながら、いつ必要になるものか、イメージを膨らませることが重要となります。また、そうすることで、いらないものを取り除き、必要なものだけをまとめることにもつながります。
重いものは背中側にまとめてください。食料や予備の水(すぐに飲むための水とは別)、バーナーなどに使用するガスのカートリッジ等がそれに当たります。
〈荷物を詰める際のポイント〉
・ザックの中でバランスを取ることが重要!
①山登りの途中に使わないものは下!
②重いものは背面寄り!
...①②を意識して荷造り
・左右の片側のみ重いという場合は、必ず出発前に重さが均一となるよう調節を
【ザックの基本②】「ポケットの上手い使い方」サングラス&防寒具は外側のポケットがおすすめ!
登山中、必要に応じて取り出したくなるサングラスや防寒具(ネックゲイター、手袋、カイロ等)他、ヘッドライトのような小物は外側のポケットがおすすめです。
逆に、内ポケットには財布や鍵等の貴重品類を入れておきましょう。
<ポケット活用のポイント>
・外ポケットは登山中に使いたくなるもの、内ポケットは貴重品類の整理に
・左右のポケットは、どちらかが重いとバランスが崩れるので注意
・いつも同じポケットに同じ類のものを入れておくと、覚えやすく探す必要がない
・飲料水は外付けの網ポケットを活用
・レインカバーは突然の雨でも取りやすく
【ザックの基本③】「ベルト&ストラップの装着&調節」フィット感に合わせてベルト&ストラップを調整しよう
リュックを支えるのは腰骨!背中とリュックの間に隙間を作らない。
ベルトやストラップを装着&調節する順番に見ていきましょう。
さまざまなカタカナ名称がありますが、名前よりも役割を覚えて、正確に使うことが肝心です。フィット感を感じる背負い方を心がけてください。
緩いと上り下りの途中でザックが上下左右に動いてしまい、支えるために余計な体力を消耗します。逆にきつく締めすぎても、圧迫されて痛みを感じたり動きにくかったり、と不自由ですよね。
中身の量や重さ、食前食後、など、タイミングによってザックのフィット感も変わるため、その都度、しっかりと調整するようにしましょう。
①ウエストベルト(ヒップベルト、ウエストハーネス)
ザックは肩にかけて背負うもの、ですが、ザックを支える要はここ、腰骨です。腰でしっかりと支えることで肩の負担が和らぎます。
まずカチッと留め具(バックル)を締めて、ストラップを引き、締め具合を調節しましょう。
ポケットがあるタイプでは、小型カメラや携帯電話等を入れておくと、登山中でも出し入れがしやすく便利です。
②ショルダーストラップ
ザックを肩にかける部分、ショルダーハーネスの長さを調節するストラップです。下に引くと短くなります。
ここが長すぎてザックが下がっていると、その分、重く感じられます。登山用に限らず、ザックを背負う際、ザックの位置(高さ)を合わせるのと同じことで、難しく考える必要はありません。
③ショルダースタビライザー(ロードリフトストラップ)
ザックならではのこのストラップは、背中とリュックの隙間を埋める重要な役割を担っているにもかかわらず、忘れられがちなポイント。感じる重みが大きく変わるものです。
このストラップを左右ともに引いて、ザックをピッタリと背中にフィットさせることで、揺れをかなり防ぐことができます。
④チェストストラップ
最後に締めるのはこれ、胸の前です。肩ひもが滑り落ちないよう、このストラップをしっかり締めておきましょう。
ウエストベルト同様にバックルをカチッと締めてストラップを引き、緩すぎず、きつすぎない程度に締め具合を調節してください。