キャプテンスタッグのショールームに突撃! 歴史が長くて全国展開の大企業
金物の街として有名な新潟県三条市。キャプテンスタッグさんと、母体企業のパール金属さんはこの街でもひときわ目立つ存在です。グループ連結で650名もの従業員を抱え、全国津々浦々、どこにでも商品を展開している大企業の総本山がこちら。
各事業部の事務所のほかに、ショールームも併設しています。こちらのショールームは一般開放はしておらず、小売店のバイヤーさん等との商談用となっているそうです。今回はこちらのショールームにお邪魔させて頂きました。
どう見ても自転車店に見えますが、ショールームなんです。展示方法も含め、商談に来るバイヤーさんに提案しているわけですね。感動すら覚える規模で、自転車・カヤック・プールなどのフロアと、キャンプ用品のフロアに分かれています。
今回お話を伺うのは、アウトドア事業部の本部長を務める高波洋介さん。創業ストーリーから現在に至るまで、商品の魅力など幅広く語って頂きました。
キャプテンスタッグの歴史は? BBQ用鍋セットやテーブルなど 今でも大人気なキャンプギア
キャプテンスタッグの発足は1976年。アメリカを視察した社長が、バーベキューを楽しむ家族を見て、日本にもこのバーベキュースタイルを広めたい!と考えたのがきっかけです。
当時日本にはバーベキューコンロはもちろん文化すら存在せず、屋外での焼き物は七輪などが主流でした。金属製玄関マットで焼き網の試作品を作り、実際に自分たちで肉を焼いてみたところから日本のバーベキューが始まったのです。
玄関に置いてある、靴の泥を落とすマットですよね。確かに形は焼き網に似ていますね(笑)
泥落としのブラシを焼き切って、河原で実際にやってみたんです(笑)。余談ですが、この時に使った玄関マットのサイズが60×40cm。これは今でもバーベキューコンロの黄金比、基本サイズとなっているんですよ。
こうして国産初の持ち運べるバーベキューコンロ、ジャンボ バーベキューコンロ A型が誕生しました。パール金属が培った物作り技術と販路、商品開発力でキャプテンスタッグは日本のキャンプブームに火を点ける存在になっていきます。
1980年代、当時小学生だった私が初めて父親に買ってもらったキャンプ用品が、キャプテンスタッグのステンレスクッカーセットでした。
三層鍋のステンレスクッカーですね。
これは現在まで続くロングセラー商品で、1993年にはグッドデザイン賞も受賞しています。
このクッカーで初めて作ったのはカレーで、親がまったく動かず小学生の自分が作ったのを覚えています。当時はステンレスフライパンの扱い方など知らないので、まぁまぁ焦げついたもののカレーは美味かったです。
90年代、キャンプブームの到来でキャプテンスタッグはさらなる飛躍をします。
世界初のメッシュスクリーンタープや、ハイ・ロー2WAYで使えるテーブルなど、現在も使われている商品も多数生まれました。
今でも現役で販売されている商品ですね!
これらの商品のように、現在スタンダードに使われている技術やアイディアが、実はキャプテンスタッグが起源という商品は多々あるんですよ。OD缶を使うガスコンロなども、国産メーカーではキャプテンスタッグが初です。国内のガス検定は厳しいので、新規参入は難しい分野なんですね。
日本ではガス検定に通っていないガス器機の販売はできません。
弊社の商品は、地元燕三条の技術力を生かし、当時から国産で作り続けています。
キャンプ用品以外に、海水浴ではビーチパラソル全盛期に、シェルター型の日除けを開発したのもキャプテンスタッグです。今ではビーチの主流になりましたね。
失敗を恐れない開拓精神は、創業時からずっと続いているんですね。
キャプテンスタッグのブランドロゴは社鹿 「鹿番長」の愛称はネットスラングから
キャプテンスタッグという名前は、キャプテン(頼れるリーダー)とスタッグ(牡鹿)というものから来ています。ブランドロゴになっている牡鹿、群れを牽引する頼れるリーダーといったイメージですね。2000年頃から、某巨大掲示板発祥で「鹿番長」という愛称でも呼ばれています。
しかし当時の「鹿番長」には、お手頃なキャプテンスタッグ製品に対して、それを揶揄するような感覚も含まれていました。
手頃でも高品質であることは、商品を使ってみないと分からない部分でもありますからね。
これが少しずつ変わりだしたのが、キャンプブームも一段落した2001年に発売された、アルミロールテーブル コンパクトという商品。このアルミロールテーブルは多くのキャンパーに使われまして、キャプテンスタッグでも最大のヒット商品となります。
ですよね。私も使っています!
ソロキャンプやツーリングに絶妙なサイズと軽さと収納性、そしてお手頃価格のミニテーブル。ソロキャンプ、キャンプツーリングなどをしようとした事がある方なら、一度は目にしたことがあると思います。
「鹿番長のアレ」というネットスラングが定着するほどで、「手頃でも良い物を作るメーカー」として、キャプテンスタッグのイメージが大きく変わっていった転換点ですね。
余談ですが、「鹿番長」は現在商標登録されております。メーカー公認の呼称ですよ。
耐荷重: 30kg / 本体重量: 約700g
サイズ(mm): 幅400×奥行290×高さ120 / 収納時(mm): 幅60×奥行400×高さ70
材質: 甲板/アルミニウム(表面加工/アルマイト)、脚部/鉄(エポキシ樹脂塗装)
付属品専用: 収納袋
特徴1: 少人数でのキャンプやピクニック、ツーリング時などに使えるアウトドア用テーブル
特徴2: 折りたたみ式でコンパクトに収納できるので便利
原産国:台湾
最近ではアニメ「ゆるキャン△」の主人公の女の子が、作中で「鹿番長のアレ」を使っておりまして。アニメファンにまで売れ続ける、お化け商品となっています。
ステンレスシェラカップサイズ:(約)外径120×高さ45mm(本体のみ) 容量:(約)320ml
トートバッグ本体サイズ:(約)縦400×幅540×マチ130mm/持ちて部分:(約)600mm。
アルミロールテーブル原産国:中国台湾
ステンレス シェラカップ原産国:日本
トートバッグ原産国:中国
この「鹿番長のアレ」は、同アニメとのコラボモデルも販売されております。
より小さく軽い新モデル、「鹿番長の小さいアレ」も近日発売されます。
これは間違いなくソロキャンパーにバカ売れするでしょう。私も2枚ぐらい買うと思います!